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思考を飛躍させ、意外なアイデアを生みだす思考習慣であるラテラル・シンキングについて紹介、著者と対話ができるお楽しみコーナーがあります。第4回は、「思考の枠組み」を拡げるために

第4回 「思考の枠組み」を拡げるために(2009.05.22)

IVC 山下貴史


ラテラル・シンキングの第4回目です。


前回は、「思考の枠組み問題」をクリアするための方法として、「ゼロベース発想」を紹介しましたが、今回は「思考の枠組みを拡げる」方法を見ていきましょう。


MECE(Mutually Exclusive, Collectively Exhaustiv)という言葉はご存じかと思います。

念のために簡単に説明すると、構成要素にダブりがなく、また全体から見たときにモレがないようにすることです。さまざまな課題を考えるときに、MECEを心がけることで、確度の高い意思決定が行えるのです。

実は、MECEは、言葉の説明を聞くと、その必要性を理解しやすいのですが、実際にビジネスシーン等において、それを活用しようとすると、つまづくことが少なくありません。


たとえば、小著『3分でわかるラテラル・シンキング』では、次のような事例を紹介しています。

背景は省略しますが、小さなでオフィスでお湯を沸かす道具を購入しようとしたときのことです。数名のメンバーが話す中で候補に挙がったのは、ガスか電気によるものでした。

ガスによるものは、そもそも都市ガスが来ていない、火を使うことは許可されていないとの理由から却下されました。

次に電気によるものとして、電気ポットを検討したのですが、お湯を使う頻度が高くなく、水の入れ替えも面倒とのことで選考からはずれました。

必要なときにだけお湯を沸かす電気ケトルをとのアイデアも出たのですが
「毎日使うものでもないし、置き場所も・・」との意見が出てペンディングになり、結局、見送りになったのです。


数ヶ月後、偶然、お湯を沸かす装置が見つかりました。
きっかけは、あるスタッフが電子レンジでお弁当を温めていたときのことです。

「電子レンジで、お弁当が温まるのだから、お湯も沸かせるんじゃないか?」

とひらめいたそうです。

しかし、「電子レンジには、お湯沸かしスイッチがない」「そもそも、何に水を入れるのか?」「お湯が沸いてもわからないのでは」等々、疑問もわき始めたそうです。

しかし、あきらめずに駄目元でインターネットで検索を繰り返し続けることで、見事「電子レンジ専用ケトル」を見つけてきたのです。

それは透明樹脂の計量カップで、必要な量のお湯が沸かせるようになっています。
沸騰したらピーと音が鳴って知らせる機能もついています。

電気ポットや電気ケトルに比べ十分小さく、コードもないため狭いオフィスでもじゃまにならない、樹脂製のコップであるため洗浄や乾燥の手間もほとんど不要と、我々の要望にはぴったりの商品でした。


このケースは、思考をあきらめないことにより思考の枠組みが拡がったケースです。
スタッフが、お湯を沸かすという希望を記憶の片隅においておいたことで、当初の想定より抽象度の高い発想を生み出したのです。

当初の発想が間違っていたのではないのですが、十分ではなかったのです。
その段階では、お湯を沸かすためのものとして、ガスか電気の「熱」しか思いついていなかったのです。

直接、熱を発するものという「思考の枠組み」にとらわれてしまっていたのです。
振動で熱を生じさせる電子レンジが部屋の中にあったにもかかわらず、MECE(ロジックツリー)の対象として認識されていなかったのです。

そのため、一度は、あきらめることとなりました。しかし、そのことを課題として頭の隅に置き続けていたスタッフにひらめきが生じ、思考の枠組みが拡がり、より上位からのMECE(ロジックツリー)に変化したのです。

一度、拡がった思考の枠組みは同様の問題に対しては応用が利きます。
今後、お湯を沸かす装置を考えるとき電子レンジの存在は最初から出るでしょう。


このようなことを「抽象度を上げる」といいますが、これを実現するためには
一度作成したMECE(ロジックツリー)に対して、それを広げたりするような
チャレンジを怠らない心構えが必要となります。

課題を頭の片隅に置き、あきらめない思考習慣により思考の枠組みが拡がるのです。


◆クイズ4 爆死したテロリスト◆

ある国のテロリストの話。

そのテロリストは、市民に紛れ込むように多種多様な人びとが住むアパートの一室を借りて、ひっそりと過ごしていた。
ある日のこと、いつものように買い物に出かけた男は、ポストに入った新聞と郵便を受け取り部屋へ戻っていった。
それから数時間後、男の部屋から爆音が聞こえ、男は死んでしまった。

一体何があったのだろうか?

