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第2回 顧客ロードマップ (2007.06.01)

プロジェクトマネジメントオフィス 鈴木 道代


◆プロジェクトマネジメントの道具の区分

プロジェクトマネジメントの道具箱にツールとして整備されるものには、2種類あり、PMBOKガイドのマネジメントプロセスにおいて、インプットからアウトプットを作成するためのツールと技法に取り上げられているツールと、ツールそのものがマ
ネジメントプロセスのアウトプットになるツールがあります。

例えば、PMBOKガイドでスケジュール作成というマネジメントプロセスがあり、アウトプットにはプロジェクト・スケジュールなどがあり、ガントチャート(バーチャート)が記載されています。つまり、ガントチャートはツールでありながら、アウトプットとしてマネジメントプロセスの成果物にもなるという後者の例です。

ところが、モンテカルロ分析は、リスク知識エリアの定量的リスク分析のツールと技法であり、その結果がマネジメント成果物のリスク登録簿の中に反映されているという前者の例です。

WBS(ワークブレークダウンストラクチャー)はツールと技法として、WBSのテンプレート、アウトプットがWBSとなっていますので、これも後者でしょう。

今回は、前者の中から、PMBOKでは説明されていない「顧客ロードマップ」を説明します。


◆顧客ロードマップとは

顧客ロードマップとは、顧客の要求事項をスコープとして取り込むためのツールであり、顧客親密化ツールとも呼ばれ、プロジェクト・スコープ記述書に顧客の要求事項を盛り込むためのツールです。PMBOKガイドのプロジェクト・スコープ記述書を作成するマネジメントプロセスに、スコープ定義プロセスがあり、そのツールと技法には、

・プロダクト分析
・代替案識別
・専門家の判断
・ステークホルダー分析

があります。

顧客ロードマップはステークホルダー分析の一部に該当し、顧客のニーズ、要望、期待を選択し優先順位付けし要求事項を作成するためのツールです。

顧客ロードマップは、顧客の要求事項をプロジェクト・スコープに取り入れるために顧客とのコンタクトを計画するツールです。


◆顧客ロードマップの使い方

コミュニケーションの計画は一般に以下の7つのステップにより策定されます。重点課題記述書、標本選択、討議ガイドなども1つのツールであり、それぞれのツールを使って、どのステップをどの程度行うかを決めていくツールが顧客ロードマップです。

一般的な顧客ロードマップを構成するのは以下の7つのステップであり、重点課題記述書、標本選択、討議ガイドもそれぞれ1つのツールであり、どのステップをどの程度行うかを決めていくツールが顧客ロードマップです。

1.重点課題記述書の作成:顧客とコンタクトする目的、スコープなどを決める
2.標本選択の準備   :顧客の中の誰と何回コンタクトするのかなどを決める
3.討議ガイドの定義  :必要な情報を定義し、質問内容を決める
4.チームの明確化   :チームの誰がコンタクトするのかなどを決める
5.顧客とのコンタクト :討議ガイドを参考にインタビューを行う
6.情報の整理     :インタビュー結果を報告書にまとめる
7.プロジェクト・スコープへの取込み

顧客ロードマップはどのプロジェクトでも必ず作成すべきであり、大規模プロジェクトでは、重点課題記述書、標本選択、討議ガイドを作成する必要があります。小規模プロジェクトでは、顧客ロードマップ内に必要な項目を記載し、チェックリストとして使用する程度で十分です。

この連載では、PMBOK(R)であまり詳しく書かれていないツールを取り上げて、解説していきます。

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  講師:鈴木道代(株式会社プロジェクトマネジメントオフィス,PMP,PMS)
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 ・(演習6)カレンシーを再考する
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著者紹介

鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。

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