第26回 相手を同等に扱う〜あるプロジェクトマネジャーT氏(2019.08.30)
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◆相手を同等に扱う
前回まで、「幹事は調整役か?推進役か?」をテーマとして、大学の同窓会の幹事が同窓会の内容を決めるというお話をしました。
幹事2名、連絡係2名(東日本担当、西日本担当)で、日程を決めるというところから始めましたが、全てメールでの打合せでしたので、文面からは表情や感情が読み取れず、行間から読み取るしかありません。
なかなか、話が進まず、意見を出しても、否定されることが多いという状況でした。ほとんど、私から意見を出すのですが、他の方からその反対意見が出て、その反対意見に皆さん同調し、反対意見に決定するということで、話は進んでいきました。
どうして、私の言う意見に他の3人は、すぐ反対、かつダメだしのオンパレード?
どうして、意見のいい部分を取り上げてくれることも全くないのだろうか?
と疑問でしたので、そのことを友人に聞いてみたところ、
大企業(男性3名):ほぼ自営業(鈴木)
男性:女性(鈴木)
院卒:学卒(鈴木)
だからと一発即答でした。
もちろん、鈴木の学生時代の行動や成績を見ていたからかもしれませんが。。。
「第17回 相手は自分の価値観ですべてを判断している」
で取り上げた方と同じなのか〜、
とがっかりしました。同級生だから友達だと思っていたのですが。
自営業だから、女性だから、学卒だから、いい意見を出すはずがない、と考え、良くない部分ばかりを探して、指摘してくるのですね。しかも、指摘するのは、私を考え直させるために、いいことをしている、というような雰囲気でした。
人格と意見は違いますし、意見の対立を行動に持ち込むことも好ましいことではありません。やはり、意見の内容について、多様性を重視し、じっくりと考えてほしいものですね。
◆あるプロジェクトマネジャーT氏
この経験から思い出したのは、あるプロジェクトマネジャーT氏でした。
ある時期、ある企業のPMOへの支援として、プロジェクトマネジャーのヒアリングを行っていました。その日程やヒアリング対象プロジェクトマネジャーの選出をしていただいたのが、T氏です。
ヒアリングは主に、シニアコンサルタントYが行い、私は記録係を担当していましたので、どちらかと言うと私はアシスタント的役割でした。
休憩の取り方やその時間、また、好みのお茶の種類など、通常の方であればYに問合せて決定し、アシスタントには「それでいいですね」と確認をとる程度なのですが、T氏は、問合せについても、Yと同様にアシスタントを扱ってくれました。
その方は、弊社がPMOの支援をさせていただく前に、PMstyle公開セミナーにもたびたびご参加いただいています。その当時は、私はセミナーの受付だけをしていましたので完全にアシスタントです。
ですが、その受付の際にも、「鈴木さん、前回はお世話になりました」とT氏から話しかけていただいたことを覚えています。なんにもお世話をしていない、ただのアシスタントにもお声かけいただいたのです。
また、受付でお話をしたり、メールで何か問合せをいただき、対応させたいただいた方などで、別の場所でお会いした際に、「鈴木です。先日は、セミナーにご参加いただき、ありがとうございました。」と挨拶をさせていただいても、顔も名前も覚えていていただいていない方がほとんどです。
通常、アシスタントはその他大勢ですし、次に会っても何のメリットもあるはずがありません。ですので、覚える必要はさらさらありません。
ですが、覚えていてもらえたら、アシスタントはとても嬉しいはずですし、その人に何か頼まれたら、誠心誠意、頑張ろうと思うはずです。
つまり、目上であろうが、目下であろうが、関係なく、相手の名前を覚える、相手をリスペクトする、ということは人間関係の第1ステップのように思います。
また、自分がされて嬉しいこと(名前を憶えてくれている、声掛けをしてくれる)は相手にもするように心がけるようにする(そのことが嫌な方には差し控えますが)ことも、ステークホルダーマネジメントとして、重要ですね。
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講師:鈴木道代(株式会社プロジェクトマネジメントオフィス,PMP,PMS)
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6.まとめ
・(演習6)カレンシーを再考する
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著者紹介
鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。
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