第9回 前提をくつがえすことで新たな可能性が生まれる(2009.08.11)
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ラテラル・シンキングの第9回目です。
前回は、問題解決時の「思い込み」から逃れる方法として『前提を疑う』方法を見ていきました。
今回は、すでにある前提を活用する『前提をくつがえす方法』を紹介します。
これは、現在のビジネスシーンでは、広く一般的に使われている手法です。
さまざまな分野において応用が利く手法なので、ぜひ覚えておいてください。
さて、ラテラル・シンキングはビジネスの成功例とは深い関わりがあります。
目からウロコのようなビジネスの現場での成功事例にはラテラル・シンキング的な思考が見え隠れしています。
実際、小著「3分でわかるラテラル・シンキング」で紹介した事例の多くは、コンサルティング、セミナーや講演などの場面で実際に使ってきたものです。
ビジネスの興味深い事例にラテラル・シンキング的な思考の飛躍が見られるのです。
たとえば、次の事例もそのうちのひとつです。
あるPCパーツメーカが立ち上げた新しいPCパーツブランドが秋葉原で快進撃を続けたことがありました。
PCパーツは日進月歩であり、新しい規格が次々と登場、たとえ規格が合っていたとしても相性問題が発生する等、さまざまなトラブルが生じやすい分野の商品です。
そのため、ぶ厚いマニュアルや手厚いカスタマーサポートなどが必要というのが、それまでの常識でした。それらを怠ると、あっという間にインターネット上などで悪い口コミ(書き込み)が拡がりかねないのです。
そのような常識がある中で、マニュアルや手厚いカスタマーサポートをあえて省き成功したのが、PCを自作するユーザー向けの新ブランドでした。
玄人向けのPCパーツとして位置づけ、英語マニュアルでも大丈夫な腕に覚えのあるマニアしか買わないようにと訴えることで、マニアの自尊心に火をつけたのです。
そして、よいものを安い値段で提供するかわりに、メーカーのサポートはなしとし、サポートの代わりにユーザー同士が情報交換をする場である掲示板をウェブサイトに用意しました。
そこには、より玄人のユーザーが困っているユーザーを助けるためのQ&Aがあり、ユーザー同士が積極的に情報交換をしています。
そのことが、結果的にブランドのファンのコミュニティづくりにもつながっており、忠誠心の高いファンが生まれていったのです。
それまで「大前提」と考えられていたことを「くつがえした」ことでコアなファンを獲得し、新ブランドにもかかわらず、大きく売上を伸ばすことができたのです。
それまで正しいものとされてきた考え方をひっくりかえしたことで成功したのです。
この方法は、『前提を疑う』方法を積極的に発展させたものです。
前提を疑うだけでなく本来であればネガティブに受け取られてしまうようなことを、ポジティブに見ることができないかと考え生まれたソリューションなのです。
『前提を疑う』方法から一歩進めて、目の前にある前提に対して、
「その前提を逆に利用できないか?」
「ネガティブな状況を喜ぶのは、どのような人なのか?」
「その人達は、どのような商品やサービスであれば喜ぶのか?」
を考えていくのです。
業界や自社で常識とされており、誰も疑問にもたないで済ませていたことに目を向けることで、新たな展開の可能性が見えてくるのです。
◆クイズ9 暗がりを歩く◆
夕闇の中、宿場へ向かい歩く旅人がいた。
「もう少しで宿場へ到着するだろうと」と考えながら歩いていると、暗闇の中、手にちょうちんを持った一人の男が歩いてきて、すれ違っていった。
ほどなくして、その夜の宿に到着した旅人は
「道中で人にすれ違ったのだが、あれは」と宿の主人に尋ねた。
すると宿の主人は次のように答えたのだ。
「ああ、あの男は仕事を終え、自分の村に帰っていったのです」
「目が不自由なのでマッサージの仕事で身を立てているのです」
「生まれたときから全く見えなかったようですよ」
宿の主人の話を信じるとすると、男は、なぜちょうちんを持っていたのだろうか?
クイズへの回答はこちら ※終了しました。
よりご応募ください。締切は来週末、8月21日(金)24:00です。
今回の賞品は、アマゾンギフト券1500円分です!
