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第5回 本質の探し方(2)〜Whatを関連付ける(2018.11.07)

プロジェクトマネジメントオフィス 好川 哲人



◆WhatとWhyの関係

本質を探す二番目の方法は、関連事象つまりWhatを関連付けて、構造的に本質を捉えることです。
まず、認識しておきたいのは、What(モノやコト)がばらばらに存在しており、その関連付けをするもっともシンプルな方法はWhyで関連付けをしていくということです。

その意味で、前回説明しましたWhyを掘り下げていく方法とWhatを関連付けする方法は、Whatに注目するかWhyに注目するかの違いで、表裏一体だと言えます。



◆関係の種類

次に、Whatの関連付けの方法、つまり構造化する方法についてです。

構造は基本的に2種類あります。一つは因果関係であり、もう一つは相関関係です。因果関係は2つの事象の間に原因と結果の関係があるものです。これに対して、相関関係は2つの事象の間になんらかの関係がありますが、原因と結果ではない関係です。

例えば、「仕事ができる」、「努力する」、「英語ができる」という3つの事象(What)を考えます。この場合、「努力する」と「仕事ができる」の間には、「努力するので仕事ができる」という因果関係があります。「努力する」と「英語ができる」の間も同様です。

しかし、「仕事ができる」と「英語ができる」の間には何らかの関係がありそうですが、「英語ができるので仕事ができる」でも、「仕事ができるので英語ができる」でもなく、もう少し複雑な関係です。このような関係を相関関係というわけです。

構造から本質を考える場合、このいずれかの関係が中心になります。


◆因果関係から本質を見極める

因果関係から本質を考える方法としては、システム思考の因果ループ図が代表的です。これは、問題が起こっているときに、関連事象、つまりWhatを洗い出し、それに因果関係をつけて、因果ループ図を作ります。その上で、特にレバレッジと呼ばれる小さな力で全体を大きく動かすことができるポイントを探すことによって、問題の本質がどこにあるかを探していきます。
図1に因果ループ図の例を示します。この因果ループはプロジェクトの失敗という問題の本質を探すために作った因果ループ図です。レバレッジは「メンバーの疲れ」、あるいは「品質低下」だと考えられます。


◆相関関係から本質を見極める

もう一つの構造は、相関関係です。これは、問題や現象の発生に関係のある事象(What)を洗い出し、その結びつけを考えるものです。その上で、ある事象のふるまいや他の事象との関係が変わると、現象全体に影響があるところに本質があると考えます。

ここで結びつけは、因果関係に限らず、「何らかの関係」です。例えば、「Aが増えている場合にはBも増えている。Bが増えているとAも増えている」とすればAとBの間には因果関係よりもっと複雑な関係があると考えられます。

図2に相関関係の例を示します。これは、「パナソニックのホームベーカリーは2012年に累計生産台数が400万台を超えた」という現象を構成する相関関係を洗い出したものです。この例では本質、「パナソニックのホームベーカリーは累計生産台数が400万台を超えた」主要因は「2000年くらいからインターネットが普及し、料理レシピが流通。」や、「食品に対する安全性の意識が高まっている」であると考えています。

以上のように、関係を明確にして、構造的に本質を考えることができます。

(続く)

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著者紹介

好川哲人、MBA、技術士
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
15年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「PM養成マガジン(無料版)」、「PM養成マガジンプロフェッショナル(有料版)」や「コンセプチュアル・マネジメント(無料」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。

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