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意思決定の最大のポイントはタイミングであり、残った時間によって、問題解決の方法が変わり、仮説サイクルを回せる回数が変わる

No47. 意思決定の方法(2)《PMstyle》(2016.01.09)

プロジェクトマネジメントオフィス 鈴木道代

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【目的】複数の選択肢の中から、体系的な意思決定プロセスにて、1つを選択する
【用途】プロジェクト期間を通じて、あらゆる局面において
【効用】最終的に顧客が期待する成果物を提供することができる
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◆プロジェクトで必要な意思決定

プロジェクトマネジメントのプロセスは、PMBOK(R)では、立上げ、計画、実行、監視コントロール、終結、とプロジェクトの進行する局面にてプロセス群を分けています。
そのプロセスにおいて、プロジェクトマネジメントの意思決定の目的は、大きく3つです。

・予算内に収める
・スケジュール通りに終了する
・顧客満足を実現する

上記の項目を実現するために、例えば、以下の意思決定事項について、それぞれのプロセス群において、行います。

○立上げ
・市場ニーズは何か
・ビジネスにはどのようなリスクがあるのか
・プロジェクトへの顧客の期待は何か

○計画
・コスト管理の手法は何を使うのか
・母体組織からの要求は何か
・ベンダーの候補はどこか

○実行
・作業上のリスクは何か
・メンバーにはどのようなトレーニングが必要か

○監視コントロール
・どのように品質を保証(テスト)するのか
・ベンダーをどのように決めるのか

○終結
・完了時にどのようなドキュメントを作成するのか
・完了基準はどのようにするのか

そして、これらの項目は、遅くとも、立上げについては、立上げ以前、計画については、立上げ時、実行以降については、立上げ・計画時に決めておくべき項目です。

もし、ISOなどの標準などで決まっているのであれば、それらに従いますが、決まっていない場合は、プロジェクトマネジメントプロセスのできるだけ早い時期に決めておくべき項目です。

プロジェクトのグランドデザインであるプロジェクトインフラストラクチャーとも関連しています。詳細は下記のコラムをご覧ください。

PMstyle Kit
No6. プロジェクトインフラストラクチャー(グランドデザイン)

◆意思決定のタイミング

もう一度繰り返しますが、意思決定の最大のポイントはタイミングです。
早ければ、早いほど、情報が少ないですが、選択肢は広がります。
遅ければ、遅いほど、情報が多くなりますが、選べる解決策が残り少なくなります。

また、残った時間によって、
●問題解決の方法が変わります
●仮説サイクルを回せる回数が違います(試行錯誤できます)

ので、ずるずる決めないほど、決めれないほど、ベストの結果から遠ざかるとも言えるのではないでしょうか。


◆関連するセミナーを開催します

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   日時・場所:【Zoom】2025年 02月 13日(木)9:30-17:30(9:20入室可)
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        ※Zoomによるオンライン開催です
        ※ナイトセミナーは、2日間です
        ※ハーフセミナー、ナイトセミナーは、事前学習が3時間あります。
       ※少人数、双方向にて、演習、ディスカッションを行います 
  講師:鈴木道代(プロジェクトマネジメントオフィス,PMP,PMS)
  詳細・お申込 https://pmstyle.biz/smn/conceptual_pm.htm
  主催 プロジェクトマネジメントオフィス、PMAJ共催
 ※Youtube関連動画「コンセプチュアルスキルとは(前半)」「コンセプチュアルスキルで行動が変わる
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   1.VUCA時代に必要なコンセプチュアルなプロジェクトマネジメント
   2.プロジェクトへの要求の本質を反映したコンセプトを創る
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   4.本質的な目標を優先する計画
   5.プロジェクトマネジメント計画を活用した柔軟なプロジェクト運営
   6.トラブルの本質を見極め、対応する
   7.経験を活かしてプロジェクトを成功させる
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著者紹介

鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。

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