No31. トラブルの起源を特定する特性要因図《一般》(2015.09.01)
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【目的】問題解決を行うために、問題の原因を特定する
【用途】現状の問題について、その起源を確定する
【効用】発生している問題だけではなく、潜在している問題の根本原因を特定する
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◆トラブルの起源を特定する
プロジェクト期間中には、様々な問題が発生します。それらの問題解決には、問題の根本原因を特定する必要があります。
そのツールとして、特性要因図が良く使われますが、魚の骨に似ているので、「フィッシュボーンダイアグラム」、発案した石川馨さんにちなんで「石川ダイアグラム」とも呼ばれています。
特性要因図を使うタイミングはいろいろありますが、
・課題管理
・スケジュールコントロール
・コストコントロール
・スコープ変更管理
・リスク対応計画
・プロセス改善
・創造的問題解決
・失敗分析
などを行う際に根本原因を突き止めるために使います。
チームメンバーやその問題によって影響を受けるステークホルダーが集まり、ステークホルダーそれぞれの言葉で、状況を延べ、それぞれがそれらの状況を理解するところから始めます。
◆ステークホルダーが集まり、問題に対する原因を抽出
そして、ブレーンストーミングなどで、可能な限り、問題に対する原因を抽出し、そして、それらを例えば、次の大分類に分類します。
【大分類】
・スコープ
・スケジュール
・人的資源
・コスト
・組織
特性要因図では、問題点を魚の頭の部分に記載し、そこから背骨の線を引き、そして背骨から大骨の線を引き、大分類をラベル化して記載します。
ブレーンストーミングで出てきた原因は、分類された大骨から中骨の線を引き、その線上に記載します。さらに分類される原因があれば、中骨から小骨の線を引き、その線上に記載します。そして、足りない骨はないか、そこから分類される骨はないかを検討します。
大分類から引くことのできる中骨は、例えば、以下の項目になり、これらは、問題の原因となるものですので、リスク特定のチェックリストとしても使えます。
【スコープの中骨】
・スコープ変更で保有していないスキルが必要になる
・新技術が要求される
【スケジュール】
・他業務の割り込み
・作業遅れ
【人的資源】
・スキルのミスマッチ
・個人的な衝突
【コストの中骨】
・予算カット
・タスクに必要なリソースが限度を超える
【組織の中骨】
・組織の再編成
・レイオフ
◆チームで原因を図式化
このように、原因を図式化することで、頭の整理をする、また、チームで図式化することで、合意を得るためにも便利なツールです。チームビルディングにも有効です。
システム思考のループ図や、KJ法による整理など、どれも、付箋にまず原因などを記載し、それを図式化することで、今、見えていない原因に気づくことができるツールです。
PMの道具箱
第77回 システム思考のツール:因果ループ図
第79回 発想法のツール:KJ法
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【エクスサイズ】リスクからステークホルダーを特定する
【エクスサイズ】ステークホルダーの影響力を疑う
【エクスサイズ】視点を変え、ステークホルダーの意識を変える
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著者紹介
鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。
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