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チーム育成においては、安定期へ移行していることがベストだが、その状況でない場合、チームのマネジメントによって、安定期から遂行期へ移行させることを行う。そして、チームメンバーが自律していることが、より良い成果に直結する

No64. プロジェクトチームのマネジメント《一般》(2019.04.08)

プロジェクトマネジメントオフィス 鈴木道代

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【目的】プロジェクト作業(アクティビティ)を完了するために必要なチームを作る
【用途】プロジェクトのパフォーマンスを向上するため
【効用】カオスやコンフリクトが減り、速く、コストオーバーすることなく進む
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◆プロジェクトチームのマネジメント

本プロセスは実行プロセスであり、すでにプロジェクト作業に必要な人的リソースについては、人的資源計画で計画されています。
そして、チーム編成、チーム育成にて、プロジェクトチームは、タックマンが提唱したプロジェクト・チーム形成の4段階モデル(成立期、動乱期、安定期、遂行期)において、成立期(メンバーの役割と責任が決まる)、動乱期(スコープについて理解は進むが、メンバーは不安とコンフリクトを経験している)の状況です。

チーム育成においては、安定期(プロジェクト目標に向かって統合されたチームとして作業)へ移行していることがベストですが、なかなかそのような状況になることは稀です。そこで、チームのマネジメントによって、安定期から遂行期(チームは高度に統合され、自律的なチームになってる)へ移行させることを行います。

チーム形成の4段階モデルについては、下記のコラムをご参照ください。

 PMの道具箱 第7回 チーム形成の4段階モデル

◆自律したチームメンバー

プロジェクトチームでは、それぞれが自律したチームメンバーであることが、より良い成果に直結します。チームメンバーが、個々の役割と責任を自覚し、また、自分はチームに対して、何が貢献できるのかを考えることが必要です。

そのためには、まず、プロジェクトチームの目的、ビジョンなどを自分たちが創ること、問題(コンフリクト)発生時には、チームで解決すること、など、プロジェクトの成果を上げるために、チームで行うことが重要ポイントです。そのことにより、個々の役割と責任が明確になり、個々のスキルアップや考え方の変遷、ダイバーシティによる気づきなどにより、チームに貢献できることがどんどん広がり、そのことによりパフォーマンスが向上し、より良い成果に直結していきます。

そして、それらのことは、チームメンバーのコロケーション(作業場所の終結)、フェースツーフェースミーティング(たとえ、グローバルチーム・バーチャルチームであっても2カ月に1回は会うことが推奨)などで、実現していきます。

アジャイルチームがチーム作り、振り返りによる成長、チームによる作業の進行を、朝会、週一の振り返り会などで行っていることと同様ですね。

そして、プロジェクト開始時における重要なポイントは、プロジェクトインフラストラクチャーの中に、これらのことを決めておくということです。

もちろん、プロジェクトインフラストラクチャーは、いったん決めたら、絶対に変更すべきではない、というものではありません。

アジャイルプロジェクトマネジメントであれば、プロジェクトインフラストラクチャーであっても、変えた方がチームや顧客にとって良い場合は、どんどん変えていきますし、そのことも振り返りでの重要なテーマです。

つまり、変更するということは、最初に決めておかないと変更ではありません。最初に決めるとおくことが重要、ということです。

プロジェクトインフラストラクチャーについては、下記コラムをご参照ください。

 PMstyle Kit No6. プロジェクトインフラストラクチャー(グランドデザイン)

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  講師:鈴木道代(株式会社プロジェクトマネジメントオフィス)
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著者紹介

鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。

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