第19回 相違点にこだわらず、共通点を探す(2019.04.09)
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◆相違点にこだわらず、共通点を探す
第16回 相手の世界によって、話した内容の意味が変わる
では、同じ話でも、相手によって、受け止め方が違いますが、それは、相手が自分の価値観で話を聞いているから、と述べました。
価値観は、時代、倫理観、趣向、教育などのその人の育った世界、現在いる世界によって決まります。
すると、自分と相手は、時代が違うから、倫理観が違うから、趣向が違うから、受けた教育が違うから、勤めている会社が違うから、働いている業界が違うから、などと考えますと、相違点は山ほど出てきます。
相違点を考えてしまいますと、相手の世界を理解することが不可能のように思えてしまいますし、話の内容を完全に理解してもらうためには、自分が当たり前と思っていることも相手にとっては当たり前ではありませんので、全ての前提(当たり前と思っていること)を確認することが、理解をしてもらうことに対して、必要になってきます。
例えば、さくらは来日している観光客にとっては、美しい、日本ならではの花ですが
桜、さくら(実演販売などで仕込んでいる客など)、さくらインターネット(レンタルサーバ会社)、森山直太朗さんの歌、寝台特急さくら号(今は走っていませんが)、新幹線さくら、など文章の中や会話の中で出てきただけでは、判断できない場合が多くあります。
「さくらはいいよねぇ」と単純に言われても、花見の最中であれば、桜のことですし歌についての話であれば、森山直太朗さんか福山雅治さんか他の人か、迷ってしまいます。
ですので、相違点は相手を理解するためにはとても重要ですが、話を進めていく際には、相手との共通点を、まず、探してみましょう。
昨年度、ある企業さんで研修を実施させていただきました。お昼ごはんを実施部門の吉田部長さん(男性)に奢っていただくことになりました。事務局の方とは、何回か打合せをさせていただきましたので、話は弾みそうですが、部長さんとは、初対面でした。女性であれば、いろいろと話の切り口はあるのですが、男性ですので、何をお話しようかと迷っていました。
ところが、部長さんの方から、会社は関西なんですね。出身はどこですか?と尋ねられ、答えますと、なんと、偶然、部長さんと出身が同じだったのです。中学校もおとなり、ご実家の町名もよくわかる場所でした。
そこで、早速、吉田という高校時代の友達が言っていた、
「高校の私達の学年には、吉田が男女含めて10名いて、クラス替えでは、まず、吉田を振り分けると、先生に聞いた」
という話を披露しました。
「そう言えば、吉田って多かった気がする。同じクラスに二人いた場合もある。」と話が弾み、そこからは、いろいろな話題が出てきて、お昼ご飯を楽しく、いただけることができました。
相違点は、年齢、性別、勤めている業界、役職、趣味、家族構成、などいろいろですが、出身が同じという共通点があり、高校までの育った場所や教育などがほぼ同じという大きな土台があることがわかり、信頼関係構築がスムーズにできたように感じました。
ステークホルダーマネジメントセミナーのある受講者の方が、
「どうしてもちぐはぐにしか打合せすることができないお客様がいたけれど、ある時、奥様が自分の妻と同級生ということが分かり、その後の話からちぐはぐさが消えた」
とも、おっしゃっていました。何か、同士という感情が湧いたのかもしれません。
また、ある受講者の方は、
「相違点ではなく、共通点を探すような聞き方をしたら、今まで見つかっていなかった、顧客が心配していることがわかったきた。顧客もそのことに今まで、全く触れていなかったし、あんまり、そのことについて、考えていなかったようだ。」
とおっしゃっていました。
一度、視点を変えて、共通点を探すような話し方をされてはいかがでしょうか。何かが変わるかもしれません。
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著者紹介
鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。
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