◆2軸で考える(2)
ちょっと間が空いてしまったのですが、2軸で考えるシリーズの2回目です。
形象でも概念でもいいのですが、それらを分類する際に関連のない2軸で4象限に分類するということです。
2軸は、関連がなければないほど、大きく考えることができますし、多少関連があると、細かい分析になり、相関関係(正または負の比例の関係)を考えることにもなります。相関関係をさらに分析すると、因果関係が見えてくる場合があり、その場合、さらに細かく分析することになります。
コンセプチュアル思考では、分析的に考えるとともに大局的に考えることが必要です。全体像や傾向を把握するために、システム思考の因果ループ図はとても有効なツールであり、具象と抽象の往復には、KJ法で考えることがとても適しています。そして、コンセプチュアルに考えるためには、2軸で考えることが、とても重要です。
今回は、スティーブン・リチャーズ・コヴィー氏の提唱している7つの習慣のなかの1つ、「最優先事項を決める」を考えてみましょう。コヴィー氏は、優先順位を決めるために、重要度と緊急度の2つの軸で考えることを提案されています。
同時に行わなければならない作業が目の前にある場合に、重要度と緊急度を評価し、緊急かつ重要な作業を最も優先し、他の作業は代替案を考えるのです。それほど緊急ではなく、重要な場合は、関係者と交渉し、納期延期などを依頼します。緊急だけれど、それほど重要ではない場合は、他の方に作業を任せることなどを考えます。もちろん、必ず、その方法が最も適しているとは限りません。状況やどのような関係者なのかによって、適している方法は変わってきます。
そして、緊急度に振り回され、重要度の高い作業が後回しになり、その重要度の高い作業を、緊急になってから実施することで、手抜き作業になってしまうことがあります。そして、その重要度の高い作業が手抜きのために、成果レベルや品質レベルが低く、そのフォローが緊急度の高い作業となり、さらに振り回されるなど、後手後手、いつも忙しいという結果になってしまいます。
このような状況を防ぐためには、重要度の高い作業の手抜きをしない、じっくり考えて作業し、高い成果を上げることが、最も効率が良く、これしか、防ぐ方法はありえません。
どの作業が仕事の本質を実現するために、重要度の高い作業なのかを見極め、その作業を最も重要視した時間管理を行うのです。
皆さんの最も重要度の高い作業とは、どの作業なのでしょうか?
優先順位については、こちらのコラムもご参照ください。
PMの道具箱 第76回 タスク優先順位マトリクス
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鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。
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