No62. プロジェクトやフェーズの終結《一般》(2019.02.20)
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【目的】プロジェクトやフェーズの終結時に、マネジメントタスクを完了する
【用途】プロジェクトやフェーズの終結時に行う
【効用】プロジェクトの最終ドキュメントが作成・認可され、教訓が作成される
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◆プロジェクトやフェーズの終結
本プロセスは、プロジェクトを終了する時に使用され、特に長期プロジェクトでは、プロジェクトライフサイクルの各フェーズやステージゲート移行時に適用し、次の6点について行います。
・公式な受入を得る
・プロジェクト文書を完成させる
・契約を終了し、支払処理を行う
・チームメンバーに感謝する
・成功のお祝いをする
・プロジェクトを分析する
・公式な受入を得る
要求事項の収集プロセス、スコープの定義プロセス、スコープのコントロールプロセス(スコープの変更管理)での結果と納品物に相違がないことを確認し、最終テストにて、合意を得た仕様書との相違がないことを確認し、評価すべき人々がプロジェクト成果物によるプロジェクトのゴールを受入します。
また、スコープの妥当性確認プロセスが完了している必要もあります。
そして、プロジェクトスポンサーが、公式にプロジェクトの終了を宣言し、顧客への請求を起こします。
もし、いくつかの目標達成に失敗した場合でも、部分的に成果を受入、たとえ、プロジェクトが中止になった場合でも、公式にプロジェクトを完了させます。
・プロジェクト文書を完成させる
最終結果のサマライズレポートを作成しますが、様式は、状況報告レポートと同様であり、そこに最終結果を記載し、プロジェクト終了としての最終レポートを作成します。レポートには重要な成果とともに、プロジェクトチームメンバーに対するストレス、個人やチームの貢献についても記載し、プロジェクト状況のメトリクスを記載します。
また、プロジェクト文書(計画や変更ログ、課題ログ、進捗結果など)すべてを保存すべき場所に保存し、残します。
・契約を終了し、支払処理を行う
契約に関する文書対応を終了し、受注側への支払処理を開始し、調達の終結を行います。
注)従来のPMBOK(R)では、終結プロセス群として調達終結プロセスが存在していましたが、第6版では、調達終結は、監視コントロールプロセス群の調達のコントロールプロセスに含まれました。
・チームメンバーに感謝する
プロジェクトの最後に、情報を提供してくれた人、レポートを作成してくれた人、作業を行ってくれた人、成果物を納品してくれた人など、人々に感謝します。そして、報奨と認識を行います。
報奨と認識については、こちらのコラムをご覧ください。
PMstyle Kit No52. 報奨にてモチベーションを向上する
・成功のお祝いをする
プロジェクトの最後に成功イベントを開催します。プロジェクトがたとえ、問題を抱えて終了したとしても、ポジティブにプロジェクトを終了させるために、イベントを行います。イベントは、贅を尽くして行う必要はなく、その目的が実現できうる有効な範囲で行います。
グローバルなチームの場合は、拠点単位に行うこともああります。
・プロジェクトを分析する
ポストプロジェクトレビューを行いこれからのプロジェクトに有効な知見としての、教訓を残します。こちらのコラムもご参照ください。
PMstyle Kit No10. レッスンズ・ラーンド《一般》
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講師:鈴木道代(プロジェクトマネジメントオフィス,PMP,PMS)
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1.VUCA時代に必要なコンセプチュアルなプロジェクトマネジメント
2.プロジェクトへの要求の本質を反映したコンセプトを創る
3.コンセプトを実現する目的と目標の決定
4.本質的な目標を優先する計画
5.プロジェクトマネジメント計画を活用した柔軟なプロジェクト運営
6.トラブルの本質を見極め、対応する
7.経験を活かしてプロジェクトを成功させる
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著者紹介
鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。
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