クイズへの回答はこちら   
※終了しました。

よりご応募ください。締切は1週間後、5月29日(金)24:00です。

今回の賞品は、アマゾンギフト券1500円分です!

選ばれた方の答えや、「惜しい!」という方の答え何点かは、次回に行います当選者発表の際にご紹介します。本名はちょっという人は、ニックネームで応募してください。


回答を到着順にご紹介します。ラテラル賞の発表はこちら。

  1. ひっそりと暮らす余り自分の存在に不安を感じるまでになった。
    男は組織を通じ爆弾の部品を郵送してもらう。
    ある日新聞と最後の部品が郵便で届き、複雑な仕組みの解除不能な爆弾を作り上た。
    新聞に目を通すと男はおもむろにスイッチをいれた。
    解除できれば達成感を、しくじれば自分の存在を世間にアピールできる。
    そして数時間後彼は自分の存在を示すことに成功した。
  2. 普通に考えるとポストに入っていた指示書により自爆したと考えますが、これじゃつまらないので別の考え方を。
    1)テロリストの対立機関、あるいは別れた彼女により爆殺された
    2)買い物に行って買ってきた食事の準備をしようとしたらガスがもれていて爆発してしまった。
    3)ポストに入っていた指示書の内容に失望してしまい自殺した。
    4)男の住んでいる隣の部屋の事故に巻き込まれてしまった。アパートは安普請なので爆音が男の部屋から聞こえたのか隣の部屋から聞こえたのかが判別できなかった。

  3. 男は、大のロック好きであったが、最近はテロの隠密作業ということもあり、
    あまり聞くことが出来ていなかった。
    持ち帰った新聞を見ると、大好きなロック歌手のライブの広告が載っており、
    久しぶりに聞いてみたいと思い立ったところ、ちょうど通販で購入した
    CDが郵便小包で届いていた為、さっそくステレオで流し始めた。
    しかし、男はテロ活動時の銃撃戦で耳を負傷していた為、極度の難聴に
    なっていたことと、もともとロックということも合わさって、
    かなりの大音量で聞いていた為、となりの住人から速攻で苦情が来てしまった。
    が、久しぶりに大好きなロックを気持ちよく聴いていた男は、本人としては
    大して大きな音にしてないと思いこんでいたことから、カッとなってしまい、
    近くに置いてあったテロ活動用のナイフを持ち出して相手を刺し殺そうとしたが、
    相手がうまくよけたことでもつれ合い、その際にナイフが自分に刺さってしまい、
    死んでしまった。
    喜びの言葉はこちら

  4. 自害するのなら、人の多い場所を選んで自爆テロするのがテロリスト。
    そうすると自害とは考えにくい。

    別の誰かに狙われた?
    爆弾で狙われたなら買い物に行ってる隙にドアノブをトリガーにした爆弾を仕込む。
    私ならそうする。
    または狙撃。

    結論。
    受け取った郵便と新聞を組み合わせると暗号で作戦決行のお知らせが。
    やっと自分にも仕事が!初仕事だ!
    早速、爆弾を仕込もうと作業していたら、緊張してうっかりミスで爆発しちゃった。

  5. 買い物から戻った時に、本部からターゲットのいる建物に仕掛ける様に時限爆弾が届いたのだが、本国と今いる国に時差があり届いた時点で爆発してしまった。

  6. またまた、多数回答。今回はアシモフの「黒後家蜘蛛」を思い出します。
    とりあえず、どんなにとっぴでも可能性を出していきます。
    ■は自分が気に入った答え
    ・郵便物に爆破物があり、開封して爆発
    ・留守の間に、部屋に爆発物が仕掛けられていた。
    ・ガス漏れに気づかず、タバコをすった。
    ・自分が持っていた火薬の取扱ミスで爆発。
    ■郵便物に自殺するようにとの指示があり、自殺。
    ■新聞のニュースに、テロ行為を無効にするような記事があり、自殺。
    ■爆音はテレビの放送、死亡は爆音による心臓マヒ。
    ・爆音はテレビ・ラジオの音で、死亡原因は送られてきた生物による食中毒。
    ・男が外出先で、ナイフを刺されたり、遅効性の毒を飲まされ、部屋に帰って
     遺書を書いているときに、死亡。
    ・男の帰宅後、隣近所といさかいが起こり、男が死亡。相手は、証拠隠滅のため、
     部屋にあった爆発物に火をつけた。
    ■実は、そのテロリストの正体はばれていて、留守を狙って、対抗する勢力が
    そのテロリストを殺すための仕掛けを忍ばせていた。そしてテロリストが戻ってくると
    郵便に、「テロ決行」との指令が。そのため、火薬の調合をしているときに
    ニュースでテロ対象が、競合組織に殺されたとの発表。がっかりしたテロリストは
    火薬を扱っているのにタバコに日をつけて、ドカン。うっかりミス。