選ばれた方の答えや、「惜しい!」という方の答え何点かは、次回に行います当選者発表の際にご紹介します。本名はちょっという人は、ニックネームで応募してください。
回答を到着順にご紹介します。ラテラル賞の発表はこちら。
- 男は目が全く見えないので、自分の家を探すことが出来ない。ちょうちんは男の帰りを家の前で待つ家族への目印として使っていた。
暗がりのため、家族が男が帰ってきたとこを見逃してしまうことを避けるための目印として提灯を持って歩いていた。
- ・ちょうちんのように見えたが、実はちょうちんではない。ちょうちんのように見える荷物入れだった。【最近では一見荷物入れに見えないものも多いですから】
・暖房器具も兼ねているちょうちんだった。
・ちょうちんの下に杖がついていた。いや、杖の上にちょうちんがついていただけ。【ちょうちんは付属品である】
・ちょうちんの使い方としては、「自分が見やすいように」がメインの使い方だが、他にも警告灯的な使い方もある。暗闇のなかで、相手が自分にぶつからないようにする目印として持っていたのである。【うーん、真っ当な考えだ。これが正答か?】
・その男の村というのは閉鎖的で、ある合図(例:ちょうちんを振る 等)がないと中に入れてくれず、入り口で弓で撃たれてしまう。その合図のため、帰宅時にはちょうちんを持っていくしかない。【これも ちょうちんの別の使い方としてアリか。正答案2】
・ちょうちんは、マッサージの宣伝灯だった。【これも相手に見せるため】
・ちょうちんを照らしていつときは、仕事OK(もしくは仕事NG)の合図であり、それで仕事を受けられる/受けられないを合図していた。
・目が見えないというのはウソで、実は目が見えるようになっていたのでちょうちんが必要だった。【目が見えないというのがウソ】
ざっと、こんなところです。(10分くらいでここまでのアイデアが出ました 笑)
- 男がちょうちんを持っていたのは次の理由からです。
・暗闇の中で、すれ違う人といきなりぶつからないように、遠くからでも自分が歩いていることを分かってもらうため
・暗闇でちょうちんを持たずに歩いていて、夜盗や幽霊と間違われて、相手を驚かせたり、驚いた相手に攻撃されたりしないようにするため
・目が不自由であることを知られ、行きずりのならず者などに襲われないようにするため
・ちょうちんを見た宿屋などから、急なマッサージの仕事の依頼が来ることを期待するため
・家で待つ家族に、遠くから自分の帰宅を知らせるため
- 今回の問題は、お題の「前提を覆す」のではなく、既に覆された前提(目が不自由な人が提灯を持つということ)の理由は何か、という問題ですね。
・暗闇の中で提灯を点けずに歩いていると、目が見えない人ということがわかってしまい、強盗に襲われるなどの危険が想定されるので、目開きの振りをするため、提灯を点けて歩いている。
・夜間に提灯を点けずに歩いていると、車(馬など、高速で動く乗り物)が気がつかず、交通事故にあう危険性があるため、存在を示すために提灯を点ける。
・夜間に提灯を点けずに歩いていると、泥棒など犯罪者に間違われてしまうような、いらぬトラブルに巻き込まれるのを防ぐため。
・帰宅後、炊事や風呂焚きの火種として持ち帰る。
- マッサージ師の男は目が見えないと旅人に思わせることで不憫に思った旅人がマッサージを頼むようにした。宿の主人はマッサージ料の何割かをもらえるようになっており、マッサージの依頼が増えることによって宿の主人も儲かるようになっていた。
- 無類のちょうちん好き(手触りとか、重さとか)だった。
- ●ちょうちん目印説
男は、この界隈では、ちょうちんをもったマッサージ師として名が通っている。客は見つけて呼び止め、マッサージをしてもらい、終わったらちょうちんを持たせて男の村方面に歩かせる。男の村では、ちょうちんを持った彼が来ると、村のものが家に案内する(本日終了)か、別の客先に送り出すかする。ちょうちんであれば、昼も夜も見分けがつく目印になり得るからこのようなことができる。自分用ではなく他人に知らせるためのちょうちんであった。
●ちょうちんナビ説
男は、生まれた時から全く見えなかったので、聴覚・嗅覚・触角・味覚が人一倍優れたものとなった。男は、ちょうちんから発する熱や揺れ、焼ける匂いを感じ、その周りの様子がどんなものかを理解することが出来た。よって、ちょうちんは暗闇を照らすためでなく、ちょうちん自体が彼の眼ともいえた。
- 男は、自分は全くまわりを見ることができないため、まわりの人に自分を見てもらうためにちょうちんをもっていたと思う。
