◆上位組織へのタイムリーかつ正確な報告
コミュニケーションニーズとして、プロジェクトマネジメントで行いたいこと、以下の項目があります。
●上位組織へのQCDSの予実のタイムリーかつ正確な報告
・顧客満足度向上
・メンバーのプロジェクト貢献動機向上
・チームパフォーマンス向上
・納期意識を高める
・品質意識を高める
・リスクマインドの向上
・プロジェクトに対する信頼構築
・調達物品質の向上
・ゴールの共有
・スムーズな変更管理の実現
・プロジェクトの安全意識の向上
本号では、「上位組織へのQCDSの予実のタイムリーかつ正確な報告」を取り上げますが、そもそも、上位組織は、なぜ、QCDSの報告が必要なのでしょうか?
上位組織は、管理(マネジメント)が仕事だから、QCDSが上位組織の関心事だから、また、上位組織がその上位組織に報告するために必要なのでしょうか?
そして、上位組織の上司組織が報告を受ければ、その報告は何に使うのでしょうか?
また、上位組織にQCDSの予実をタイムりーにかつ正確に報告するためには何が必要なのでしょうか?
すべての答えは、それぞれがマネジメントしているから、です。
マネジメントとは、定義に諸説はありますが、
「P:Plan
D:Do
C:Check
A:Action
にて、目的や目標を達成すること」です。
上位組織には、目的・目標とPDCAがあり、プロジェクトにも、目的・目標とPDCAがあり、プロジェクトマネジャーに進捗(予実)を報告するサブチームやメンバー個人にも、目的・目標とPDCAがあるはずです。
そして、それらは連動していますので、その予実がそれぞれのマネジメントに必要な時にタイムリーに正確な報告が必要になるわけです。Checkに対応します。
つまり、それらの報告がメンバー、サブチーム、プロジェクト、上位組織とタイムリーさに同期がとれていればいるほど、最新のホットな情報であり、正確であればあるほど、正しい判断ができ、PDCAがうまく回ることになります。
体制で言えば、メンバーー個人のPDCAのループの周りには、プロジェクトのPDCAのループが回り、その外には上位組織のPDCAが回っています。
また、期間で言えば、週のPDCAのループの周りには、月のPDCAのループが回り、その外には年が回っています。
と考えますと、メンバー個人のタイムリーで正確な進捗報告は、プロジェクトだけでなく、上位組織にとっても、非常に重要な報告となっているわけです。
その責任は、メンバー個人がきちんと報告するということとともに、プロジェクトマネジャーには、正しい報告を引き出すという意味での、とても重い責任があります。
また、タイムリーとは、必要な時に必要な情報という意味ですので、相手が欲するものをタイミングよく、適切なチャネル、手段にて渡すことが重要です。
進捗報告のポイントについては、以下のコラムにもありますので、ぜひ、ご覧ください。
PMの道具箱 第21回 進捗報告の5つポイント
◆コミュニケーションのセミナーを開催します
━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
コンセプチュアル思考を活用したコミュニケーションの考え方と実践 ◆7PDU's
日時・場所:【Zoom】2025年 02月 26日(水)9:30-17:30(9:20入室可)
【Zoomハーフ】2024年 11月 27日(水)13:00-17:00+3時間
【Zoomナイト】2025年 02月05日(水)07日(金) 19:00-21:00+3時間
※Zoomによるオンライン開催です
※ナイトセミナーは2日間です
※ハーフセミナー、ナイトセミナーは、事前学習3時間あります。
※少人数、双方向にて、個人ワーク、ディスカッションを行います
講師:鈴木道代(プロジェクトマネジメントオフィス)
詳細・お申込 https://pmstyle.biz/smn/conceptual_communication.htm
主催 プロジェクトマネジメントオフィス
※Youtube関連動画
「コンセプチュアルスキルとは」 「コンセプチュアルスキルで行動が変わる」
「上手な説明とは」「コンセプチュアルなコミュニケーション」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【カリキュラム】
1.コンセプチュアルスキルでコミュニケーションを改善する
2.説明を上手にする方法
3.コンセプチュアルスキルを活かした交渉術
4.ストーリーによって共感を得るコミュニケーション
5.(エクスサイズ)50人とコミュニケーションをする
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。
本連載は、PM養成マガジン購読にて、最新記事を読むことができます。