◆ステークホルダー一覧表
PMBOK(R)第5版では、いよいよ、ステークホルダーマネジメントが新しい知識エリアになります。
PMBOK(R)ガイドは、1996年に第1版が発行され、4年ごとに改訂され、2008年に第4版(英語版)、日本語版は2009年に発行されていますが、その間、プロセス数には増減がありましたが、知識エリアはずっと9つでした。
そして、第5版にて10になりました。
また、英語版の第5版はすでに発売されているのですが、残念ながら、日本語版は年末発売だそうで、まだ入手することができません。
PMI会員の方は、第5版の1部分がダウンロードできるようです。
PMI本部の会員サイトにログインし、PMBOK(R)第5版のJapaneseをクリックするとダウンロードできます。ただし、その1部分も文章は日本語なのですが、図が英語のままです。
そこでは、ステークホルダー知識エリアのプロセスは以下の4プロセスでした。
1.ステークホルダー特定(立上げプロセス群)
2.ステークホルダー・マネジメント計画(計画プロセス群)
3.ステークホルダー・エンゲージメント・マネジメント(実行プロセス群)
4.ステークホルダー・エンゲージメント・コントロール(監視コンロトールプロセス群)
要は、どんなステークホルダーがいて、ステークホルダーのニーズや期待を満足させるための計画をたて、実行し、コントロールしましょう、ということなのだと思います。(日本語版がまだ、手元にありませんので、はっきりしたことはまだ不明です)
ここでの、ポイントは、ニーズや期待を満足させる活動は、コミュニケーションと密接な関連があるということです。
PMstyleでは、以前から実施していますPM養成講座にて、1つのセッションとして、ステークホルダーマネジメントを取り扱っています。
その中では、ステークホルダー一覧表をステークホルダー特定のアウトプットであるステークホルダー登録簿に準拠した計画文書として演習を行ってきました。
その演習では、
「さあ、ステークホルダーを特定しましょう」
とフリーで行うのではなく、以下の着眼点からステークホルダー(プロジェクトと利害が関係する人やグループ)を特定し、ステークホルダー一覧表を作成します。
・プロジェクトの資金承認者
・プロジェクト要求の承認者
・技術的意志決定の承認者
・要求の変更承認者
・スケジュールの変更承認者
・・・他15項目
そして、次に、ステークホルダー影響グリッドを作成し、マネジメントすべきステークホルダーについての行動計画を作成します。
PMの道具箱 第10回 ステークホルダー影響グリッド
そして、それを実現していくコミュニケーション計画に展開していきます。
PMの道具箱 第29回 コミュニケーション・マネジメント計画書
ステークホルダーマネジメント計画書については、次回にします。
◆顧客(ステークホルダー)に関連するセミナーを開催します
━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ステークホルダーマネジメント~良好な人間関係を築きプロジェクトを成功させる◆7PDU's
日時・場所:【ZOOM】2021年 04月 20日(火)〜21日(水)
13:30-17:00(13:20入室可)
※ZOOMによるオンライン開催です。2日間に分割して開催します
※少人数、双方向にて、ディスカッション、ロールプレイを行います
講師:鈴木道代(株式会社プロジェクトマネジメントオフィス,PMP,PMS)
詳細・お申込 https://pmstyle.biz/smn/stake20.htm
主催 プロジェクトマネジメントオフィス、PMAJ共催
※Youtube動画「ステークホルダーマネジメント」
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【カリキュラム】
1.ステークホルダーマネジメントとは何か
2.ステークホルダー分析の手法
3.ステークホルダーの期待をマネジメントする
4.ステークホルダーのプロジェクトへの協力を得る
5.ステークホルダーと交渉する
6.ステークホルダーエンゲージメントを計画する
7.ケース
・顧客とのよい関係を作る
・上位組織を動かす
・チームを結束させる
8.ステークホルダーマネジメントの難しさ
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鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。
本連載は、PM養成マガジン購読にて、最新記事を読むことができます。