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要求事項は、プロジェクトに顧客、ステークホルダーが求めているものであり、プロダクトに求めるものとプロジェクトマネジメントに求めるものがある

No43. 要求事項収集(2)《PMstyle》(2015.12.11)

プロジェクトマネジメントオフィス 鈴木道代

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【目的】顧客が要求するプロジェクトのアウトプットが何かを理解する
【用途】プロジェクトの立上げと計画時に顧客の要求を明白にする
【効用】顧客のニーズとビジネス価値に合致した成果物を提供できる
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◆要求事項は、プロジェクトに顧客、ステークホルダーが求めているもの

要求事項を一言でいいますと、プロジェクトに顧客、ステークホルダーが求めているものと言えます。

スコープもプロジェクトスコープとプロダクトスコープから構成されていることからわかりますように、プロダクトに求めるものとプロジェクトマネジメントに求めるものに分かれるのではないでしょうか。

◆プロダクトに求めるもの

PMBOK(R)ガイド第5版のスコープ知識エリアのプロセス「要求事項収集」のアウトプットとして、「要求事項トレーサビリティ・マトリクス」があります。

「要求事項トレーサビリティ・マトリクス」とは、プロダクトの要求事項の発生源と要求事項を満足させる成果物のつながりを格子状に示したものです。
(PMBOK(R)用語集)

プロダクトの要求事項の発生源とは、

・ビジネス・ニーズ、好機、目的、目標
・プロジェクト目標
・プロジェクトスコープやWBS成果物
・プロダクト設計
・プロダクト開発
・テスト戦略とテストシナリオ
・ハイレベルの要求事項に対する詳細な要求事項

を指しています。

つまり、成果物への要求事項(特徴、仕様、性能など)がプロジェクトのプロセスやプロダクトプロセスが進む中で、きちんと検討、実現されているのかどうかを追跡するマトリクスのことです。

ですが、このトレーサビリティ・マトリクスは、あくまでもプロダクトへの要求事項を追跡するだけであり、プロジェクトマネジメントに対する要求事項が満足されているかどうかを追跡することはできません。

◆プロジェクトマネジメントに求めるもの

PMstyleでは、顧客、ステークホルダーがプロジェクトマネジメントに求めるものを次の7点と考えています。

・説明責任
・情報の共有
・明確な計画
・問題発生時の責任体制
・丁寧なコミュニケーション
・要求に合致した成果物
・成果物の評価方法

また、これらについて、顧客、ステークホルダーがどの程度求めているのかを要求事項として、収集し、スコープに反映し、マネジメントしていくべきと考えています。

続きは次回に。


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       ※少人数、双方向にて、ディスカッション、ロールプレイを行います
  講師:鈴木道代(株式会社プロジェクトマネジメントオフィス,PMP,PMS)
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著者紹介

鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。

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