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マイクロソフトのPM情報ツール Project を使って、プロジェクトをうまくマネジメントしていく方法を解説し、その解説を通じて、MS Project の利用方法の解説します。第10回は、スタンドアロンで使用した場合のリソース管理方法です

第10回 リソースマネジメント その3(2007.10.23)

アイ・ツー・マネジメント 代表取締役 岡野 智加

今回は、Microsoft Office Projectをスタンドアロンで使用した場合のリソース管理方法とProfessional + Server使用の場合のリソース管理方法の違いについてお話しします。

■Microsoft Office Projectの製品ラインナップ
まずは、Microsoft Office Projectの製品ラインナップについて説明します。

Microsoft Office Project は、クライアント側で使用する製品として、StandardとProfessionalがあります。更に、ProfessionalのサーバーとなるProject Server、及びProfessionalを使用しないユーザーが、WebブラウザからProject ServerにアクセスするためのProject Web Accessがあります。



   

■StandardとProfessionalのリソース管理の違い
Project Standardでリソースを共有するには、前回のコラムで説明した方法で行いますが、これには以下のような問題点があります。

・ ファイル管理なので限界がある。
・ 複数の共有元と共有できない。
・ 特定のプロジェクトでしか使用しないリソースも共有される。
・ 共有先の変更情報を随時共有元へ反映する必要がある。

Project Professional+Project Server使用なら上記の問題点を全て解決することができます。
Project Standardでのリソースの共有(以下「共有リソース」と言います)とProject ProfessionalとProject Serverを連携したリソースの共有(以下「エンタープライズリソース」と言います)の違いは、共有リソースはファイルでリソースを管理しますが、エンタープライズリソースはProject Serverのデータベースで管理するという点です。このことによって、エンタープライズリソースは共有リソースに比べて以下のような利点があります。

   

●規模
共有リソースでは、リソース情報をファイルで管理するため、パフォーマンスにある程度の限界があります。したがって、部署やグループなどの小規模での使用になります。

一方、エンタープライズリソースは、リソース情報をProject Serverのデータベース(SQL Server)に格納するので、数千人という大規模なリソースの規模にも十分対応することができます。

   

●リソースの管理
共有リソースの場合、すべての共有先で必要なすべてのリソースが共有されるので、あるプロジェクトでしか使用しないリソースも共有することになります。

また、複数の共有元とリソースを共有することができないので、他の共有元のリソースを使用する場合は、現在共有しているリソース共有元に追加しなければなりません。

一方、エンタープライズリソースの場合は、Project Serverのデータベースで一元管理するので、リソース情報を、共有するリソース情報、個々のプロジェクトでしか使用しないリソース情報で区別して管理することができます。

   

●リソースの選出
共有リソースでは、予めリソースの選出を行うためのフィルタを独自に作成しなければなりませんが、エンタープライズリソースでは、リソースを選出するための[チーム作成]ダイアログボックス(右図参照)が用意されているので、リソースの選出を簡単に行うことができます。

    

●リソースの割り当て情報の同期
共有リソースでは、共有先でリソースの割り当て情報を変更した場合、同期を取るために随時共有元へ変更情報を反映する必要があります。
一方、エンタープライズリソースは、リソースの情報だけでなく、プロジェクトファイルの情報(リソースの割り当て情報)がProject Serverのデータベースで一元管理されているので、ユーザーは単に上書き保存をするだけです。

   

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著者紹介

岡野 智加    アイ・ツー・マネジメント 代表取締役

大手ISベンダーなどにてOracleをはじめとするソフト・トレーニングの講師経験を経て、現在、Microsoft Office Projectセミナーに特化した教育事業経営を行っている。
1998年に日本初の、プロジェクトマネジメントの世界標準であるPMBOKTM(Project Management Body of Knowledge)に準拠したMicrosoft Office Projectセミナープログラムを独自開発。これまでの単なる操作方法を習得するセミナーではなく、プロジェクトマネジメントプロセスに従ったMicrosoft Office Projectの実践的活用ノウハウが習得できるセミナーを開発。
開発当初からこの今までに無い実践的な内容のセミナーは、当時、プロジェクトマネジメントをいち早く導入しようとしていた日本の最大手企業から高い評価を得る。
マイクロソフト社からも評価され、、2002年には日本初の米国マイクロソフト社公認Microsoft Office Project Official Partnerに認定される。
2002年に出版した書籍は、これまでの単なる操作方法を解説する書籍ではなく、プロジェクトマネジメントのプロセスに従ったMicrosoft Office Projectの活用方法が解説されているということで、大ベストセラーとなり、売れ続けており、その後の書籍及び日本中のセミナー企業へ多大なる影響を与える等、Microsoft Office Project講師として日本におけるリーディングパーソンである。

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