第10回 チームマネジメントとチームビルティング(2)〜チームビルディングへのアプローチ(12/10/23) 2/2
チームマネジメントとチームビルティング(1)〜バーチャルチームのマネジメント
◆モチベーションを維持する方策
三番目はモチベーションの問題である。プロジェクトは長丁場である。その中で、成功だといえるゴールだけ決まっていても、なかなかそこにはたどり着かず、欲求不満がたまることが多い。そこで重要になるのが、これがクリアできればここまでは成功というステージを作っていくことだ。大きなところではマイルストーンがそうであるが、マイルストーンが長い場合には、もう少し小さな中間成果物に注目し、成功のステージを定義することが望ましい。
四番目はメンバーのリーダーシップの問題である。プロジェクトチームでは、すべてのメンバーがリーダーシップを発揮してほしい。その中で、お互いに協力しながら、仕事を進めていくようなリーダーシップであることが望まれる。
5つ目は報奨や承認の問題である。プロジェクトに参加するメンバーは、誰もが他人から認められること(承認されること)を望んでいる。逆にいえば、個々人が認められることは快く思わない。あくまでもチームとして認め、報奨することが重要である。その際、個々人のパフォーマンスは問題にならない。
この前提になるのは、チームの多様性である。5人のチームで、仕事を五等分し、5人とも同じことをやっていると個人のパフォーマンスの差が出るし、全体として効率がよくない。5人いれば、5人が異なる作業を担当するようなロール&レスポンシビリティを与えることが重要である。
◆意思決定に巻き込む
六つ目は、意思決定の方法に関するものだ。チームビルティングをうまく進めるには、メンバーの一人一人が意思決定に参加し、自己決定感を持つことが重要である。
七番目はチームをばらばらにする阻害要因を排除することで、特にストレスマネジメントが重要だ。チームが別段問題がなくても、個々人が持つストレスでチームが崩壊しているケースは多い。
この問題は極めて重要である。チームビルディングに一生懸命取り組んでも、ストレスがすべてを無にしてしまうようなケースがあるからだ。
最後は、人の問題を客観的な視点から見ることである。人の問題は、人によってとらえ方が違う。チームがうまく行かない根源的な問題だといってもよい。そこに対して、第三者が介入し、問題を解決していくことは問題をこじらさないためにも重要であるし、ストレスマネジメントの観点からも重要である。
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著者紹介
好川哲人、MBA、技術士
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
15年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「PM養成マガジン(無料版)」、「PM養成マガジンプロフェッショナル(有料版)」や「コンセプチュアル・マネジメント(無料」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。
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