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第8回 第7の現場力〜再起力(2008.04.10)

プロジェクトマネジメントオフィス 好川 哲人


7番目の現場力は再起力である。

◆プロジェクトは順調にいくと思いたい事情

少し脱線するが、プロジェクトはうまくいくものだと思っている人と、うまくいかないと思っている人がいる。組織の中で仕事をする場合、うまくいかないというスタンスを露わにしてプロジェクトマネジメントを担当することは難しいかもしれない。こういうことだ。

プロジェクトマネジャーがうまくいかないと思っている
  → プロジェクトスポンサーに何らかの落ち度がある
     ・プロジェクトの構想(目標設定)が不適切
     ・プロジェクトマネジャーの任命を間違えた
     ・プロジェクトリソースの提供がうまくできない
    → 経営組織に何らかの落ち度がある
       ・プロジェクトテーマの選定を間違えた
       ・受注の仕方が悪い
       ・組織の生産性の改善ができていない

といった組織批判になるのだ。

そこで、嘘でもいいので、うまくいくと信じて始めることが求められ、つじつまの合うような計画を作って始める。そして、プロジェクト作業に着手すれば1か月もしないうちに、計画のまずさが露見するが、問題になるまでは誰も、声を出さない。まあ、単純にいえば、現場で問題が噴き出すまでは誰も悪くないという構図があるわけだ。


◆プロジェクトでは七転び八起き

こういう構図の中で仕事をしているとぴんとこないかもしれないが、プロジェクトマネジャーにとって再起力というのは極めて重要な現場力である。プロジェクトというのは順調に進むことはまれだからだ。プロジェクトテーマ選定が悪いとか、あるいは構想が悪いといった問題ではない。経営は経営の立場でぎりぎりの選択をし、上位組織は上位組織の立場でぎりぎりの選択をする。したがって、それらの現場であるプロジェクトが順調に進むことはないのだ。むしろ、逆に考えるべきだろう。如何に優秀なプロジェクトマネジャーが担当するプロジェクトといえども、すべて順風満帆に進むようであれば目標設定がまずい、あるいはテーマがまずいといってもよい。だから、プロジェクトでやっていくのだ。


◆再起力が重要

つまり、プロジェクトでは七転び八起きで、何回か乗り越えなくてはならない山場があるし、そこでは失敗することもある。ここで問題になるのが、再起力だ。プロジェクトの途中で挫折をしても、結果的にプロジェクトの目的や目標を達成できれば何の問題もないわけだが、いったん、トラブル状態になってしまったプロジェクトはそうやすやすとは立て直せるものではない。だからこそ、プロジェクトマネジャーに再起力が求められる。

では、再起力の実体とはどんなものか?いくつかの要素があると思われる。


◆再起力とはどんな力か?

ひとつは現状を決して楽観視せずに、正確に認識し、謙虚かつ冷静に受け止めることである。ここで虚勢を張って、「トラブル状態になるとは思えない」というのは決して再起力があるプロジェクトマネジャーの態度とはいえない。失敗を失敗として冷静に受け止めるからこそ、再起できるのだ。

次は、失敗は失敗として認めて、なおかつ、目的を見失わない執着心を持てること、そして、臨機応変に違う目的へのアプローチを考え、工夫を重ねていくことができることだ。このためには、日常的に考える習慣が必要である。ハウツーばかりを追い求めていると、こういう状態での工夫ができない。手持ちのハウツーで対応できなければ手も足も出ない状態になってしまう。

それから、最後は自分の責任をきちんと認め、その上で気持の切り替えをできることだ。このポイントは意外と重要で、トラブルに陥ったときに傷を深くするタイプのプロジェクトマネジャーというのは責任を転嫁する人が多い。一旦、上に述べたようにトラブルが起こるまでは何も言わないのに、トラブルになってしまうと、「プロジェクトの選定が悪い」だとか、「目標設定が悪い」だとかいった責任転嫁を始めると、問題への対処が遅れ、どうしても傷が大きくなる。

プロジェクトマネジャーの再起力のあるプロジェクトはタフになれる。再起力を持とう!

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著者紹介

好川哲人、MBA、技術士
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
15年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「PM養成マガジン(無料版)」、「PM養成マガジンプロフェッショナル(有料版)」や「プロジェクト&イノベーション(無料」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。

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