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第3回 枠組みを具体化する(2016.09.07)

プロジェクトマネジメントオフィス 好川 哲人


◆はじめに

前回は、イノベーションの枠組みとして、イノベーションをプロジェクト化することにより、

目的+手段

を統合する方法やコンセプトを考え、実現するという枠組みで考えることについて述べた。今回はもう少しこの枠組みを具体化してみたい。


◆目的と手段には制約がある

具体化のポイントは統合をどのように行うかということであるが、目的と手段をどのように扱うかが問題になる。基本的には目的や手段に関連する情報を収集し、目的と手段をうまく組み合わせるコンセプトを生み出す。

ここで注意したいのは、目的側にも、手段側にも制約があることが多いことだ。目的側の制約としては、たとえば、IoTの分野の課題を強化したいといった戦略的な要求であることが多い。これに対して、手段側の制約はよくあるように「ある技術を使いたい」といった戦略実行上の要求であることが多い。

このように目的と手段をプロジェクトとして統合することは、戦略に基づくマネジメントの中に位置づけられることが多いことは意識しておいた方がよいだろう。


◆統合するコンセプトを出す

その上でこれらを統合するコンセプトを創出することは、制約条件の中で、目的を実現する手段を考えることではない。目的と手段を組み合せるのだ。

たとえば、目的がIoTの分野で既存顧客を囲い込むような製品を開発することが目的で、その手段がセンサー技術だったとしよう。この場合、考えなくてはならないことは、既存顧客の囲い込みにセンサー技術を使ってどのような製品を提供するかという課題はもちろんだが、センサー技術を活用するには目的をどのように解釈すればよいかという課題も同時に考える必要がある。その結果、ひょっとすると何か製品を開発するのではなく、サービスを提供するという展開も考えられるわけだ。

このようにしてプロジェクトを進める製品やサービスのコンセプトができれば、プロジェクト的には、チャーターを作成することができる。チャーターには目的、プロジェクトマネジャーを決定し、記載する。


◆コンセプトを具体化する

次にコンセプトを具体化する。ここではプロタイピングが行われることが多い。特に、技術的な要素が高いイノベーションではプロトタイピングを効果的に行い、展開を決めることが重要である。プロトタイピングで展開として決めたいことは、

・目的と手段の統合の方向性(どのような製品/サービスか)
・開発における目標

の2つである。


◆プロジェクトマネジメント計画を策定し、失敗に対応する

プロトタイピングで方向性が決まれば、プロジェクトとしてはフェーズを進め、開発フェーズに入る。開発フェーズは具体化をより詳細化する方向で進めていく。

ただし、この段階で必ず、想定した開発目標は必ず達成できるとは限らない。

そこで、できない場合にどう対応するかを考えておく必要がある。つまりプロジェクトマネジメント計画を作り、開発プロジェクトを進めていく方法を決めておくことが重要である。

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著者紹介

好川哲人、MBA、技術士
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
15年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「PM養成マガジン(無料版)」、「PM養成マガジンプロフェッショナル(有料版)」や「プロジェクト&イノベーション(無料」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。

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