第29回 コンテキストを共有する(2)(2019.11.19)
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◆コンテキストを共有する(2)
これまで、第23回〜25回に、同窓会を開催するためのステークホルダーマネジメントについて、書きました。
第23回 幹事は調整役か?推進役か?(1) (2) (3)
いろいろ、調整するということは、多数決で決めるのではなく統合という考え方で、アイデアを抽象化し、概念において調整と言いますか、みんなが賛成するアイデアを構成するということが重要ですよね。
と、いろいろ、すったもんだがあったのですが、同窓会は無事開催され、瞬時に学生時代に戻り楽しくすごすことができました。
これまでいろいろあっても、わだかまりは一切なく、不平不満を素直に口に出すことができ、それは、自分の考え方がおかしいよ、と言われたり、おかしいと言われても、気分を害することなく、そうかもしれない、と反省することができました。
全て、学生時代を一緒に過ごした、同じ学問を習った、同じ経験をした、というコンテキストの共有があるから、相手の言うことにノイズが乗ることもなく、正確に理解できたようです。
その中で、これまで、ずっと疑問だったことをみんなに質問してみました。
入学してからは、2年間は教養課程で、3年生から専門課程になり、異なる校舎に通うのですが、その専門課程の校舎にて、入学時に学科のオリエンテーションがあり、その中で、自己紹介がありました。
自分は何を話したのかをさっぱり覚えていないのですが、ある方が言ったことを鮮明に覚えています。
「ロケット打ち上げは、○○工学の粋だということを聞き、自分はこの大学この学科には、ロケットを打ち上げるために来ました。」
え〜、そんなことを考えてきたんだ!すごい!
と思ったのですが、この大学がロケット打ち上げに関連したという話は全く聞いたことがありませんので、どういうこと?とも思いました。
ただ、先生方がどんなコメントをされたのかも覚えていませんので、その話がどうなったのかも不明です。もしかすると、卒論などでロケット打ち上げを取り上げたのかもしれません。
そして、その自己紹介をした人が誰だったのかも覚えていませんので、その話を同窓会でしてみました。「誰?」「正直に申告して!」
でも、自分が話したことも覚えていませんので、その人も覚えていなかったのかもしれません。
そして、その話自体を覚えていた人も、少数でした。ほとんどの人は、そんなことあったかなあ。。でした。
が、覚えていた人は、割と仲の良かった人でした。仲の良い人は、やはり、琴線に響くポイントが同じで、だから仲が良いんだなあ、と感慨ひとしおです。
つまり、仲があまり良くない人とは、琴線が異なるため、話が全く合わず、下手すると異なる意味で話をとられてしまう場合があり、だから、仲があまり良くないということになります。
やはり、相手のコンテキストは何なのか、を考え、相手の世界を理解することに自分が努めることがステークホルダーマネジメントの第1歩ということですね。
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著者紹介
鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。
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