    やればやるほど出てくるので、きりがない --;;

  7. まずはテロリストがどこにいたかを考える必要がある。
      @テロを実施する国、Aテロ実施対象ではない国(隠れているだけ)
    また、次に自殺なのか他殺なのかを考える必要がある。
      A.自殺、B.他殺
    そして最後に何が爆発したのかについて考える必要がある。
      A.自殺であればテロリストの所持品(買い物してきたもの)と想定される
      B.他殺であれば新聞・郵便、その他(誰かが仕掛けた)と想定される

    とすると以下のような可能性があると考えられる
    <@テロを実施する国>
    A.自殺
      テロと実施しようとする国まで来て自殺するのは不自然なため可能性はほぼゼロ
      ただし、爆弾を作ろうとして失敗したことも考えられる、アパートで彼だけが
      死んだとするとテロに使う爆弾の量としては少ないのでこの可能性も低い
    B.他殺
      テロリストがうまく隠れていたとすると外部の人から殺される理由がない
      なので、内部で彼を邪魔に思っている人により殺された可能性がある
      (手紙もしくは部屋に爆弾を仕込むもしくは、家族などを人質に彼を追い込んだ)

    <Aテロ実施対象ではない国>
    A.自殺
      爆弾を作ろうとして失敗した可能性もあるが、わざわざ爆弾を検閲とかを通って
      運ぶのは無理があるので可能性としてない(爆弾の量も少なすぎる)
      ただし、これまでの罪を悔いて自殺した可能性がありえる(爆弾の量も一致)
    B.他殺
      彼が今までにやったテロで犠牲になった人が彼を殺した可能性がある
      (手紙に爆弾を仕込む、そもそも部屋に仕込む)
      また、内部で彼を邪魔に思っている人により殺された可能性がある
      (手紙もしくは部屋に爆弾を仕込むもしくは、家族などを人質に彼を追い込んだ)

  8. 「殺害のターゲットとなる人物が、自分が借りている部屋の隣りに住んでいる」ことを、今日受け取った郵便物で知ったため。そう、ターゲットもひっそりと暮らして見つからないように、市民に紛れ込むように多種多様な人びとが住むアパートの一室を借りていたのである。

  9. 先日、回答を送ったのですが、これって「ウミガメのスープ」と同じですよね。ウミガメのスープあたりまで発想を広げると、以下のようなのはどうでしょう。。テロリストとして何人も殺してきたが、その理由は、自分の妻がテロリストに知られており、協力しないと生命の危険にさらされる、と脅迫されていたためである。そして、その日、郵便には、次のテロの指令が書かれており、その準備をしていたが、ふと新聞を見ると、ニュース欄に、自分の妻が、昨日発生した爆破に巻き込まれて死亡したとの記事があった。その爆破は、自分が起こしたものである。「なぜ、そんなところに妻が・・・」テロリストは悲嘆した。妻を助けるためにテロを行なっていたのに、そのテロに妻が巻き込まれてしまった。そのとき、手元が狂って、火薬が爆破し、男は死亡した。
    PS.ウミガメのスープの問題は、先日DSのゲームで発売されています。面白いでよ。「スローンとマクヘールの謎の物語」というゲームです。

  10. あまりにひっそり暮らしていたので、テロリストが住んでいると思われずに、他のテロリストによって、そのアパートが爆破されてしまった。

  11. 一つにはアパートの住人にテロリストがおり、たまたま郵便物かなにかに誤って爆発物が仕掛けられていた可能性が考えられる。しかし、必ずしも仕掛けられたとは限らない。違った見方をすれば、この爆死したテロリスト自身が、テロに使う爆弾等を製造中に誤爆させた可能性も高いのではないか。

