No63. プロジェクトチームの編成と育成《一般》(2019.03.13)
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【目的】プロジェクト作業(アクティビティ)を完了するために必要なチームを作る
【用途】必要なスキルを補完するメンバーを獲得し、チームを育成する
【効用】協力的で有能なチームメンバーでプロジェクトパフォーマンスを向上する
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◆プロジェクトチームの編成
本プロセスは実行プロセスであり、すでにプロジェクト作業に必要な人的リソースについては、人的資源計画で計画されています。
その中では、プロジェクト立ち上げ時にアサインされていた主要メンバーはすでに、含まれていますが、その他の追加メンバーについては、リソーススキル別に必要な人数が記載されていることが多く、メンバー名まで特定されているわけではありません。
そこで、作業(アクティビティ)毎に必要なスキルを保有したメンバーを必要な人数分、アサインしますが、そのためには、計画時のアクティビティ資源見積りにおいて、下記の点を明確にしておきます。
・作業を完了するために必要なスキルとそのスキルレベル
・必要人数
・役割と責任
そして、メンバーアサインの組織の通常の手続きにてアサインした結果、作業に必要なスキルのスキルレベルとアサインされたメンバーのスキルレベルにギャップがある場合は、見積り通りに作業を進めることに困難が予想されますので、次の点を検討します。
・内部リソースの中で、必要スキルレベルを保有したメンバーの再配置を行う
(途中交代も検討)
・他プロジェクトとの作業を掛け持ちしているメンバーのモチベージョン向上
(当プロジェクトでの作業効率の向上)
・チーム育成において、スキル向上や新しいスキルの獲得を図る
・外注を検討
・追加メンバーを探す
上記の検討もむなしく、ギャップが解消されない場合は、必ず重大なリソースリスクとして、リスクを特定し、対応策を講じておきます。
◆チームのスキルセット
また、チームの必要条件は、下記のチームのスキルセットが揃っていることです。全員が保有している必要はなく、リーダーがすべて保有している必要もありません。チームの誰かが、保有し、補完することで、チームとして成立します。
・業務スキル
・マネジメントスキル(意思決定と問題解決)
・コミュニケーションスキル
皆さんのチーム(10人以内)には、スキルセットが揃っているでしょうか?
◆プロジェクトチームの育成
プロジェクトのパフォーマンス向上(計画通り進み、目的を実現する)は、チームのパフォーマンス向上(作業効率)により実現することができます。チームのパフォーマンスはメンバーのパフォーマンス向上とチームビルディングにより実現することができます。
チームの編成において、スキルレベルにギャップがある場合、チームメンバーのスキル向上が欠かせませんので、下記の点に取り組みます。必要であれば、計画において、WBSに含んでおきます。
・トレーニング
・コーチングとメンタリング
・ネットワーキング(情報交換)
・自己啓発
そして、チームビルディングに取り組みますが、まず必要なことは、キックオフまたはワークショップを開催し、信頼関係を構築することです。
また、自分にとってプロジェクトは何なんだ?という問いを投げかけ、役割と責任について意識づけを行い、チームを創っていきます。
ワークショップや役割と責任については、下記コラムもご参照ください。
PMstyle Kit No25. スタートアップワークショップ
PMstyle Kit No13. レスポンシビリティを委ねる
チームビルディングには、作業場所の集結(コロケーション)、フェイスツーフェイスミーティングなども、有効です。クロスファンクショナルチームの場合は、特にです。
クロスファンクショナルチームについては、下記コラムもご参照ください。
PMstyle Kit No16. クロスファンクショナルチーム(1)
また、リーダーは、チームビルディング、メンバーのスキルアップのために、ポジティブフィートバックを心掛けましょう。
ポジティブフィートバックについては、下記コラムもご参照ください。
PMの道具箱 第14回 ポジティブ・フィードバック
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・心理的安全性
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著者紹介
鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。
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