No51. モチベーションを高める影響力の法則(R)《PMstyle》(2016.02.03)
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【目的】チームのパフォーマンスを高める
【用途】プロジェクト期間中すべて
【効用】プロジェクトメンバーの熱意が高まり、結果としてプロジェクトが成功する
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◆モチベーションを高める影響力の法則(R)
プロジェクトマネジャーがリーダーシップを発揮するためには、プロジェクトのゴールを設定することと、メンバーの心配事、懸念を払しょくすることが重要です。
メンバーにアクティビティに対する責任を割り当てる際に、アクティビティやプロジェクトに対する欲求や望みを見つけ、そして、心配や懸念を話合いで払しょくするとともに、アクティビティ工数の見積りを依頼することで、アクティビティ完了に対する責任を担ってもらいます。
アクティビティに責任を割り当てるということは、オーナーシップがあることメンバーに自覚してもらい、自分は担当するアクティビティのオーナーであり、実行責任、説明責任、作業に対する権限を持っていることを理解してもらうことで、コミットメントを引き出します。
話合いにおいては、プロジェクトマネジャーとメンバーとの間には上下関係がありませんので、メンバーの欲求や望み、心配事や懸念を引き出し、また、メンバーにとって、アクティビティを完成させることやプロジェクトに参画することで得られるものが何かを想像し、メンバーはプロジェクトにおいて、何と何の価値交換を望んでいるのかを想像し、何を提供すれば、メンバーとレシプロシティ(互恵関係)、信頼関係を築くことができるのかを考えます。
このように、プロジェクトマネジャーは、メンバーに動いてもらうため、コミットメントを得るために、権限を使わない影響力を発揮する必要があります。
権限を使わない影響力はこちらのコラムをご覧ください。
PMstyle Kit No21. 権限を使わない影響力《一般》
影響力の法則(R)「コーエン&ブラッドフォードモデル」
1.味方になると考える
2.目標を明確にする
3.相手の世界を理解する
4.カレンシーを見つける
5.関係に配慮する
6.目的を見失わない
影響力の法則については、下記のコラムもご参照ください。
影響力の法則
◆カレンシー
モチベーションを維持するための要因は以下の通りです。影響力の法則(R)におけるカレンシー(交換価値)とも言えます。
・個人やチームパフォーマンスに対して、報奨する(報酬、報う、認める、ほめる)
・パブリックとプライベート、無形と有形を混ぜたポジティブフィードバックを行う
・メンバーとグループの業績を同一視し、個人的に彼らに感謝する
・重要な業績を掲載している状況報告レポートを信用する
・成功を祝う
・プロジェクトレビューの後、重要なマイルストーン達成の後に時間をとり、お祝いをする
また、その際には下記の点に注意します。
・金銭上の報酬などは頻繁に行わないことで、受け取らなかったメンバーのモチベーション低下を防ぐ
・報酬に対して、期待するようになることを防ぐ(頻繁には行わない)
・モチベーション維持に対する行動について、正当に評価し、行動を継続する
ポジティブフィードバックはこちらのコラムをご参照ください。
PMの道具箱 第14回 ポジティブ・フィードバック
◆モチベーションを低下させない
モチベーション低下は直ちに対処すべきチームの問題であり、メンバーのコミットメントが薄れてきたな、と感じたら、すぐに行動します。
自分のコントロールを超えた問題の場合は、問題のエスカレーションを行うことも検討します。これは、メンバーに影響を与えるステークホルダーの力を借りるということであり、そのステークホルダーに影響力の法則(R)を使って動いてもらうわけです。
その他、メンバーのモチベーションを一気に下げてしまう、不必要な変更の多発を防ぐために、統合変更管理を徹底します。
また、価値を生まないプロジェクトの作業や、不必要なミーティング、誰も読まない報告書などは、除去する方向で、あまりにも長いミーティングは可能な限り、短縮する方向で対処します。
これらの方向性は、どんなプロジェクトでも心がけることですが、メンバーがプロジェクトに望んでいる、期待していることから、特に心がけることは何かを洞察し、実践することで、より強い互恵関係、信頼関係を作ることができるでしょう。
◆関連するセミナーを開催します
━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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※Zoomによるオンライン開催です
※ナイトセミナーは、2日間です
※ハーフセミナー、ナイトセミナーは、事前学習が3時間あります。
※少人数、双方向にて、ディスカッション、ロールプレイを行います
講師:鈴木道代(株式会社プロジェクトマネジメントオフィス,PMP,PMS)
詳細・お申込 https://pmstyle.biz/smn/influence20.htm
主催 プロジェクトマネジメントオフィス、PMAJ共催
※Youtube動画「ステークホルダーマネジメント」
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【カリキュラム】
1.ステークホルダーマネジメントとは何か
2.ステークホルダーの特定
・(演習2)ステークホルダーリスト
3.影響力の法則(R) ・影響力とは何か?
・(演習3)カレンシーを考える
4.概念的に考えて具体的に行動する・コンセプチュアルスキルとは
・本質を見極める
・洞察力を高める
5.ステークホルダーと良い関係を作る
・(演習5)期待と要求のロールプレイ
6.まとめ
・(演習6)カレンシーを再考する
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著者紹介
鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。
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