これならば、何かアクシデントに遭遇したときは、大声で叫んで助けをもとめることで男を見つけてもらうことができる。また、危険なことに遭遇しそうなときも、まわりの人に未然に助けてもらえる可能性もある。
- 暗がりの中で人がいるということを周りに知らせるため。
- 宿場、ちょうちんとあるところから、時代背景が、武士の時代であると想像できます。
つまり、街灯などがなく、夜は闇の世界になってしまう前提です。
単純に考えると、盲目なので、自分のための「ちょうちん」ではなく、すれ違う人に、自分の存在を知らせ、ぶつからないようにする。というのが考えられます。
しかしながら、「生まれたときから全く見えなかったようですよ」の一文がなぜ敢えて記載されているのか考えてみました。
「生まれたときから」ということは盲目歴(?)が長いということであり、おそらく、歩く速度も、目が見える人と大差ない速度なのではないか。ということです。
さらに、明るいところであれば、杖をもって歩いているのが見えるので、「あぁ目が見えないんだ」と周りの人は認識できますが、闇夜では、よく見えません。
つまり、「闇夜を昼間のように歩く気持ち悪い人(言いすぎ?)」と周りには見えてしまうのではと思います。
したがって、闇夜ですれ違うときに、自分が不気味に見えないようにカモフラージュするため(もちろん、自分の存在を知らせる意味も含む)
を回答とさせていただきます。
- 1. 提燈が点いていた場合
(1) 怪しまれないため
暗闇の中、明かりもなしに歩いていたら、周りから怪しまれるので、それを避けるため。
(2) 安全のため
ここにひとがいますよと知らせることで、いきなりぶつかったりすることを防ぐため。
(3) 宣伝のため
その宿の宣伝、ないしは、按摩の宣伝が書かれている提燈であり、それを回りに見せるため。
(4) 宿の主人の勧めを断れなかったため
宿の主人が帰りに提燈を持たせた。目的は(1)〜(3)のどれかかも知れないが、本人は不要と思いつつも厚意を断れなかったため。
(5) 話題提供のため(あるいは茶目っ気)
盲人が提燈を持って歩いていたら不思議に思うだろうとか、いろいろ考えるだろうと思ったため。
(6) 販売のため
実は提燈は売り物であった。按摩だけでなく副業として提燈売りも行なっていた。
2. 提燈が点いていなかった場合
(1) 返却のため
誰かが宿に忘れていった提燈があり、たまたまそのひとが帰る方向に返却すべき相手がいるので、託した。
(2) 安全のため
暗闇でいきなり誰かと正面衝突することを避けるために、提燈を前に掲げていた(先に提燈に接触するだろうということで)。
3. 実は提燈ではなかった場合
(1) 安全のため
まさか提燈に貴重品が納められているとは思わないだろうということで、提燈をかたどったもの入れを使っていた。
- 提灯を持っていることで、夜道でもこの男の存在が通行人にわかる。よって、通行人がこの男をよけので、衝突を避けることができる。
- @目が見える人は暗闇で明かりを見つけると安心する。挨拶をされたり声をかけられたりする確率が多くなる。
宿まで案内をして旅人から駄賃をもらったり、宿の斡旋をして上手くいけば宿から斡旋料を貰ったりしていた。
また、あんまサービスの宣伝をして自分の客も確保していた。
A家で待つ家人(妻や老いた母親)に自分がどこまで帰ってきているか知らせる為。(帰宅経路が見渡せる場合)
B他人に目が見えないと悟られないようにし、例えば盗賊に襲われるリスクを回避していた。
- 旅人も目が見えなくて、暗闇の中を歩いていた。
旅人は、まったく見えないのではなく、ちょうちんなどの明るいものはうっすらとわかるのだが、どんな男(女かも)かまったくわからなかったので、宿の主人に聞いたのである。
男が持っているちょうちんは、人にぶつからないように、また、相手に気づいてもらうために、持っていただけである。
- 文章には、ちょうちんに明かりが付いていたか記述がありませんでしたので、パターンわけで回答したいと思います。
1)ちょうちんに明かりがついていた場合、全盲の男は、通行人とぶつからないようにちょうちんを持っていたのではないでしょうか。
2)ちょうちんに明かりがついていなかった場合、全盲の男は、誰かにちょうちんをもらったものの、明かりを灯すという事を知らないまま使っているのではないでしょうか。
なお、どちらの場合でも「マッサージします」など文字を入れて、看板として使っていた可能性はあります。
- 普通に考えると・・・
自分以外の人が走ってたりした場合にぶつかられるのが嫌だった。現代でいう、自転車の反射板の役割です。
その他
1.冬だった。
帰り際に寒かったので、暖をとる為に提灯に火を灯して帰った。かじかむ手は大切な商売道具なので!
