No66. 非公式コミュニケーション〜MBWA《一般》(2019.06.15)
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【目的】チームメンバーの信頼関係を構築する
【用途】チームメンバー間の関係を良くする
【効用】チーム内の誤解や諍いが少なくなり、潜在的な問題に早く対応できる
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◆非公式なコミュニケーション
非公式なコミュニケーション(立ち話など)は、公式なコミュニケーション(会議やレポートなど)よりも重要な場合が多いです。
多くのリスクや潜在的な問題、課題は会話やチーム内外の打合せ時などで表面化することがあり、そのことについて話し合うことによって、チームビルディングや信頼関係が構築される場合もあります。
喫煙コーナーやドリンクの自動販売機やコーヒーサーバ周辺、廊下などでのさりげない会話の中で、重要な情報を聞いた経験はないでしょうか?
多くのプロジェクトマネジャーは、メンバーを励ましたり、情報収集のために、頻繁な、かつ形式ばらないコミュニケーションをすることに力を注ぐそうです。
特にチームがグローバルな場合、プロジェクトマネジャー自身が、メンバーと話すことに対して、努力を注がないかぎり、メンバーと話すことができない場合が多く、対面で話す機会をできるだけ設けたり、距離が離れている場合には、電話をするといったことで、定期的に、コミュニケーションを取り、プロジェクト状況や、今何をしているのか、困っていることはないか、などについて、さりげなく、尋ねています。
問い詰めているわけでは、ありません。
それらのことが、アジャイルプロジェクトマネジメントでは、「毎日の統合ミーティング」や「朝会」などで、プラクティスとして実現されていますね。
さて、多くのプロジェクトマネジャーは、少なくとも、週に1回は、メンバーがいる現場を訪問する
「歩き回るマネジメント」(MBWA ── Management By Walking Around)
を行っていることでしょう。
プロジェクトでは、通常、週に1回、進捗報告会議等を行っていますが、それ以外に歩き回って、下記の点などについて、さりげなく、尋ねることで、チームメンバーとしてのコミットメント向上を図り、チームメンバーとの信頼関係を構築することができます。
・関心事
・家族のことや家族の問題
・プロジェクト以外のこと
例えば、HPさんでは、上司が部下に仕事を指示する場合には、上司が部下を呼びつけるのではなく、上司が部下のところに来て、現実の部下の業務状況をその目で確認して、仕事を指示するそうです。
「MBWA」を実践されているということですね。
【参考資料】http://diamond.jp/articles/-/49225?page=2
また、セミナーのある受講者さんから、プロジェクト成功の秘訣は、毎朝、メンバーのところを回り、一人ずつ、一言ずつ声をかけること、と言われた方がいました。
また、ある受講者さんは、散歩が日課です。いつもうろうろしているので、あいつは何をしているんだ?と疑問視されていますが、プロジェクトマネジャーはそれが仕事です。と言われていました。
受講者さんから、「MBWA」という言葉が出てきたわけではないのですが、経験的にそれが重要だということを実感されているのですね
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講師:鈴木道代(プロジェクトマネジメントオフィス、PMP、PMS)
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1.コミュニケーションとは何か
2.プロジェクトにおけるコミュニケーションとマネジメント
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【エクスサイズ】チームコミュニケーション
4.PMOファシリテーション
5.ORJIプロセス
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著者紹介
鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。
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