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第31回 OODAループを適用したステークホルダーマネジメント(2020.04.14)

プロジェクトマネジメントオフィス 鈴木 道代

◆OODAループを適用したステークホルダーマネジメント

これまで、身の回りのいろいろなステークホルダーから学び、ちょっとした気をつけたいポイントを述べてきました。

本号では、OODAループを使って、気をつけたいポイントを考えてみたいと思います。OODAループについては、こちらのコラムをご覧ください。

PMの道具箱
 第113回 OODAサイクル(1)〜PDCAとOODAの統合

また、友人の例については、こちらもご覧ください。

ステークホルダーマネジメント
 第15回 相手を嫌う理由は相手の世界によって変わる

友人にお中元に関西で大人気の淡路島特産「大江のり」を送ったところ、お返しに地元の「のり」が送られてきました。

私の贈ったものが、友人はそんなに気に入らなかったのか、友人は私のことを嫌いなのか、もしかしてその友人だけではなく、回りのみんなが嫌いなのかもしれない、と疑心暗鬼になってしまった、というお話です。

友人がとるべき私への対応を、OODAループで見てみます。

友人の【第1ステップの観察】
急にステークホルダー(私のこと)がよそよそしくなり、態度を変えた。プロジェクトの状況、競合の状況、ビジネスの状況などの、他の状況に変わりはない。

友人の【第2ステップ:方向づけ】
・文化や風土:友人間でお中元やお歳暮をプレゼント交換をしている。
・従来の経験:これまで問題なくプレゼントを交換してきた。
       前回のお歳暮は女子一番人気の紅茶を贈って、とても喜ばれた。
・ナレッジ:メジャーではないプレゼントを喜ぶ人が多い。
・新しい情報:地元の海苔詰め合わせを贈ったら、相手の態度が変わった。
・分析と統合:珍しいプレゼントは喜ばれる。
       同じものを贈ると相手を傷つける場合がある。
       どう考えても、お中元に贈ったものが相手を傷つけている。
       謝らないといけない。謝ったら許してくれるかな?
・従来の経験:相手は謝ったら許してくれる人間だ。
・分析と統合:とにかく謝る。

友人の【第3ステップ:決定】
謝るという方向性から、電話、メール、対面のどちらが良いかを考え、メールを送ることに決定した。

友人の【第4ステップ:行動】
メールのタイトルと文面を決め、実際にメールを送る。

友人の【第1ステップ:観察】
 メールを送った結果、どうなったのか?

このように第1ステップの観察において、何が変わったのかを見ることがOODAループのスタートです。ぼーっと、ステークホルダーを見ているのではなく、状況の変化に気づくことが重要です。

この話は、8月発売予定の著書に詳しく書かれている予定です。
校正で、バッサリカットされるかもしれませんが。

◆関連するセミナーを開催します
━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆「影響力の法則(R)」を活かすステークホルダーマネジメントの実践◆7PDU's
  日時・場所:【Zoom】2025年 02月 18日(火)9:30-17:30(9:20入室可)
      【Zoomハーフ】2025年 01月 08日(水 )13:00-17:00+3時間
     【Zoomナイト】2025年 01月 29日(水)31日(金) 19:00-21:00+3時間
       ※Zoomによるオンライン開催です
       ※ナイトセミナーは、2日間です
       ※ハーフセミナー、ナイトセミナーは、事前学習が3時間あります。
       ※少人数、双方向にて、ディスカッション、ロールプレイを行います
  講師:鈴木道代(株式会社プロジェクトマネジメントオフィス,PMP,PMS)
  詳細・お申込 https://pmstyle.biz/smn/influence20.htm
  主催 プロジェクトマネジメントオフィス、PMAJ共催
  ※Youtube動画「ステークホルダーマネジメント
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【カリキュラム】
1.ステークホルダーマネジメントとは何か
2.ステークホルダーの特定・プロジェクトのパラメータ
 ・(演習2)ステークホルダーリスト
3.影響力の法則(R)
 ・(演習3)カレンシーを考える
4.概念的に考えて具体的に行動する
 ・コンセプチュアルスキルとは
 ・本質を見極める
 ・洞察力を高める
5.ステークホルダーと良い関係を作る・WinWinの関係
 ・(演習5)期待と要求のロールプレイ
6.まとめ
 ・(演習6)カレンシーを再考する
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著者紹介

鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。

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