2.義理
当日のお客さんから、夜道を帰るのに危ないからどうぞと貰った。断る理由もないし、提灯が増えれば、嫁もよろこぶので、おみやげに持って帰った。
- 暗闇のなかで、前から歩いてくる人がぶつからないように、自分の存在を示すため。
バイクが昼間、ヘッドライトを点灯しているのと同じ理由。
- ・手に提灯を持った男は、本当は目が見える。提灯を持っている理由は、周りから自分を早期に認識してもらうための「目印」である。宿に居るときだけ、目が見えないふりをしている。理由は、盲目のほうが職にありつけるためである。
・宿に向かう途中にすれ違った男と、主人の言う男とは、別人である。双方の勘違いである。
- やっぱり昔の時代の話だと考えた方が面白いですよね。
宿のご主人が親切な方で、『夜は物騒なので、奉公人に按摩さんを送らせていた』というのではどうでしょうか。提灯を持っていたのは宿の奉公人ということになります。
これならば(なんといっても提灯に紋所が入っているだろうから)「すれ違った人」というのを、自分の宿の関係者のことを聞いているのだと思い、問題文に有るような詳しい説明をされた、いった理解になります。
- @危険防止: 暗闇で自分の存在をアピールして、馬、かご等の衝突事故を防ぐ(二輪車の昼間点灯と同じ)。
A犯罪防止: 自分が盲目であることを隠す(盲目であることがバレルと強盗に襲われやすくなる)。
B動物忌避: 夜行性動物に襲われることを防ぐ。
C防虫効果: ろうそくの中には防虫菊が練り込まれており、虫除けにもなる。また、最近は鎮静効果を持つ植物油も複合し
ており、マッサージの疲れを癒す効果もある。
D小遣稼ぎ: ちょうちんには宿のロゴが入っている。宿と交渉して、宿から広告料を貰っている(もちろん宿の主人は優し
いので、慈善の意味も込めて広告料を払っているのは言うまでもない)。
- 自分の存在を周囲に示すため。
- 目が見えないという前提に立つと、ちょうちんは本来の役割をなさないので、足元を照らすために持っていたわけではない。とすると
@宣伝のために持ち歩いている
A客に貰った。
B旅人の見間違い(暗闇だったから)
また、旅人があった男と宿の主人が話した男は別人という解釈もありか。であれば、ちょうちんを持っていてもおかしくない。
- 数打ちゃあたるを狙ってみます。
1.ちょうちんは持っていたが火はともされていなかっただけ。
2.実は旅人が話している対象の男は宿の主人が話している男とは違っていた。旅人がみた男は目が不自由ではないためちょうちんが必要であった。
3.野犬などを除けるために、目が不自由でもちょうちんを灯していた。(盗賊相手にはかえって集蛾灯の役目になってしまいますが)
4.実はちょうちんに見える超音波発生器で、目が不自由な男はこうもりのように超音波の反射で道を感じていた。
5.単に目が不自由な男の趣味でちょうちんを持っていた。
- 他の人に自分の存在を示すため。
車のウィンカーと同じ。
- ・自分を目の不自由な者とわかった際に、襲われる可能性があるの為、それを回避する為
・車等が走ってくる際に、自分の居場所を分からせるため
- こんなことを考えてみました。
・その男はちょうちんの有無に関係なく自宅まで帰れるが、すれ違う人がいたとき、男の存在が分からないとぶつかってしまう。これを防ぐため、自分が歩いてるよということを周囲に知ってもらうためにちょうちんを持って歩くようにしている。
・ちょうちんには自宅までの岐路を誘導してくれるコンピュータが内蔵されており、それを持っていれば確実に帰宅できるようになっているのだ。
・男が持っているちょうちんには鉛が仕込まれており、ものすごく重い。マッサージで生計を立てている男は、腕の筋肉を衰えさせないために毎夜ちょうちんで鍛えているのである。帰りの時間で鍛えることができるため時間が節約できるし、鉄アレイで鍛えながら歩くより自然に見えるからである。
・実はちょうちんにはマッサージの広告と連絡先が書いてあった。男は宣伝しながら帰っているのだ!