  12. 自殺/他殺/事故死でMECEしました。
    @自殺
    ・新聞を見ると、名だたるテロリスト幹部が一斉に逮捕されたとの記事があり、先行きを悲観して、手持ちの爆弾で自殺を図った。
    ・家族にテロリストであることを隠しながら、活動していたが、家族にバレてしまい、家族の縁を切るとの手紙が来たため、ショックを受けて爆弾自殺。
    A他殺
    ・郵便物は密閉された箱だった。男はつい開封してしまったが、中身は空。不審に思いながら、男がタバコに火を付けると爆発した。箱の中身は発火性のガスだったのだ。
    B事故死
    ・季節は冬だった。男は買い物に出る時に、ストーブの火を消すのを忘れていた。出かけている間にストーブが倒れて火が燃え移ってしまった。男は帰ってきて出火に気づき、必死に消そうとするが、その間に隠し持っていた爆弾もしくはガスコンロ等に火が燃え移って爆発した。
    ・男はつい爆弾をベランダに置きっ放しにしていた。男の部屋は1Fで、外で遊んでいた子供がベランダの爆弾に触ってしまい爆発。

    う〜ん。まだまだありきたりで抽象化が足りないな気もしますが、こんなところでしょうか。

  13. ・郵便物が爆発物だった
    ・郵便物が爆発物を作る材料で、製作中に誤って暴発
    などが考えられますが、そこから一段飛躍させるなら、以下の事とかはどうでしょうか?

    ●詳細にテロリストの生活が文章に書かれていることから、既に筆者などがテロリストを調査していると考えられます。もちろん一流のテロリストなら、自身が調査されていることに気付いていたのではないでしょうか。そこで、郵便物による殺害(抹消)や爆発物作成中の失敗を装い、姿を消した・・・と考えました。

    洋画「イレイザー」などでは、テロリストではないですが、証言者の生活を守るために爆破テロなどを装い、以後別人として平穏に暮らす人たちが描かれていたので、それにヒントを得て悪用してみました。

    ●テロリストは死ぬと英雄になると聞いたことがあります。逮捕等が出来ないですし、証言もなく(死人に口無し)、テロリストとして名誉の死で終わることが出来るので、受け手の印象が美化されるそうです。よって、わざと死んだ・死を装ったとも考えられます。

    初恋の人とかの記憶が美化されていて、同窓会でガッカリなんてのと同じ現象で、同窓会が無いケースが身近なケースでしょうか。

  14. 『テロリスト』は『男』とは限らない。郵便物には爆弾が仕掛けられていて『男』は死んだ。

  15. 今回初めて応募いたします。これまでのクイズも興味を持って考えましたが(特に父親の遺言状は面白かったです。)応募するには、回答作成の時間が取れなくて断念していました。さて、今回のクイズですが、まず考えましたことは、自殺か他殺かということと、その動機です。
    自殺の場合、簡単で、
          @間違って、爆弾を爆発させた。
          Aテロリストであることに失望して、自爆した。
    他殺の場合、
    (1)誰が:@自国の防衛組織(アメリカなら、CIA、イスラエルならモサドなど)
          A政府の雇った殺し屋(ゴルゴ13など)
          Bテロリストのその他のメンバー
    (2)どうして(How):
          @郵便物に時限装置つきの爆弾を仕込んだ
          A買い物中に部屋に侵入して、時限装置つきの爆弾を仕掛けた
    (3)動機:
          @反対組織(CIA、政府)の場合は、隠していた身分がばれて抹殺された。
          A所属組織の場合は、口封じ、見せしめ、2重スパイの誤解などの理由で処分された。

  16. 新聞には、テロリストの祖国のクーデターが載っていて、もう、テロを起こす必要がないことを理解し、今まで殺した人への鎮魂の意味もこめて、持っていた爆弾で自殺した。

  17. 『テロリスト』、『市民に紛れ込むように』、『多種多様な人々が住む』、『ひっそりと』、『爆死』などにより、国家犯罪、裏社会、アルカイダなどゴルゴ13的なイメージを先入観として抱いてしまうが、
    要するに、
    「賃貸アパート暮らしの男性が、買い物から帰って数時間後、その部屋で爆音がして、その男性が死んでいた。」
    ということだと考える。
    すると、
    ・ガス漏れに気づかず料理を始めようとコンロに火を点け、爆発事故。
    ・ガス漏れに気づかず煙草に火を点け、爆発事故。
    ・風呂釜の故障による爆発事故。
    といった『ガス爆発事故パターン』。
    あるいは、
    ・天ぷらを揚げているときに心筋梗塞(脳溢血でもよい)で死亡。その後天ぷら油が爆発。
    という、『実は爆発と死亡は無関係パターン』というのが考えられる。
    一応『テロリスト』らしいのも考えると、
    ・『郵便』が爆発物で、敵対する組織からの報復による暗殺。
    ・次のテロに備えて爆弾を製造していたが、ミスにより爆発事故。
    といったところか。

