◆ゲームストーミング(6)〜ビジネスモデル・キャンバス
PMの道具箱シリーズでは、現在、書籍「ゲームストーミング」について取り上げています。
「ゲームストーミング」(著:デイブ・グレイ他、出版:オライリー・ジャパン、監訳:野村恭彦、2011)
本号では、探索のためのゲームであり、ビジネスモデルの概略を描き出し、分析・再検討する「ビジネスモデル・キャンバス」を取り上げます。
ビジネスモデル・キャンバスは、アレックス・オスターヴァルダーとイヴ・ピニュールが考案したもので、下図のようなキャンバス(紙)を壁に貼り、ビジネスモデルについて描きだします。
付箋とプロッキー(複数の色)を用意し、通常は次の手順で作成します。
一人であれば、15分程度、現行のビジネスモデルを書きだすのであれば2時間程度、新規ビジネスモデルの策定は2日程度で作成します。
ビジネスモデル・キャンパス
┌─────────┬──────┬──────┬──────┬─────┐
│主要パートナー │主要事業 │価値提案 │顧客関係 │顧客区分 │
│ │ │ │ │ │
│ │ │ │ │ │
│ │ │ │ │ │
│ ┣──────┫ ┣──────┫ │
│ │主要リソース│ │交渉窓口 │ │
│ │ │ │ │ │
│ │ │ │ │ │
│ │ │ │ │ │
├─────────┻──────┻──┬───┻──────┻─────┤
│コスト構造 │収益の流れ │
│ │ │
│ │ │
│ │ │
└───────────────────┴────────────────┘
1)まず、自社が対象とする顧客の区分を付箋の色を変えて、書き出し、貼ります。
2)次に、各区分の顧客に対する価値提案を顧客区分と同じ色の付箋に書き出し、貼ります。
複数の顧客区分に提案できる場合は、2枚貼ります。
3)そして、他の項目に対しても同じ色の付箋を使って書き出し、貼ります。
4)ビジネスモデル作成後、長所と短所の評価を行い、各項目の脇に長所であれば、緑の付箋を、短所であれば、赤の付箋を貼っていきます。
5)視覚的に完成されたビジネスモデル・キャンバスは、現状のビジネスモデルの理解・共有に役立ち、また、これからの戦略の方向付けに有効です。
また、下記のコラムでも、ビジネスモデル・キャンパスを取り上げていますので、ご参照ください。
プロダクトマネジメント入門
第4回 プロダクトマネジメントとプライシング
イノベーション・リーダーシップ
第17話 コンセプチュアルスキルはイノベーティブリーダーのエンジン
◆参考資料
「ゲームストーミング」(著:デイブ・グレイ他、出版:オライリー・ジャパン、監訳:野村恭彦、2011)
◆関連するセミナーを開催します
━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆コンセプチュアル思考のポイントと活用〜VUCA時代の思考法 ◆7PDU's
日時・場所:【Zoom】2025年 02月 25日(火)9:30-17:30(9:20入室可)
【Zoomハーフ】2024年 12月 11日(水)13:00-17:00+3時間
【Zoomナイト】2025年 01月 15日(水)17日(金) 19:00-21:00+3時間
※Zoomによるオンライン開催です
※ナイトセミナーは、2日間です
※ハーフセミナー、ナイトセミナーは、事前学習が3時間あります
※少人数、双方向にて、個人ワーク、ディスカッションを行います
講師:鈴木道代(株式会社プロジェクトマネジメントオフィス,PMP,PMS)
詳細・お申込 https://pmstyle.biz/smn/conceptual_thinking.htm
主催 プロジェクトマネジメントオフィス、PMAJ共催
※Youtube関連動画「コンセプチュアルスキルとは(前半)」「コンセプチュアルスキルで行動が変わる」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【カリキュラム】
1.コンセプチュアル思考のイメージ(アイスブレーク、講義)
2.コンセプチュアル思考を実践してみる(個人ワーク)
3.コンセプチュアル思考の原理を学ぶ(ワークの振返り、講義)
4.コンセプチュアル思考の実際(講義)
5.コンセプチュアル思考で変化に対応する
(個人ワーク、グループディスカッション)
6.コンセプチュアル思考で不確実性に対応する
(個人ワーク、グループディスカッション)
7.コンセプチュアル思考を応用した活動(まとめ)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。
本連載は、PM養成マガジン購読にて、最新記事を読むことができます。