No67. プロジェクトの立上げ《一般》(2019.07.16)
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【目的】プロジェクト開始として公式な承認を獲得する
【用途】プロジェクトに必要なリソースを正式に獲得する
【効用】プロジェクトの目的が明確になり、プロジェクトの方向性にぶれがなくなる
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◆プロジェクトの立上げ
プロジェクト立上げでは、次の3つのことを行います。
・プロジェクトの選定
・プロジェクトの文書化
・リソースの確保
そもそも、プロジェクトの話が持ち上がるのは、プロジェクトスポンサー的立場の人が、顧客や市場のニーズや市場、業界における機会に対して、なんらかの行動をとった時です。
そして、プロジェクトとして実施するかどうかを、次の点について、組織的に広い範囲かつ多様な視点から熟慮し、実施もしくは中止を決定します。
・現在の問題の解決となるかどうか
・明確な要求への対応となるかどうか
・法的変更への要求や標準への対応となるかどうか
・技術革新に対応する基礎研究となるかどうか
・ビジネス戦略遂行や機会への対応となるかどうか
上記の点をクリアし、プロジェクトを実施することになれば、プロジェクトに対して組織として期待する価値を定義し、そして、それがなぜ重要なのか、を明確にし、プロジェクトヴィジョン(目的、方向性、目標、ゴール)を設定するプロセスを開始します。
その際には、超概算見積りを行い、ベネフィットとコストを対比し、概略のプロジェクトスコープ記述書を作成し、コストやスケジュール、リソースの概略を決定し、フィージビリティ(実現可能性)を検討し、現実的な成果物を決定します。
◆プロジェクト憲章
そして、プロジェクトチャーター(プロジェクト憲章)として、下記の項目として文書化し、組織の承認を受けます。
・プロジェクトのビジネスケース:プロジェクトを実施する理由を論理的かつ事実に基づいて説明するドキュメント
・プロジェクトに対する要求事項:成果物やプロジェクトマネジメントに対する要求
・プロジェクトライフサイクルとプロジェクトへの要求を実現するための方法論
・概略のプロジェクトスコープ記述書、マイルストーンと予算
・制約条件と仮定条件(前提条件)
・特定されたステークホルダーに関する情報
・任命するプロジェクトマネジャー
最後に、リソースの確保を行います。リソースとは、資金、設備や装置、人員のことであり、少なくとも、プロジェクトスコープ記述書、プロジェクトマネジメント計画書を作成するための初期コア(中心)メンバーを確保します。
組織承認後、プロジェクトチャーターにて任命されたプロジェクトマネジャーは、公式に初期コアメンバーを集め、この後の計画プロセス群に向けて、プロジェクトを発進します。その際には、プロジェクトインフラストラクチャーの確立やスタートアップワークショップの日程を決定します。
プロジェクトライフサイクル、プロジェクトインフラストラクチャー、スタートアップワークショップについては、下記コラムもご参照ください。
PMstyle Kit
No3. プロジェクトをライフサイクルで管理する
No6. プロジェクトインフラストラクチャー(グランドデザイン)
No25. スタートアップワークショップ
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4.プロジェクト活動計画書の書き方
5.予算計画書の書き方
6.リスク計画書の書き方
7.ステークホルダー計画書の書き方
8.コミュニケーション計画書の書き方
9.プロジェクト計画全体の整合と各計画書の調整
10.プロジェクト計画書の使い方と段階的詳細化
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著者紹介
鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。
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