  18. テロリストが買い物に出かけた男のポストに郵便として数時間後に爆発する爆弾を届けた。
    テロリストと男は別人。
    男はテロリストの標的だった。

  19. 単なるガス爆発とかの事故だったのでは、
    テロリストだから誰かに狙われたとかの偏見が生まれる可能性があることを、
    理解させるのがこの問題の意図なのではないか。

山下様からのラテラル賞の発表です

3分でわかるラテラル・シンキング』著者の山下です。
「第四回ラテラル・シンキング力」トレーニングクイズへのたくさんのご応募ありがとうございました。

今回は、インターネット上で見つけた話をベースにした問題でした。

イラクのテロリストであるカイ・ラナジェットは、自分が作った手紙爆弾を送るときに、十分な額の切手を貼るのを忘れてしまったそうです。そのため、その手紙爆弾は差出人であるカイ・ラナジェットの元へと返送されました。そして、爆弾だったことを忘れていた彼は開封してしまい、木っ葉微塵になってしまったそうです。

今回は、問題としてのあえて内容をわかりにくくするために、いろいろな言葉を埋め込んでみたのですが、それらをみごとに指摘されたり、それらの言葉に引っ張られないようにされている方がたくさんいらっしゃいました。

「19 こぉじ」さんは「テロリストだから誰かに狙われたとかの偏見が生まれる」と指摘され、「17 uio」さんは「〜などにより、国家犯罪、裏社会、アルカイダなどゴルゴ13的なイメージを先入観としていだいてしまうが」と指摘されていました。
ほかにも、テロリストと男は別人である、別のテロリストの存在を指摘するコメントなどもあり、みなさんの発想の豊かさに、私の方が大いに勉強させていただきました。

このように今回もおもしろい回答がたくさんあり、ラテラル賞の決定にあたって大いに悩んだのですが、今回は「3 ふぢい」さんにさせていただきます。

「男の部屋から聞こえた爆音」を、爆発音ではなく音楽とする回答はほかにもあったのですが、そこにテロリストの経歴から難聴になっていた、郵便で届いたのは購入したCDだった等々、非常に豊かなアイデアを組み合わせられており、ストーリー性があった点を評価させていただきました。
ラテラル・シンキングでは、違った視点から生み出されたアイデアや仮説を、いかにロジカルに落とし込むかがポイントとなります。一見すると突拍子もないものであってもロジカルに展開させる方法を検討することで、意外なソリューションや新しいアイデアにつながるのです。


ところで、「ラテラル・シンキング(=水平思考)」は、視点や思考を変えることで、意外なアイデアや目からウロコのソリューションを導き出すための思考習慣です。
「9 紅太郎」さんが書かれていたように、その思考習慣を身につけるためのクイズ集として、ポール・スローンとデス・マクヘールの著書「ウミガメのスープ」が2004年より発売されています。最近は、それが任天堂のDSのゲームになって「スローンとマクヘールの謎の物語」として発売されています。

ラテラル・シンキングのトレーニングを一人で書籍でやるのは少々やりにくいところがあったのですが、ゲームでは、質問を繰り返すことでヒントを得られるなど、一人でトレーニングをやりたい方が結構楽しめる内容となっているようです。ラテラルな思考習慣を身につけたい方は、店頭で確認されるとよいかもしれません。

ラテラル賞受賞の「ふぢい」様からの喜びの言葉

ラテラル賞、ありがとうございます。

「問題に出てくる全ての小物には出題者の意図が隠されている!」
と考えて、ひとつひとつに意味を持たせたのが良かった気がします。

実は、今回応募したのは、会社の部長に「仕事でも発想の転換が大事なんだ。お前らもやってみろ」と薦められたのがきっかけでした。
うまく受賞出来たので、良いアピールが出来ました。
これで、来年には昇進間違い無しです。

また応募しますので、よろしくお願いします。

著者紹介

山下貴史

マーケティング戦略コンサルタント。大学卒業後、大手シンクタンクへ入社。システム開発やコンサルティング業務を経て、戦略系コンサルティング会社に転職。リサーチ部門で、主に流通系をテーマに取り扱う。現在はコンサルティングファーム「IVC」でラテラル・シンキングを活用したコンサルティングやセミナーを展開。フィールドワークを分析が得意で、「人生はエンターテイメント」をモットーに、日々精進している。「世界一わかりやすいマーケティングの本」、「買う気にさせるメッセージマーケティング」、「あやしい商品が売れる、ごくまっとうな理由」など、著書多数。

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