以上です。
- 目が見えないのにちょうちんを持っていたわけは、暗闇でも(目の見える)相手が自分の存在に気づいてぶつからないように避けてくれるから。
(でもこの回答、「その前提を逆に利用できないか?」、「ネガティブな状況を喜ぶのは、どのような人なのか?」に答えているのかちょっと自信無しです。ちなみに私は生まれつき難聴なのでやはりこういう独自の視点にはときどき気づきます。)
- 【安全!?】
・目が不自由な男は自分が夜道を確認する為では無く、ちょうちんを照らすことで獣達が明かりを恐れて自分が襲われないようにしていたのです。(薮蚊などの昆虫類は寄ってきそうですが。。。)
【幽霊!?】
・目が不自由な男は自分が夜道を確認する為では無く、暗闇から突然現れた自分の姿で他人が驚かないよう存在を知らせる為にちょうちんを持って歩いていたのです。(男には幽霊と間違われるという夜道より暗い過去があったのです。。。)
【宣伝!?】
・実はちょうちんには宿の名前が書いてあり、日も暮れてしまい宿を探している旅人達が『よしっ、この先の宿に泊めてもらおう!』と思うよう呼び込みの役目をしていたのです。(宿の主人は『仕事を追え・・・』と言ってますが、実は目の不自由な男は宿の宣伝を副業にしていたのです。。。)
【案内!?】
・実はちょうちんには宿の名前が書いてあり、夜道に迷ったのではないかと不安を感じた旅人達が『この先に間違いなく宿が有るのだ!』と安心して宿に辿り着けるようにしていたのです。(宿の主人の発案で、上記の他の回答の効果も含めた計らいだったのです。。。)
【土産!?】
・実はちょうちんには灯りが燈っておらず、目の不自由な男が宿の主人にもらったちょうちんを子供のお土産として持って帰っていただけでした。(『暗闇』『ちょうちん』『目が不自由』『なぜ』などのキーワードによるちょうちんは光っているというイメージをくつがえしてみました。。。)
- 他人に自分の存在を認識してもらうため。
- 暗闇で他人に自分の存在を知ってもらうため。ぶつかって方向がずれたら帰れなくなっちゃう。彼は常に同じルート同じ足取りで帰ってるんでしょうね。
ところで自転車でライト点けない人が多いですよね。
たぶん自分は点けなくても見えてるから、なんて思ってるんでしょうな。
- ・暗闇の中で自分の存在を相手に知らせるため。
その効果は、衝突を避けることができる。
危険な方へ行きそうになったときは声を掛けてもらえる。
道に迷ったときに発見されやすい。
家の近くまで帰ってきたときに、家人に気づいてもらい、迎えに来てもらえる。
・人の為に灯火照らせばわが前明らかなるがごとし。
自分は暗闇でもを歩けるが、途中で同じ方向に行く人がいるときに道を照らしてあげる。自分は盲目でその光は直接見えないが他人が助かり喜ぶ様は”こころの目”で感じることができる。
・マッサージの宣伝のため
ちょうちんには、マッサージの宣伝、連絡先が書いてある。
この旅人の様に、宿に主人に尋ねた人からマッサージの依頼があるかもしれない。
・帰りの道中に狼や熊など猛獣から身を守るため。
- @「ちょうちん」の灯りは自分のためだけでなく、「自分がここにいるよ」と相手に示すための灯りである。
(道ですれ違う際に自分は目が不自由なので、相手からよけて欲しい)
A「ちょうちん」には「按摩します」と広告が入っている。
B頼まれた「ちょうちん」を自分の村へ届けに行く道中だった。
C「ちょうちん」には「全盲ご注意」と注意書きがしてある。
(当時なら「め○○」と現在の禁止用語でしょうが。。。)
- ちょうちんは仕事をもらうための広告で持っていたものであり、火は入っていなかった。
- <男は、なぜちょうちんを持っていたのだろうか?>
理由は、自分の足下を照らす訳ではなく、他人が自分にぶつからないようにするためです。
視力障害の方は、相手を見て避けたりできないので、自分の存在を提灯によって示すことによって、相手に避けてもらうということになります。
