◆情報はコミュニケーションが前提である
前回は、ドラッカーの言葉をお伝えしました。
コミュニケーションの第3原理
「受け手に対して何かを要求する」
つまり、受け手がなんらかの行動を起こさない場合は、送り手側からのコミュニケーションは成立しなかったということです
今回は第4原理です。
「コミュニケーションと情報は別物である」
情報(じょうほう)は、生物の行動に影響を与えるすべての事象である。環境中の光や音、神経の発火やホルモンなどの生体シグナルをはじめ、あらゆるものを「情報」とみなすことができる。歴史的には、事象、事物、過程、事実などの対象について知りえたこと、「知らせ」の意味で使われてきたが、情報理論の発展によって、より広い意味で使われるようになった。
情報理論(じょうほうりろん、英: Information theory)は、情報・通信を数学的に論じる学問である。
情報理論の基本となる概念は人間のコミュニケーション手段として最も広く使われている「言語」である。
情報理論は、1948年、クロード・シャノンが Bell System Technical Journal に投稿した論文 "A Mathematical Theory of Communication"(通信の数学的理論)を始まりとする。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シャノンのモデルは送り手側が、メッセージを通信チャネルを使って受け手側に送るが、通信チャネルには雑音源があるため、ノイズが発生し、正しくメッセージが伝わらない場合があることを示しています。
また、シャノンのモデルは一方向的な説得を目的としたコミュニケーションモデルであり、送り手と受け手の間で意図の共有が前提となるモデルです。
その後、ベンジャミンのコミュニケーションモデルが考案され、そこでは、コミュニケーションの次の9要素が定義されています。
・送り手
・記号化能力
・メッセージ
・チャネル
・受け手
・解読能力
・フィードバック
・ノイズ
・文脈
このモデルの特徴は、受け手のメッセージの受け取りを確認するフィードバックという行動であり、特にメッセージに対して同意を示しているわけでもなく、メッセージを理解し、そして、返信する行為のことである。
コミュニケーションは、
・送り手が他者が理解できる言葉にメッセージを記号化し、
・記号化されたメッセージをチャネルを通じて、受け手に送り、
・受け手はメッセージを解読することで理解し、
・受け手はフィードバックを送り手に返信する
・その背景には文脈(コンテクスト)がある
コミュニケーションが行われる際の物理的、社会的、心理的、文化的状況がある
・コミュニケーションを妨害するものとしてノイズがある。
と定義することができます。
ノイズは、騒音、電話の混信、メールの不着などの物理的ノイズ、送り手の偏見、受け手の先入観などなどの心理的のノイズ、外国語、専門用語などの言語的ノイズに分類され、
コンテクストには、コミュニケーションが行われる際の物理的、社会的、心理的、文化的状況が含まれ、コミュニケーションの形式や内容に影響するものです。
つまり、コミュニケーションには、人間的属性が多く含まれています。
それに反して、情報は感情、価値、期待などの人間的属性を除去すればするほど、有効となり、信頼性が高くなってくるものです。
情報はコミュニケーションすることが前提になりますが、
コミュニケーションは情報よりも知覚を重視し、経験の共有を目指します。
情報伝達だけがコミュニケーションではないということです。
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鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。
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