第16回 相手の世界によって、話した内容の意味が変わる(2019.02.05)
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◆相手の世界によって、話した内容の意味が変わる
前回は、ステークホルダーマネジメントでは、ステークホルダーにプロジェクトに参画、協力、支援してもらうためには、プロジェクトを好きになってもらう、プロジェクトチームを好きになってもらう、プロジェクトマネジャーやチームメンバーを好きになってもらうことが必要であることを述べました。
そして、近所のファミリーマートには、郵便ポストがあるのに、82円切手を売ってくれないこと、友人に海苔のお歳暮を送ったところ、別の海苔のお歳暮をお礼として送ってきたことを述べました。
そんなことは大したことではないよ、とおっしゃる方もいれば、それは大変だね、とおっしゃる方もいます。
その違いは何でしょうか?
私は、価値観によって違うのかな、と思っています。
「郵便ポストがあるお店では切手を売っているのが普通である」
「この海苔は本当に美味しいので、食べてみてね。私は、もうこの海苔以外は食べなくなったのよ」
という価値観だから、近所のファミリーマートも、友人のこともちょっと。。。と思ってしまいました。
価値観に合わないことをされると、相手のことをちょっと遠ざけるようになってしまいます。つまり、プロジェクトへの支援をあんまりしてくれなくなるわけです。
では、価値観ってどのように作られているのでしょうか?
例えば、
時代:郵便ポストは郵便局以外では、お店の前にあって、そのお店では切手を売っている。
倫理:切手を売っても儲からないけれど、お客様の利便性のために売っている。
趣向:海苔は食事には欠かせなくて、最も美味しいものを高くても食べるべきだ。
教育:他人が嫌がることはしない様にしましょう。
などのその人の育った世界、現在いる世界から価値観が決まってきています。
本号でも、些細な言動でちょっと遠ざけている人が私にはいるのですが、その人について、書いてみようと思います。その人、ごめんね。
●ひまわり
「頂いたひまわりの種を20〜30粒ほど、プランターに植えましたが、3本ほどしか大きくならず、2本しか花がつきませんでした。」
とSNSに書いたところ、
「ひまわりでも咲かないんですね。地植えするのがいいですよー」
とのコメントがありました。
私は、マンション暮らしです〜〜〜(心の声)
私はマンション暮らしが好きだからマンションに住んでいますが、庭付きの一戸建てが好きで、一戸建てに住みたいけれど、予算の関係から住むことができない方であれば、そのコメントをどう受け取るのでしょうか?
●何もない街
「出張で、工場のある○○市に来たけれど、飲み屋しかない、何もない地方の小都市」
とのSNSでのコメント。
私の息子はそこに住んでいるんじゃ〜〜〜(心の声)
これと同じようなことを皆さんはしていませんか?
私のように天邪鬼な考え方をする人はあまり多くないかもしれませんが、若干でもいるはずですし、しかも、その人が重要なステークホルダーの場合、何気ない一言がブーメランのように自分に返ってきます。
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講師:鈴木道代(株式会社プロジェクトマネジメントオフィス,PMP,PMS)
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2.ステークホルダーの特定・プロジェクトのパラメータ
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6.まとめ
・(演習6)カレンシーを再考する
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著者紹介
鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。
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