今回は、前回の記事で紹介した「プロダクトマネジメント体系」のスキル部分に示していた「リーダーシップ」について取り上げる。ちょうど好川さんがプロジェクトの「補助線」のインターパーソナルスキル・エンジンの連載でリーダーシップについて書かれている。これから紹介する内容と重なる部分もあるので、理解を深めるためにも、ぜひこちらも読んでいただきたい。
【インターパーソナルスキル・エンジン】第4回(その1)
リーダーシップ(1)〜4つのリーダーシップの役割 - プロジェクトの「補助線」
◆マネジメントとリーダーシップ
数は多くはないかもしれないが、世の中では「マネジャー」と「リーダー」がごちゃ混ぜになって使われていると感じる場面がある。しかし、「マネジャー」と「リーダー」は別のものである。「マネジャー」と「リーダー」という役職での呼び名ではなく、「マネジメント」と「リーダーシップ」という呼び名で比較をすれば、その違いが理解しやすくなるのではないだろうか。
リーダーシップの権威であるウォレン・ベニスは『本物のリーダーとは何か』の中で、マネジメントとリーダーシップの違いとして、次のような有名な言葉を紹介している。
「マネジャーはものごとを正しく行い、リーダーは正しいことをする」
その上で、この本では「すぐれたリーダーの4つの戦略」という4つの戦略を紹介している(それぞれの戦略についての詳しい説明については、ぜひ『本物のリーダーとは何か』を読んでいただきたい)。
・戦略T:人を引きつけるビジョンを描く
・戦略U:あらゆる方法で「意味」を伝える
・戦略V:「ポジショニング」で信頼を勝ち取る
・戦略W:自己を創造的に活かす
新井 宏征
SAPジャパンにて、BI関連のソフトウェア導入業務に従事した後、2007年よりシンクタンク勤務後、2013年に独立。主に法人関連分野のコンサルティング業務に従事。主な著書に『スマートグリッドの国際標準と最新動向2012』、『グーグルのグリーン戦略』、訳書に『プロダクトマネジャーの教科書』、『90日変革モデル』などがある。
Facebook上でプロダクトマネジメントのグループも管理している。
本連載は終了していますが、PM養成マガジン購読にて、最新の関連記事を読むことができます。