プロジェクト品質の家
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◆プロジェクト品質の家(QFD:Quality Function Deployment)(6)
前回は、2)について、書きました。
今回は、3)と※)についてです。
ヘ
/※\
┌──┐
│2)│
┌──┼──┼──┬──┐
│1)│3)│5)│4)│
└──┼──┼──┴──┘
│6)│
└──┘
プロジェクト品質の家は、顧客の期待をスコープに取り込み、顧客の期待・要望を満足するためにプロジェクトの仕様の優先度を決めるためのツールです。
プロジェクト品質の家では、WHATである顧客の期待を、1)に記載します。
そして、顧客の期待を実現していくためのHOW(プロジェクトの進め方)を2)に記載し、1)と2)の関連の有無やその度合いを3)に記載します。
3)は、WHATとHOWの関連を「○」を記載することによって、あらわします。
ここに「○」が全くつかない場合、顧客の期待である1)の部分を、2)で全く実現しようとしていないわけですので、HOWであるプロジェクトの進め方があまりふさわしくないということになり、プロジェクトの進め方を再考する必要があります。
そして、ここに、「○」が多いHOWを優先することで、1)のWHATがより実現されるということになります。
また、2)の上部の屋根の部分である※には、2)のプロジェクトの進め方の各項目の間に、相関関係があることを表現します。
例えば、2)のプロジェクトの進め方に
A.「スケジュールリスクの重点管理」
B.「プロジェクトコストの低減」
C.「チームコミュニケーションの重視」
を挙げた場合、
A.とB.:リスクマネジメントにコストが発生すると考えられるため、「−」を記入B.とC.:特に関係はみられないので、「 」のまま
A.とC.:チームコミュニケーションにて、リスクマインドが向上すると考えられるため、「+」を記入
となります。
そして、3)の部分の「○」と※の屋根の部分の相関関係を考慮することで、2)の優先度を決めていきますが、その前に4)にて競合との比較を行います。
次回は、プロジェクト品質の家の4)続きます。
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鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。
本連載は、PM養成マガジン購読にて、最新記事を読むことができます。