◆ステークホルダー影響グリッド
ステークホルダー影響グリッドは、プロジェクト・チーム全体(ここではすべてのステークホルダーを含んでいます)を把握し、どこを改善すべきかを検討するためのツールです。
ステークホルダーとは、プロジェクトと利害関係のある人またはグループのことであり、母体組織、ベンダー、顧客などのステークホルダーで構成されるプロジェクトの活動におけるプロジェクトとステークホルダーとの関係視覚的に表すツールであり、ステークホルダーがプロジェクトの成功に与えるべき影響度を表します。
プロジェクトを成功させるためには、ステークホルダーの目標、ニーズなどを把握し、その影響を理解し、ステークホルダーとの関係をマネジメントする必要がありますが、そのステークホルダーとのコミュニケーションを計画するための情報を提供するツールです。
ステークホルダー影響グリッドは、「ステークホルダーのコミットメント」を横軸、「プロジェクトの成功のために必要なステークホルダーによるサポートの重要性」を縦軸にとって、各ステークホルダーを円でプロットします。円の大きさはステークホルダーの影響度を表します。
1象限:サポートの重要性の高いステークホルダーで現在のコミットメントも高い
コミットメントを維持してもらうステークホルダーマネジメントが必要
2象限:サポートの重要性の高いステークホルダーだが現在のコミットメントは低い
今後、1象限に移るようにプロジェクト実行中でのステークホルダーマネジメントが必要
3象限:サポートの重要性の低いステークホルダーで現在のコミットメントも低い
特に問題はないが、この象限に影響力の大きいステークホルダーが存在する場合は、その影響力を発揮してもらうためにも4象限に移動するようなマネジメントが有効な場合がある
4象限:サポートの重要性の低いステークホルダーだが現在のコミットメントが高い
ステークホルダーBは、影響力が大きいので、コミットメントを維持してもらうためのステークホルダーマネジメントが必要
このように、ステークホルダーの現在の状況を分析し、チームメンバーでステークホルダー影響グリッドを作成することによって、ステークホルダーへの認識の統一をすることができます。
また、それぞれのステークホルダーがあるべき位置(象限)をチームメンバーでプロットすることで、現在の位置との間にギャップのあるステークホルダーに対して、プロジェクトへの参画意識を高めるためのステークホルダーマネジメントの計画を作成していきます。
ぜひ、ステークホルダー分析のツールとして、ステークホルダー影響グリッドを利用してください。
◆顧客(ステークホルダー)に関連するセミナーを開催します
━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆「影響力の法則(R)」を活かすステークホルダーマネジメントの実践◆7PDU's
日時・場所:【Zoom】2025年 02月 18日(火)9:30-17:30(9:20入室可)
【Zoomハーフ】2025年 01月 08日(水 )13:00-17:00+3時間
【Zoomナイト】2025年 01月 29日(水)31日(金) 19:00-21:00+3時間
※Zoomによるオンライン開催です
※ナイトセミナーは、2日間です
※ハーフセミナー、ナイトセミナーは、事前学習が3時間あります。
※少人数、双方向にて、ディスカッション、ロールプレイを行います
講師:鈴木道代(株式会社プロジェクトマネジメントオフィス,PMP,PMS)
詳細・お申込 https://pmstyle.biz/smn/influence20.htm
主催 プロジェクトマネジメントオフィス、PMAJ共催
※Youtube動画「ステークホルダーマネジメント」
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【カリキュラム】
1.ステークホルダーマネジメントとは何か
2.ステークホルダーの特定
・(演習2)ステークホルダーリスト
3.影響力の法則(R) ・影響力とは何か?
・(演習3)カレンシーを考える
4.概念的に考えて具体的に行動する・コンセプチュアルスキルとは
・本質を見極める
・洞察力を高める
5.ステークホルダーと良い関係を作る
・(演習5)期待と要求のロールプレイ
6.まとめ
・(演習6)カレンシーを再考する
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鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。
本連載は、PM養成マガジン購読にて、最新記事を読むことができます。