自分が光を見ることが出来なくても、社会生活を営む上では、その見えない光を有効に使うことが必要になる場合もあるということですよね。
山下様からのラテラル賞の発表です
『
3分でわかるラテラル・シンキング』著者の山下です。
「第9回ラテラル・シンキング力」トレーニングクイズへのご応募ありがとうございました。
さて、今回のクイズは次のものでした。
夕闇の中、宿場へ向かい歩く旅人がいた。「もう少しで宿場へ到着するだろうと」と考えながら歩いていると、暗闇の中、手にちょうちんを持った一人の男が歩いてきて、すれ違っていった。ほどなくして、その夜の宿に到着した旅人は「道中で人にすれ違ったのだが、あれは」と宿の主人に尋ねた。すると宿の主人は次のように答えたのだ。
「ああ、あの男は仕事を終え、自分の村に帰っていったのです」
「目が不自由なのでマッサージの仕事で身を立てているのです」
「生まれたときから全く見えなかったようですよ」
宿の主人の話を信じるとすると、男は、なぜちょうちんを持っていたのだろうか?
今回の問題は、史上最高の34名の方からの応募がありました。応募いただいた方、応募はしなかったものの解答を考えられた方、みなさん本当にありがとうございました。
今回は私からのラテラル・シンキング力トレーニングクイズの最終回であり、9回もお付き合いいただいた皆様に本当に感謝いたします!!
毎回、応募をいただいた方や複数回応募いただいた方は名前を出して感謝したいくらいです。また、勇気(?)を出して今回はじめて応募いただいた方も含め、第九回のラテラル・シンキング賞は応募者全員としたいのですが、、、、
諸般の事情により、泣く泣く1名だけ選ばさせていただきます。
その名前を発表する前に、二つほど話を聞いてください。
応募者全員にラテラル・シンキング賞をと思っているのは本当です。その理由の一点目は、皆さん解答をみていただけるとわかるかと思いますが、ほとんどの皆さんがラテラル的な思考を複数され、それを整理し表現することまでできていることにあります。
そして、今回、応募された方々は、少なくともラテラル的な思考をし始めているというのが二点目です。メルマガ等の中などでも説明しましたが、ラテラル・シンキングは繰り返すことで身に付いていきます。その思考習慣化の第一歩を評価したいのです。
そして二つめの話です。
先ほど「ラテラル・シンキング力トレーニングクイズの最終回とありましたが、その文章の前に「私からの」とあったのに気づきましたよね!?
そうです。
ラテラル・シンキング力トレーニングクイズは第十回目があり、それはPMOの好川さんからの出題になるのです。ぜひぜひ最後のチャンスにチャレンジしてみてください。
ということで、だいぶ引っ張りましたが今回のラテラル賞は「
2 紅太郎」さんにさせていただきます。理由は山下の独断と偏見です。
さてさて、繰り返しになりますが最後のラテラル賞を目指し、次回もどしどしご応募ください。
著者紹介
山下貴史
マーケティング戦略コンサルタント。大学卒業後、大手シンクタンクへ入社。システム開発やコンサルティング業務を経て、戦略系コンサルティング会社に転職。リサーチ部門で、主に流通系をテーマに取り扱う。現在はコンサルティングファーム「IVC」でラテラル・シンキングを活用したコンサルティングやセミナーを展開。フィールドワークを分析が得意で、「人生はエンターテイメント」をモットーに、日々精進している。「世界一わかりやすいマーケティングの本」、「買う気にさせるメッセージマーケティング」、「あやしい商品が売れる、ごくまっとうな理由」など、著書多数。
メルマガ紹介
本連載は終了していますが、PM養成マガジン購読にて、最新の関連記事を読むことができます。
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