◆コミュニケーションマネジメント計画書(5)
前回は、コミュニケーションマネジメント計画書の作成の次の手順の中の「プロジェクト組織分析」「プロダクトプロセス分析」について、書きました。
・コミュニケーションニーズの把握
・ステークホルダー分析
・プロジェクト組織分析
・プロダクトプロセス分析
・コミュニケーション計画作成。
はじめてのプロジェクトマネジメント(25)
〜コミュニケーションマネジメント計画書(4)
本号では、コミュニケーション計画作成について、記載します。
さて、PMBOKガイド(R)では、コミュニケーション計画書を作成するプロセスは、
第2〜4版「コミュニケーション計画」
第5版「コミュニケーション・マネジメント計画」
と最新の第5版では、コミュニケーション・マネジメント計画を作成するプロセスとなっています。
PMBOK(R)ガイド第5版では、計画はほとんど、○○マネジメント計画書となり、マネジメントがより強調されているネーミングになりました。
それでは、コミュニケーション・マネジメント計画書には、どんな項目を記載し、どんなマネジメントを行うのでしょうか。
PMBOK(R)ガイド第5版では、
・ステークホルダーがコミュニケーションとして要求する事項
・伝達すべき情報とその書式、内容、詳細度と伝達すべき理由
・コミュニケーションの責任者
・情報を受信する人またはグループ
・コミュニケーション活動にかける時間や予算
・コミュニケーションのプロセス
・コミュニケーション・マネジメント計画書を更新する方法
などが、項目として挙げられています。
PMstyleでは、これらの項目以外に、そのコミュニケーションの目的、不調の場合(コミュニケーションの目的が達成できなかった時)のフォローの方法などを挙げています。
そして、計画プロセスの当初で作成する各知識エリアのマネジメント計画として、コミュニケーション・マネジメント計画書は、ルールとして作成するのか、それとも、日時やタイミング、場所までを含めたアクション計画として作成するのかを決めておき、そのレベルの計画を作成します。
例えば、アクション計画まで作成するのであれば、毎週月曜○時から、○会議室にて、進捗会議を行う、○月○日○時から、顧客ロードマップ作成のためのワークショップを開催する、などです。
さらに、コミュニケーション・マネジメント計画書作成後には、
・コミュニケーションニーズを満足させる計画になっているか?
・ステークホルダーが必要として情報、コミュニケーションは計画されているか?
・プロダクトプロセスにおいて、漏れているコミュニケーションはないか?
などをチェックします。
プロジェクト遂行時には、コミュニケーション・マネジメント計画に沿って、コミュニケーションを実施し、コミュニケーションの責任者(コミュニケーション・オーナー)は、実施したことを、コミュニケーションログとして、残していきます。
コミュニケーション・ログについては、こちらをご覧ください。
PMの道具箱 第64回 コミュニケーションログ
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鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。
本連載は、PM養成マガジン購読にて、最新記事を読むことができます。