◆目的管理シート
良くいわれている事なのですが、プロジェクトとは、非定常業務であり、独自性・有期性を持ちます。
定常業務であれば、プロセス通り、効率的に、かつ、組織の論理にのっとって、作業を進めることが重要ですが、プロジェクトでは、それらよりも重視されることがあります。
それは、目的です。
計画は、目的を実現するために策定します。
問題解決は、目的を実現するために行います。
進捗管理は、目的が納期内、予算内で実現させるために行います。
プロジェクトでは、すべて、目的を中心に回っています。
そのためには、常に目的を意識しておく必要があり、何か判断に迷う状況に直面した場合には、目的を意識的に思い出し、その目的実現のための自分の責任を確認し、自分の責任を全うする行動をとるように意識しましょう。
例えば、次の5ステップで、
──────┬─────────────────────────────
ステップ1 │アクション:質問に回答
──────┼─────────────────────────────
ステップ1 │プロジェクトの目的を再確認する
│ 質問:プロジェクトの目的は何か?
──────┼─────────────────────────────
ステップ2 │目標を設定する
│ 質問:プロジェクトの目的を実現するために設定する目標、
│ 中間ゴールは何か
──────┼─────────────────────────────
ステップ3 │行動を計画する
│ 質問:目標を達成するための行動は何か、それを計画する
──────┼─────────────────────────────
ステップ4 │計画を忠実に行動する
──────┼─────────────────────────────
ステップ5 │目的への貢献の評価
│ 質問:目標は達成できたか
│ できなければ、何が障害になったか
│ 目的に適合した目標になっているか
──────┴─────────────────────────────
例えば、納期遅れと予算オーバーの状況では、次のように目的を意識しつつ、行動します。
1.目的の再確認
本プロジェクトの目的は、商品売価に影響を与えないコストで、環境法制対応すること
2.目標を設定
販売時期の2ヶ月延期を営業に依頼し、対応してもらう
3.行動を計画
確実なスケジュールの再見積り
2ヶ月延期がシェアに影響を与えない根拠を列挙
営業説得資料を作成し、説得
4.行動
5.目的への貢献の評価
営業は1ヶ月延期であれば、影響がないと承認する。1ヶ月延期にて再調整
このように、まず、目的を意識した行動をとるために、目的管理シートを使って、行動を計画し、計画した行動を実行しませんか。
◆関連するセミナーを開催します
━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆コンセプチュアルなプロジェクトマネジメントのポイント ◆7PDU's
日時・場所:【Zoom】2025年 02月 13日(木)9:30-17:30(9:20入室可)
【Zoomハーフ】2024年 12月 18日(水)13:00-17:00+3時間
【Zoomナイト】2025年 01月 22日(水)24日(金) 19:00-21:00+3時間
※Zoomによるオンライン開催です
※ナイトセミナーは、2日間です
※ハーフセミナー、ナイトセミナーは、事前学習が3時間あります。
※少人数、双方向にて、演習、ディスカッションを行います
講師:鈴木道代(プロジェクトマネジメントオフィス,PMP,PMS)
詳細・お申込 https://pmstyle.biz/smn/conceptual_pm.htm
主催 プロジェクトマネジメントオフィス、PMAJ共催
※Youtube関連動画「コンセプチュアルスキルとは(前半)」「コンセプチュアルスキルで行動が変わる」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【カリキュラム】
1.VUCA時代に必要なコンセプチュアルなプロジェクトマネジメント
2.プロジェクトへの要求の本質を反映したコンセプトを創る
3.コンセプトを実現する目的と目標の決定
4.本質的な目標を優先する計画
5.プロジェクトマネジメント計画を活用した柔軟なプロジェクト運営
6.トラブルの本質を見極め、対応する
7.経験を活かしてプロジェクトを成功させる
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。
本連載は、PM養成マガジン購読にて、最新記事を読むことができます。