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第73回 イノベーションにおける計画の役割(2015.02.25)

プロジェクトマネジメントオフィス 好川 哲人

◆不確実だから計画できない?

前回はプロジェクトとして仕事をすることの重要性について述べたが、

イノベーションは不確実性が高く、計画できない

と思っている人が多いと思う。今回はこの話をしたい。

まず、結論からいえば、計画は必要だ。最近、米国でイノベーション実践のガイドとしてベストセラーになったハイス・ファン・ウルフェンの「The Innovation Expedition」の邦訳「START INNOVATION ! with this visual toolkit.」が登場したが、ハイス・ファン・ウルフェンも情熱や目的、チームワークと並んで、イノベーターの自信とリーダーシップを支えるものとして計画を上げている。


◆計画のないイノベーションは単なる無謀

計画のないイノベーションは単なる無謀である。ハイス・ファン・ウルフェンはイノベーションを「冒険」だと例えているが、計画のない冒険は冒険ではない。計画とはどうすれば目的を達成できるかの見通しである。

でも、どう進めていけばいいのか分からないのに計画がつくれるのかという問題がある。

日本人はボトムアップの仕事の仕方をし、現場力が強みだといわれるが、計画を作れといわれるとボトムの計画を作ろうとする。

冒険ということでいえば、最終的に目指すところ、どういうコースで行き、どこからどこまでどういう手段で、どのくらいの時間やお金をかけていくかを計画しようとする。いわゆる5W2Hである。

冒険なのだから、このような計画は作れないし、作る必要もない。問題は筋道である。もっと不確実性が大きければ複数の筋道、つまり、シナリオになるかもしれない。


◆道筋を決めるとは

筋道には、最終的に目指すところ、必ず通るところ(目標)、そこを通る大まかな日程、全体の費用くらいはあれば十分である。

あるところまで行ってみないと、次にどちらの経路にいくかわからないというのであればそれでもかまわない。それぞれの場合についてそのあとの筋道を複数作っておき、どちらも自信を持って選べるようにしておく。

それすらもできないというならその冒険は冒険ではなく、自殺行為に等しいの、止めるべきである。


◆計画の方法

幸い計画にはそのような手段が準備されている。筋道としては

・予算
・目的(最終ゴール)
・マイルストーン(中間の通り道とその日程)
・シナリオ

を決めればよい。

計画は通常、ローリングウェーブという方法をつかわれる。まずはこれだけ決めておいて、進みながらだんだん、計画を具体的にしていく。つまり、5W2Hを具体的に決めていくのだ。

ハイス・ファン・ウルフェンが言っているように、計画を作るのは誰かがつくれというからでもないし、誰かに見せるためでもない。リーダーやメンバーが自信を持って進むことができるようにするためだ。

計画がないということは、今、どういう状況にあるか分からないということだ。イノベーションだからそれでいいというものではない。どれだけ進んだか分かることが自信になるし、思った通りに進んでいなければ見直しをする契機にもなる。

だからイノベーションにおいては不確実だから計画は重要なのだ。もっといえば、計画をうまく使うことが重要なのだ。そのような計画を

「コンセプチュアルな計画」

と呼んでいる。


◆セレンディピティについて一言

この議論をしていると、必ず、セレンディピティを持ち出す人がいる。イノベーションにおいてセレンディピティは極めて重要だと思っている。

ただし、セレンディピティは何もしなくて起こるわけではない。セレンディピティを起こすには起こすための活動が必要であり、それも道筋というレベルでいえば、立派な計画である。


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著者紹介

好川哲人、MBA、技術士
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
15年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「PM養成マガジン(無料版)」、「PM養成マガジンプロフェッショナル(有料版)」や「プロジェクト&イノベーション(無料」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。

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