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第104回 プロジェクトファシリテーション(2)〜グラウンド・ルール(2017/10/13)

プロジェクトマネジメントオフィス 鈴木 道代

◆プロジェクトファシリテーション(2)〜グラウンド・ルール

PMの道具箱シリーズでは、現在、書籍「ゲームストーミング」について取り上げています。

ゲームストーミング」(著:デイブ・グレイ他、出版:オライリー・ジャパン、監訳:野村恭彦、2011)

グラウンド・ルールは、会議などのその場のルールを会議の最初に全員で決め、会議に参加するという意識を高め、全員でそのルールに合意し、それをこの会議では守っていくという決意をする会議におけるチームビルディングであり、会議のファシリテーションとして、よく、知られています。

そもそも、グラウンド・ルールとは、野球場にはそれぞれの特別な事情があり、野球場ごとに決められたルールのことだそうです。例えば、ドーム球場など、天井にボールが当たった場合、野手が捕球すれば、アウト、外野の天井にボールが挟まった場合ホームランとか、球場ごとにルールが決められているそうです。

プロジェクトファシリテーションでは、会議だけではなく、プロジェクト期間中のグランド・ルールをプロジェクト初期のノーミング・セッション(チームビルディングの会議)にて、決めます。

ノーミング・セッションについては、こちらをご参照ください。

 PMの道具箱
  第102回 プロジェクトファシリテーション(1)〜ノーミング・セッション

そして、そのグラウンド・ルールを紙に書き出し、プロジェクト・ルームの壁に貼り出します。

例えば、
・メールタイトルに【プロジェクト名】を冒頭につける
・会議中は携帯の電源を切る
・会議での発言は簡潔に
・プロジェクトメンバー同士、必ず、挨拶をする

などなどです。

例えば、会議中に誰かが長々と発言したり、発言中に誰かが、発言を中断し横やりを入れた場合など、貼り出しているグラウンド・ルール(行動規範)をファシリテーターが読み上げたり、指し示したりすることで、本人に気づいてもらい、そのプロジェクトメンバーの成長を促し、また、そのことによって、チームのパフォーマンス向上を期待することができます。

言わば、行動規範であり、プロジェクト初期に目的・目標とともに全員で決めることで、チームビルディングを行い、プロジェクト期間中、行動規範を守ることで、チームのパフォーマンスを向上させるものです。

行動規範については、下記のコラムもご参照ください。

 「ひとつ上のプロマネ。」行動トレーニング
   第1回 「ひとつ上のプロマネ。」10の行動規範とは


 はじめてのプロジェクトマネジメント
   第33回 プロジェクトマネジャーの5つの仕事


 PMstyle Kit
   No11. メンバーからリーダーに「変化」する《PMstyle》


 小規模プロジェクトのプロジェクトマネジメント
   第2回 小規模プロジェクトの立上げプロセス


グラウンド・ルールは、大きく、次の3つに分かれます。

1.挨拶、服装、コミュニケーションのルールなどプロジェクトの運営ルール
2.会議でのルール
3.プロジェクトを楽しくするためのルール(会議ではお茶を飲む、水曜日は定時日など)

グラウンド・ルールはプロジェクトの特徴や参加するプロジェクトメンバーごとに異なりますので、特に、3.プロジェクトを楽しくするためのルールを参加するプロジェクトメンバーで考え、それを守ることによって、より、プロジェクトを楽しくし、そのことによるプロジェクトメンバーのモチベーション向上を図ることができるのではないでしょうか。

◆参考資料
ゲームストーミング」(著:デイブ・グレイ他、出版:オライリー・ジャパン、監訳:野村恭彦、2011)

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        ※ナイトセミナーは2日間です
        ※ハーフセミナー、ナイトセミナーは、事前学習3時間あります
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  講師:鈴木道代(株式会社プロジェクトマネジメントオフィス)

  詳細・お申込 https://pmstyle.biz/smn/conceptual_term.htm
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 ※Youtube関連動画「コンセプチュアルスキルとは(前半)」「コンセプチュアルスキルで行動が変わる
          「チームマネジメント
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  1.チームを作る
  2.コンセプチュアルなチームは本質にこだわる
  3.コンセプチュアルシンキングで創造的かつ生産的なチームを作る
  4.コンセプチュアルなリーダーシップ〜チームの質のマネジメント
   ・心理的安全性
   ・2on2
  5.コンセプチュアルなチームワークエクスサイズ

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著者紹介

鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。

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