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第41回 ステークホルダーマネジメントその前に(1)(2021.04.13)

プロジェクトマネジメントオフィス 鈴木 道代

◆ステークホルダーマネジメントその前に

PMstyleでは、2013年からステークホルダーマネジメントセミナーを開催しています。PMBOK(R)ガイド第5版で10個目の知識エリアに昇格し、第6版ではエンゲージメントが注目を集めるようになってきました。

エンゲージメントには、業界などによって異なりますが、下記の意味があります。

・辞書:契約。約束。結婚の約束。婚約。
・人事・労務用語:社員の会社への愛着心。
・ブランド用語:ブランドに消費者が関与することで構築されるブランドと消費者との絆。
・マーケティング:広告などで、消費者の興味を引き、消費者と企業との結びつきを強めること。
・SNS用語:投稿に対し、閲覧者が「いいね」ボタンを押したり、リツィートすること。
・アメリカの政策:1980年代後半のロシアとの冷戦後の政策。ロシアや中国の国内体制は認めないが、相手国との貿易、投資を進め、米国の国益に合致する「取り込み」を行う。
・軍事用語:攻撃において、照準を当てること

PMstyleでは、エンゲージメントを、人事・労務用語に近い「自ら進んで協力したくなる、心からの愛着」と考えています。

詳細は、「第18回 エンゲージメントとは何か」を参照してください。

しかし、信頼関係がないと、ステークホルダーからのエンゲージメントを獲得することが難しいです。

・この人は、信用しても大丈夫だ
・彼の功績は素晴らしい
・信頼に足る成果を上げてくれるであろう

などと思ってもらうことが重要です。

ただ、そのような信頼関係がなくても、全くの物々交換として、費用に見合うだけの成果を上げてくれれば十分です、と考える顧客もいますし、それだけで十分かもしれません。

そのような場合、費用に見合うだけの成果を上げるためには、スケジュール、スコープ、品質などのレベルをクリアする必要があります。

費用に見合う成果をどのように考えるのかも、重要です。
決められた期日、決められたスコープ、決められた品質を成果と考えるのであれば、スコープや品質の詳細レベルまで、決まっている必要があります。それらが決まっていれば、粛々と作業を進めスケジュールを守れば、それで、顧客との物々交換が無事終了します。

しかし、目的を実現するために、スコープを決めていくことが必要であれば、それは、顧客との共同作業となります。
そこに、エンゲージメントがあるのか、ないのかでは、共同作業の成果が全く変わり、プロジェクトの成果も全く変わります。前向きなのか、後ろ向きなのかを考えると、一目瞭然ですね。よって、エンゲージメントが必要ということになります。

それでは、エンゲージメントを獲得するために、どんなことをすると良いのでしょうか。

PMBOK(R)ガイドの第6版用語集には、

「ステークホルダー・エンゲージメント・マネジメントとは、ステークホルダーとコミュニケーションをとり、協働する(実行)プロセス。プロジェクト・ライフサイクルを通して、ステークホルダーのニーズや期待に応え、発生する課題に対処し、プロジェクト・アクティビティにおけるステークホルダーの適切な関与を得る」

とあり、エンゲージメントは、プロジェクトへの関与のようです。
アジャイル開発であれば、顧客と一緒に開発しますので、関与よりも、参画が必要ですね。そのためには、やはり、信頼関係が必要となってくるはずです。

「この顧客はリスクに厳しそうだから、リスクマネジメント計画やコンティンジェンシー計画を共有するといいですね」
「この顧客は忙しい方だから、進捗報告もサマリ―と詳細資料に分けた方がいいですね」

などとステークホルダーマネジメントセミナーでは、解説してきました。
しかし、信頼関係がないと、これらは全くの無駄な努力に終わります。なぜならば、それらすべての資料や態度は、信用できないからです。

ステークホルダーマネジメントその前に、信頼に足る人になるようにしましょう。相手が何を基準に信頼するかは、相手によって異なります。同じ人でも、信頼する相手と信頼しない相手がいますので、そこは相手次第です。しかし、一般的には、下記の項目で判断する人が多いようです。

・約束を守る
・期待を上回る
・相手の都合で決める
・まず、自分の責任を問う
・共通点を見つけるために聴く

詳細は、下記のコラムをご覧ください。

PMの道具箱 第83回 ステークホルダーバランスシート:ステークホルダーとの関係性構築

少なくとも、上記の5点をクリアし、まず、信頼関係構築から考えてみましょう。

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       ※ZOOMによるオンライン開催です。2日間に分割して開催します
       ※少人数、双方向にて、ディスカッション、ロールプレイを行います
  講師:鈴木道代(株式会社プロジェクトマネジメントオフィス,PMP,PMS)
  詳細・お申込 https://pmstyle.biz/smn/influence20.htm
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【カリキュラム】
1.ステークホルダーマネジメントとは何か
 ・ステークホルダーに動いてもらう
 ・ステークホルダー・エンゲージメント・マネジメント
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 ・ステークホルダー・マトリクス
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 ・ステークホルダー・マネジメント戦略
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3.影響力の法則(R) ・影響力とは何か?
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 ・ステークホルダーの目標を把握し、カレンシーを計画するステップを学ぶ
 ・(演習3)カレンシーを考える
4.概念的に考えて具体的に行動する・コンセプチュアルスキルとは
 ・本質を見極める
 ・洞察力を高める
5.ステークホルダーと良い関係を作る・WinWinの関係
 ・信頼を得る
 ・チームを結束させる
 ・(演習5)期待と要求のロールプレイ
6.まとめ
 ・(演習6)カレンシーを再考する
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著者紹介

鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。

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