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第３５回　プロジェクト品質の家（２）（2011.02.15）

プロジェクトマネジメントオフィス　鈴木　道代

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プロジェクト品質の家
（１）　（２）　（３）　（４）　（５）　（６）　（７）　（８）　（９）

◆プロジェクト品質の家（QFD：Quality Function Deployment）

前々回のＰＭの道具箱（３３）では、プロジェクト品質の家は、ステークホルダーの期待をプロジェクトの仕様の優先度に実現するツールであることを述べました。

●プロジェクト品質の家

　　　　　 ヘ
　　　　 ／※＼
　　　　┌──┐
　　　　│２）│
　┌──┼──┼──┬──┐
　│１）│３）│５）│４）│
　└──┼──┼──┴──┘
　　　　│６）│
　　　　└──┘

プロジェクトの品質の家において、それぞれの場所に記載する内容は、次の通りです。


１）　ステークホルダーの期待
　　　：このプロジェクトに顧客が求めるもの、顧客の声
２）　プロジェクトの仕様
　　　：顧客の声を実現するために設定した本プロジェクトの仕様、特徴
３）　１）と２）の関連
　　　：関連がある場合に「○」「◎」を記入
４）　競合の評価
　　　：本プロジェクトと競合するプロジェクト、製品、他社において、顧客の声がどの程度、実現しているかを５段階で評価
５）　本プロジェクトの評価
　　　：４）を参考にしながら、本プロジェクトの評価、目標を５段階で評価・設定
６）　プロジェクトの仕様の優先度と目指す品質基準
　　　：３）５）を参考にしながら、プロジェクトの仕様の優先度をつけ、品質基準を設定する
　　　　１）５）が大きく反映された結果でなければならない

１）、２）の項目は多すぎると、３）の部分がべき乗で増えますので、プロジェクトの仕様の優先度を決定する品質の家（プロジェクト品質の家）場合には、上位５個程度を選ぶことが多いですが、項目数に決まりはありません。

※の屋根の部分は、２)プロジェクトの仕様のトレードオフを記載します。プラスの関係（一方が増大すれば、他方も増大）、もしくはマイナスの関係（一方が増大すれば、他方は減少）なのかを記載し、６）の優先度の参考にします。

次回は、事例を交えて、プロジェクト品質の家の使い方について述べます。

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• 一覧
• 第３４回　プロジェクト憲章作成ツール（2011.01.26）
• 第３６回　プロジェクト品質の家（３）（2011/02/26）

著者紹介

鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。

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