【PMOコラム34】プロジェクトワークアウト(2007.11.05)
◆GEの切り札 ワークアウト
10月15日のコラムで、PMOマーケティングの話をしたが、今回はマーケティングの発想でプロジェクト改善をする方法について考えてみたい。
米国GE社が考案した現場での改善や問題解決の手法で全世界に広がっている手法にワークアウトという手法がある。ワークアウトはできる限り現場に近いところへ問題解決と業務改善をエンパワーメント(権限委譲)し、迅速かつ集中的に意思決定するためのプロセスのことである。
◆ワークアウトをプロジェクトマネジメントに導入する
これをプロジェクトマネジメントの改善に応用したプロジェクトワークアウトという手法がある。プロジェクトワークアウトはプロジェクトマネジメント改善においてPMOマーケティングの手法として活用することができる。
プロジェクトワークアウトの基本的な考え方は、ベンチマーキングより改善目標を設定し、その目標を達成するプロジェクトマネジメント改善を考案し、それにプロジェクトマネジャーが自発的に取り組み、目標達成が可能であると判断できれば、タウンミーティングを開いて、改善を正式に決定するという手法である。ここで開催されるタウンミーティングは上に述べたPMOマーケティングのタウンミーティングと同じものだと考えてよい。
◆プロジェクトワークアウトの流れ
具体的には
[1]ワークアウトのデザイン
[2]ワークアウトの展開
[3]タウンミーティング
[4]フォロー
という大きな流れを進めていく。
◆ワークアウトのデザイン
まず、最初のデザインは文字通り、どのような目的や体制でワークアウトをやっていくかを決めるプロセスであり、
・プロジェクトマネジメントの課題把握
・リーダーの決定
・疑問点の確認
・参加メンバーの決定
などを行う。
◆ワークアウトの展開<
次に展開をするが、ここでは
・データ収集
・課題の再評価
・解決の方向性決定
・参加者集合
などの活動を通じて、ミーティングで議論を行う準備をしていく。準備が整えば、タウンミーティングを開く。
◆タウンミーティング
タウンミーティングでは、前段の準備を踏まえて、提案をまとめ、スポンサーに対して提案を行い、改善決定を迫る。
・キックオフ
・チームビルディング
・提案作成
・スポンサーへのプレゼンテーション
といったことを行う。いずれにしてもここで回答が出るわけで、非常にスピーディーな形でものごとが決まっていく。
提案がスポンサーに受け入れられても、受け入れられなくても、このワークアウトそのものは完了する。
◆フォロー
受け入れらた場合には、フォローアップの活動を行わなくてはならない。そこでは、
・アクションサマリー
・問題点のモニタリング
・再集合
・成功を祝う!
といったことをやることになる。、
プロジェクトマネジメントには元来、レッスンズラーンドといった改善のプロセスが含まれているが、どうしてもプロジェクトマネジメントプロセスへの改善が遅くなるし、また、プロジェクトマネジャーの当事者意識が薄くなる。これに対して、プロジェクトワークアウトはPMOマーケティングであり、スピーディーに進めることができると同時に、プロジェクトマネジャーを決定の当事者にすることができる。この2つの改善アプローチの性格を考えると、レッスンズラーンドであぶりだした問題を、プロジェクトワークアウトによって定着させていくことが望ましい。
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著者紹介
好川哲人、MBA、技術士
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
15年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「PM養成マガジン(無料版)」、「PM養成マガジンプロフェッショナル(有料版)」や「コンセプチュアル・マネジメント(無料」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。
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