◆再び、コミュニケーションって?
前回までに、ドラッカーの言葉をお伝えしました。
第15回 コミュニケーションの第1原理
「聞くものがいなければコミュニケーションは成立しない」
第16回 コミュニケーションの第2原理
「知覚を期待しているもののみを知覚する」
第17回 コミュニケーションの第3原理
「受け手に対して何かを要求する」
第18回 コミュニケーション第4原理
「コミュニケーションと情報は別物である」
コミュニケーションは、普段、何気なく行っていることですが、上記のようなことを考え始めますと、大変、難しいものだ、と思えます。
それでは、プロジェクトマネジメントでのコミュニケーションとは、何かを考えてみましょう。
そもそも、マネジメントとは、PDCAサイクルを回しながら、目的を達するために行うことです。
つまり、マネジメントとは
・情報に基づき、
・計画に対する問題を認識し、
・意思決定をし、
・行動すること
です。
PDCAサイクルには、情報が必要であり、情報交換のためのコミュニケーションが重要となり、コミュニケーションを推進・管理するコミュニケーションマネジメントはさらに重要となります。
そして、マネジメントには、もちろん
・プロジェクトマネジメント
・母体組織のマネジメント
・従業員のセルフマネジメント
・ベンダーでのマネジメント
・顧客でのマネジメント
と、プロジェクトの周辺にはあらゆるマネジメントがあります。
そして、その中にはステークホルダーというプロジェクトの利害関係者がいます。
マネジメントでは情報が必要ですので、内部での閉じた話ではなく、周辺すべて、つまりステークホルダーの情報が必要になってきます。
プロジェクトでは、その周辺での情報が必要ですし、周辺では、プロジェクトの情報が必要です。
例えば、ベンダーでは、プロジェクトの進捗情報(いつ仕様が確定するのかなど)が必要ですし、プロジェクトでは、ベンダーでの進捗情報(仕様についての齟齬などがないのか)が必要になるわけです。
これらの情報交換をコミュニケーションで行い、コミュニケーションを推進・管理をコミュニケーションマネジメントで行います。そしてそのことで、おのおののマネジメントがスムーズに進みます。
ここでのポイントは、すべてのマネジメントは運命共同体であり、どれかが欠けるとプロジェクトマネジメントもうまくいかないと考えるべきことであり、それがコミュニケーションマネジメントを考える第1歩となります。
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鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。
本連載は、PM養成マガジン購読にて、最新記事を読むことができます。