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第63回 SPMシート(6)定性的タスク(2014/06/03)

プロジェクトマネジメントオフィス 鈴木 道代


◆SPMシート(6)定性的タスク

PMstyleでは、2011年から『シンプルプロジェクトマネジメント』セミナーを開催しています。

小規模なプロジェクトにおいて、メンバーがセルフマネジメントによって作業を自律的に行い、過剰な管理はしないシンプルなマネジメントについて解説しています。

その中では、、『オーナーシップ』というマネジメントの考え方を取り入れ、すべてのアクティビティや要素成果物はタスクオーナー(メンバー)にアサインされ、タスクオーナーは、説明責任、実行責任、権限を持ち、アクティビティや要素成果物について、プロジェクトマネジャーやリーダーはタッチしませんので、リスクマネジメントについては考えません。

そして、A4 1枚のスプレッドシートであるSPMシートで計画を作成し、進捗を管理します。ここまでは、第58回にて書きました。

 PMの道具箱(58) SPMシートとは

SPMシートは、次のSTEPで作成します。
第59回では、STEP1:ヘッダー
第60回では、STEP2:オーナー
第61回では、STEP4:プロジェクト目標、STEP5:主要タスク、
       STEP6:目標とタスクとの関連
第62回では、STEP7:ターゲット日付、STEP8:タスクのタイムライン、
       STEP9:タスクのオーナー
について書きました。

STEP1:ヘッダー     PMの道具箱(59)ヘッダーに書くこと
STEP2:オーナー     PMの道具箱(60)オーナー
STEP3:マトリクス
STEP4:プロジェクト目標  PMの道具箱(61)プロジェクト目標とタスクの関連
STEP5:主要タスク
STEP6:目標とタスクとの関連
STEP7:ターゲット日付   PMの道具箱(62)ターゲット日付とタイムライン
STEP8:タスクのタイムライン
STEP9:タスクのオーナー
STEP10:定性的なタスク
STEP11:コスト
STEP12:プロジェクトサマリーと今後の予測


本号ではSTEP10の定性的なタスクに何を記載するのかを解説します。

STEP5で記載した主要タスクは、プロジェクトの目的の実現するためのタスク(作業)で、こちらは、定量的に計れることができるタスクです。成果物の作成によって進捗が計れる設計書の作成や、テストの消化項目によって、進捗が計れる単体テスト、結合テストなど、進捗を定量的に計ることができるタスクをSTEP5に記載します。

基本的には、STEP5のタスクをすべて完了すれば、プロジェクトの目標を達成し、プロジェクトの目的が実現できるはずです。

しかしながら、チーム作業の効率を上げるために朝会などを実施し、その際にチーム全員が遅刻せずに参加できたことで、当日の作業の確認がスムーズにできて、いい状態で1日をスターすることができる、そのために、全員朝会には遅れないようにしようと決めたこと、品質への意識を高めるために、障害情報を素早く共有しようと決めたこと、主要タスクの進捗を正しく報告するように誠実は心構えを持つようにしようと決めたことなど、以外とプロジェクトでは、『気持ち』ってことが重要になったりしています。
意外と、この部分が、管理ではなく、マネジメントなのかもしれません。

このプロジェクトで、プロジェクト目標を達成するために気をつけたいことなどを、オーナーが集まって決めたことを、STEP10の定性的なタスクに記載します。

PMstyleでは、「プロジェクトを成功させるためのコミュニケーションマネジメント」セミナーを開催しています。

そのセミナーでは、プロジェクトにおいて、コミュニケーションで達成したいこと、コミュニケーションニーズとして、次の項目を挙げています。

・上位組織へのQCDSの予実のタイムリーかつ正確な報告
・顧客満足度向上
・メンバーのプロジェクト貢献動機向上
・チームパフォーマンス向上
・納期意識を高める
・品質意識を高める
・リスクマインドの向上
・プロジェクトに対する信頼構築
・調達物品質の向上
・ゴールの共有
・スムーズな変更管理の実現
・プロジェクトの安全意識の向上
・セキュリティに対する意識の向上

上記のようなことが、定性的なタスクとして挙げることができます。

そして、それらの定性的タスクは、STEP6:目標とタスクとの関連と同様に、該当するセルに「○」をつけます。

また、STEP8:タスクのタイムラインと同様に、定性的な進捗を全員がどれくらいできていたかを該当するセルに青、黄、赤にて塗りつぶすことで、表現します。



◆関連セミナーを開催します
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 ◆コンセプチュアルなプロジェクトマネジメントのポイント   ◆7PDU's 
   日時・場所:【Zoom】2024年 05月 23日(木)9:30-17:30(9:20入室可)
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        ※ナイトセミナーは、2日間です
        ※ハーフセミナー、ナイトセミナーは、事前学習が3時間あります。
       ※少人数、双方向にて、演習、ディスカッションを行います 
  講師:鈴木道代(プロジェクトマネジメントオフィス,PMP,PMS)
  詳細・お申込 https://pmstyle.biz/smn/conceptual_pm.htm
  主催 プロジェクトマネジメントオフィス、PMAJ共催
 ※Youtube関連動画「コンセプチュアルスキルとは(前半)」「コンセプチュアルスキルで行動が変わる
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  【カリキュラム】                     
   1.VUCA時代に必要なコンセプチュアルなプロジェクトマネジメント
   2.プロジェクトへの要求の本質を反映したコンセプトを創る
   3.コンセプトを実現する目的と目標の決定
   4.本質的な目標を優先する計画
   5.プロジェクトマネジメント計画を活用した柔軟なプロジェクト運営
   6.トラブルの本質を見極め、対応する
   7.経験を活かしてプロジェクトを成功させる
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著者紹介

鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。

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