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第72回 振返りのフレームワーク:KPT(けぷと)(2014/10/28)

プロジェクトマネジメントオフィス 鈴木 道代

◆振返りのフレームワーク:KPT(けぷと)

PMstyleでは、『「振返り」講座〜質の高い振返りでプロジェクトを変える』セミナーを開催しています。

「振返り」だけに焦点を当てて、振返りの質を向上させ、組織で行うプロジェクト活動を効果的なものにしていくための講座です。

その講座のセッション3「プロジェクト・業務レベルの振り返りの方法」では、KPT(けぷと)による振返りを簡単に解説し、エクスサイズで実践しています。

エクスサイズは、

 レゴで組立→KPTによる振返り→計画を作成→レゴで組立→教訓作成

の流れで、プロジェクトをまず、行い、KPTで振返りを行い、2回目のプロジェクトは、KPTで出てきた振返り事項を計画に反映し、計画に従って、プロジェクトを実施し、プロジェクト終了後、振返りを行い、教訓を作成するという演習です。

本号では、「これだけ!KPT(著:天野勝)すばる舎リンケージ」

を参考文献として、KPT(けぷと)について、ご紹介します。

KPTとは、Keep,Problem,Tryを振返りの視点として使うフレームワークであり、その頭文字を集めてネーミングされています。そして、その順で行います。

・思い出す:どんな活動を行ったか、何が起こったか、何を感じたか
・Keep:うまくいったことを確認する
・Problem:問題を洗い出す、原因を分析する、改善策を考える
・Try:試したいことを考える、試すことを選ぶ

お薦めの方法は、付箋紙を使うことだそうです。

「思い出す」のステップのときに、時間を決めて、各自が付箋紙1枚に1項目にマジックで記入し思いつく限り、書いていくそうです。

時間終了後、一人1枚ずつ、読み上げて、「K」「P」「T」のそれぞれの場所(模造紙やホワイトボード)に貼っていき、その内容から連想する事があれば、その場で付箋紙に記入し、貼っていきます。

そして、貼り終わりましたら、「K」「P」で抜けているものがないかを話し合って確認し、次に「T」について、まとめていきます。

┌───────────┬───────────┐
│Keep       │Try        │
│           │           │
│           │           │
│           │           │
│           │           │
├───────────┤           │
│Problem    │           │
│           │           │
│           │           │
│           │           │
│           │           │
└───────────┴───────────┘

また、マネジメントとは、目的・目標を定義し、『PDCA』サイクルを回すことによって、目的・目標を達成するこことである、と言われてます。

「KPT」の「KP」は『C』であり、「T」は『A』に値します。

PDCAサイクルは、通常、業務やプロジェクト1つにつき、ぐるっと1回、回すのではありません。例えば、プロジェクトの進捗が遅れてきた時や、何か問題が発生した場合は、すぐ対応できるように、定期的(1週間に1度程度)に進捗会議などを開催し、遅れがないかどうかをチェックしています。この会議が『C』になります。

できれば、この会議において、「KPT」の視点で振返りを行うことによって、チーム育成にも有効であり、また、改善するという観点からも有効です。

また、仮説を立てて、仮説を検証し、そして、仮説を改善する場合など、『PDCA』サイクルを高速に回すことによって、いろいろな仮説を早く確認することができます。その場合にも、『C』『A』において「KPT]を使うことは、


そして、その手順なのですが、KPTの順だけではなく、状況に応じて使える、他の順番もありますので、ぜひお試しください。

・問題解決(P→T→K)
  問題に対して解決策(仮説)を考え、効果があれば、続ける
・イノベーション(T→K)
  現状を変えるために何かをし、続けていく
・改善(K→T→K)
  問題なく行っていることをさらによくするために改善を行う

参考文献:これだけ!KPT(著:天野勝)すばる舎リンケージ

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   6.トラブルの本質を見極め、対応する
   7.経験を活かしてプロジェクトを成功させる
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著者紹介

鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。

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