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第6回 プロジェクトの計画は何から作成するのか (2009.06.26)

プロジェクトマネジメントオフィス 鈴木 道代


◆プロジェクトの計画は何から作成するのか

計画の作成といえば、よく言われますのが、5W2Hのフレームではないでしょうか。

What(何を)  : テーマ名,対象と目的,成果など
Why(何故)   : プロジェクトの背景や実施理由,提起問題や要求
Who (誰が)  : 発注者,受注者,責任者,担当などから,顧客,連係者など
Where(どこで) : 実施場所,対象範囲(スコープ),前提/制約条件も含む
When(何時)  : 契約日,開始日から,納期まで,一連のスケジュール 
How(方法)   : 実現性やその方法,進め方,計画,工法など
How Much(予算): 予算,投資額,経費,投資対効果など

上記の内容を明確にすることが計画であり、PMBOK(R)ではこれらを9つの知識エリアに整理しています。
5W2Hが明確に9つの知識エリアに対応しているわけではないのですが、この中で、特に重要なものはどれでしょうか?それは、QCDSです。

高品質(Q:Quality)の
成果物(S:Scope)を
納期(D:Delivery)までに
予算内(C:Cost)

に作る、ことが重要であり、どれも全部大切です。と言われ続けている(えっ、誰に?)かもしれませんね。

ですが、なかなか全部満足することは難しく、QCDSのバランスをとることがプロジェクトマネジメントです。

そして、マネジメントは、目的を達成するために、行うことであり、まず、Whatを決めるところから始まります。

何のために何を作るのか、ということです。

5W2Hのなかで、Whatが重要であり、それを達成するための条件が、納期だったり、品質だったり、予算だったりします。つまり、それらの条件はいつまでに、とかいくらまでにという制限ですので、制約条件と呼び、通常はプロジェクトを定義するところ(例えば、経営層や上司など)が決める条件です。そして、これらの人員を自由にアサインして、とか社内にすでにある機器は自由に使っていいよ、などの特に制限したり、取り決めを交わすわけではないけれど、プロジェクトを実行する上で前提としていいものを前提条件と呼びます。

通常はリソース(人、機器、設備など)について、特に決められていることではないけれど、いつもそうしている、とかそんなの当たり前だよ、ということが前提条件であり、言い換えれば、前提条件として確認する(えっ、誰に?)ことで、より、計画の土台がしっかりしてくるといえるもののことです。

反して、制約条件は、絶対に超えてはならないラインですので、あいまいであれば、より明確にしておくべきものです。

このように、制約条件、前提条件を明確にし、次に成果物の計画を作成します。成果物の計画とは何か、と言いますと、プロジェクト・スコープ記述書とWBSです。

WBSについては、こちら

一言で言えば、WBSはプロジェクトで作成する成果物を詳細化するツールであり、詳細化することで、行わなければならない作業に分解していきます。
プロジェクトの計画を作成する場合、いきなり、作業を行うべき順番にリストアップするのではなく、成果物を詳細化(ブレークダウン)することで、作業を洗い出していきます。どちらの手順で行っても、行わなければいけない作業がリストアップされるはずですが、WBSのツールを使ってリストアップすることで、これらの作業が全部終われば、この成果物が完成し、成果物がすべて完成すれば、プロジェクトが完了するという、確認(ボトムアップで確認)が容易ですので、WBSを使えば、作業漏れがなくなると言われています。

では次回は、WBSの最下位層の項目である作業をどのように計画していくかということを取り上げます。

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       ※ハーフセミナー、ナイトセミナーは、事前学習が3時間あります。
       ※少人数、双方向にて、演習、ディスカッションを行います
  講師:鈴木道代(プロジェクトマネジメントオフィス、PMP、PMS)
  詳細・お申込 https://pmstyle.biz/smn/plan20.htm
  主催 プロジェクトマネジメントオフィス、PMAJ共催
※Youtube関連動画 プロジェクトマネジメント基礎(1) プロジェクトマネジメント基礎(2)
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  【カリキュラム】                     
 1.プロジェクト計画書作成プロセス
 2.プロジェクト計画をデザインする
 3.プロジェクト計画の骨組みを決める
 4.プロジェクト活動計画書の書き方
 5.予算計画書の書き方
 6.リスク計画書の書き方
 7.ステークホルダー計画書の書き方
 8.コミュニケーション計画書の書き方
 9.プロジェクト計画全体の整合と各計画書の調整
 10.プロジェクト計画書の使い方と段階的詳細化
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著者紹介

鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。

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