No50. ブレーンストーミング《一般》(2016.01.29)
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【目的】チームで、できるだけ多くのアイディアを創出する
【用途】プロジェクト期間中すべて
【効用】問題解決で多くのアイデアを挙げることができ、チームビルディングに有効
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◆ブレーンストーミング
ブレーンストーミングは、問題解決技法の中の発散技法に分類され、発散思考を用いて事実やアイデアを出すための代表的な思考法であり、世界で最もよく使われている技法です。
ブレーンストーミングは、米国のBBDOという広告会社の副社長であったアレックス・オズボーンが発案しましたが、当時は製造業のGMやGEなどでよく用いられていたそうです。
ブレーンストーミングは、集団技法であり、5〜8名程度の話し合いが最適ともいわれています。
◆基本ルール
そして、次の4つの基本ルールでアイデアを出す話し合いを進めていきます。
・批判厳禁:発散思考の特徴であり、あるテーマについて、
思いつくまま次々にアイデアを出していきます
・自由奔放:リラックスして、どんなことを言っても許される
雰囲気にします
・質より量:量が質を生むと考えます
・結合改善:人の言ったアイデアに便乗してよりよいアイデアにしていく
5〜8名程度の参加者が集まり、具体的なテーマでアイデアを出し、1つずつ付箋に記入します。記入する間は、気がちらないように無言で行い、全員が記入を終わるまで、沈黙を続けます。
全員が記入を終わったことを確認し、それらのアイディアを全員が見える場所(ホワイトボードや壁に張った模造紙など)に1人ずつ読み上げて、全員が見えるように付箋を1つずつ張り出していきます。
また、このように最初から付箋を使うのではなく、自由に発言し、その内容を付箋やホワイトボードに書いていく方法もあります。ポイントはアイデアを出す段階において、上記の4つの基本ルールを守る、ということです。
発表されたアイデアから連想されるアイデアがあれば、ぞれぞれ個人が付箋にアイデアを追加していきます。
全員が張り出した後に、気になったアイデアについて、質問し、記入した人が回答します。その質疑応答の際には自由に発言し、その中で新しいアイデアが出てきたら、さらに付箋に書いて張り出します。
また、張り出されたアイデアで重複するものがあれば、まとめていきますが、記入した人がまとめることに賛成しない場合は、まとめることはやめます。
その後、付箋を見ながら、アイデアだしの話し合いをさらに続けますが、リーダーは予め、考えるべき観点を多角的に洗い出しておき、様々な角度からアイデアを出せるように、話し合いをリードします。
◆全員の合意
そして、出たアイデアの評価を行いますが、できれば、1日程度おいておいて、同じメンバーで独自性と実現可能性、コスト、ベネフィットから評価し、アイデアの優先順位をつけていきます。
その際には、多重投票法などの、どの優先順位づけの手法を使うかについて全員の合意を得てから、行います。
多重投票法については、下記のコラムをご参照ください。
PMの道具箱 第26回 多重投票法
優先順位がトップのアイデアについて、全員の合意が得られない場合は、合意をしなかった人がそのアイデアについて非協力的になることも考えられますので、、第2位や第3位のアイデアについても検討を行います。
最も重要なことは、チームメンバー全員の合意を得るために、チームメンバー全員でアイデアを出し、チームメンバー全員で結論を出す、ということです。
チームによる問題解決について、下記のコラムもご参照ください。
PMの道具箱 第51回 チームによる問題解決
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著者紹介
鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。
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