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プロジェクトビジョンとは、なぜプロジェクトが重要であるかを明快に刺激的に表明する言葉(文章、ステートメント)であり、「よし、やるぞ!」という気持ちが湧いてくる魅力的なプロジェクトビジョンを作る

No53. プロジェクトビジョン《一般》(2016.02.12)

プロジェクトマネジメントオフィス 鈴木道代

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【目的】チームビルディングを行い、プロジェクト期間中のモチベーションを向上
【用途】プロジェクト立上げと計画作成時のチームマネジメント
【効用】チームメンバーのエンゲージメントが向上する
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◆プロジェクトビジョン

プロジェクトビジョンとは、なぜプロジェクトが重要であるかを明快に刺激的に表明する言葉(文章、ステートメント)です。

ビジョンの有名な例として、フォード社を設立したヘンリーフォードの下記の言葉がよく、取り上げられています。

私は大勢の人々のための車を作ろう。家族で使えるほどに大きく、個人でメンテナンスができるほどの小さい車を。

最高の原料を使用し、最高の職人が作る、最もシンプルな車を。誰もが神に与えられた屋外の空間で、家族と一緒に楽しいひとときを過ごせるように。


上記の言葉は、
・何をこれからするのか
・何を作るのか
・どんな物を作るのか
・どのように作るのか
・そして、自分たちや顧客はどうなるのか

などが短い文章の中に含まれていて、「よし、やるぞ!」という気持ちが湧いてくる言葉です。

このような魅力的なプロジェクトビジョンを作るためには、まず、今や過去がどういう状態なのかを知るために、下記のような情報を集めます。

・プロジェクトスポンサーシップ:詳細は、下記コラムをご覧ください。
    PMstyle Kit No2. プロジェクトスポンサーとの正しいつきあい方

    戦略ノート+【リーダーシップ編】
      第5回 リーダーシップからスポンサーシップへ

・プロジェクト立上げ時のプロジェクトの基準(成功基準、完了基準)
・プロジェクトの目的
・プロジェク立上げの背景と特有な問題
・要求収集したデータとその長期的傾向
・ビジネス戦略全体とステークホルダーの見解
・組織にとっての価値
・プロジェクトチームにとっての価値

◆ワークショップ開催

そして、チームメンバーを集めワークショップなどを開催し、ビジョンを作ります。

すべてのプロジェクトにビジョンが必要であるわけではありませんが、ビジョンによって、チームマネジメントのコアな部分が形成され、モチベーションが向上すると言われています。

プロジェクトの目的がビジョンの場合もありますが、ビジョンはメンバーが作るところに意義があり、プロジェクトが成功裏に終わった際の自分たちの状況(つまり未来の状態:あるべき姿、ありたい姿)について議論することで、自分たちのゴールとそれへの達成意欲が高まります。

鮮明で躍動感があるプロジェクト完了時の自分たちや顧客の状況、その際のベネフィットなどを魅力的、感動的な言葉で記述します。

そして、重要なことはビジョンを作るだけではなく、最後まで、それを心にとどめておくことです。

例えば、ミーティングやプロジェクトレビュー時に、確認することや、標語として貼り出すことや、ウェブに掲載することなどで、常に思いだす機会を設けます。

ビジョンが完成した際には、以下の点をチェックします。

・プロジェクトチームの価値と矛盾していないか?
・「自分にとって、何が、そのビジョンの中にあるのか?」を自問し、パスするか?
・挑戦的か?チームにとって自慢し、共有できるものか?
・熱意を持つことができるほどに現実的か?夢物語ではないのか?
・忘れられないものか?覚えていることができるか?

作成したビジョンは、技術の限界を感じた時や何か(境界)を克服する時、変更を管理する時、意思決定を行う時などに、必ず使います。まず、頭に思い浮かべます。また、報奨はビジョンとも関連しますので、ビジョンを作る際には、自分たち(メンバー)が望むものは何か?も議論しましょう。


◆関連するセミナーを開催します

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       ※ナイトセミナーは、2日間です
       ※ハーフセミナー、ナイトセミナーは、事前学習が3時間あります。
       ※少人数、双方向にて、ディスカッション、ロールプレイを行います
  講師:鈴木道代(株式会社プロジェクトマネジメントオフィス,PMP,PMS)
  詳細・お申込 https://pmstyle.biz/smn/influence20.htm
  主催 プロジェクトマネジメントオフィス、PMAJ共催
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 ・(演習5)期待と要求のロールプレイ
6.まとめ
 ・(演習6)カレンシーを再考する
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著者紹介

鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。

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