◆PMBOKガイド(R)第5版で新知識エリアに
PMBOKガイド(R)第5版の日本語版が、PMI(R)会員であれば、ダウンロードできるようになりました。
早速ダウンロードしましたが、目次、用語集などを除き、520頁という超大作でした。
そこで、新知識エリアになった『ステークホルダーマネジメント』についての新連載を開始することにしました。まずは、PMBOKガイド(R)第5版についてです。
PMBOKガイド(R)第5版では、ステークホルダーマネジメントがコミュニケーション知識エリアから独立し、マネジメントプロセスが、10個の知識エリア、5つのプロセス群、47のマネジメントプロセスから構成されています。
第4版からの変更点は、以下の通りです。
◎追加されたプロセス(知識エリア、プロセス群、プロセス名)
・スコープ 計画 スコープ・マネジメント計画
・タイム 計画 スケジュール・マネジメント計画
・コスト 計画 コスト・マネジメント計画
・ステークホルダー 計画 ステークホルダー・マネジメント計画
・ステークホルダー 監視 ステークホルダー・エンゲージメント・コントロール
◎削除されたプロセスはありません
◎コミュニケーション知識エリアから移動したプロセス
・ステークホルダー 立上 ステークホルダー特定
・ステークホルダー 実行 ステークホルダー・エンゲージメント・マネジメント
※第4版のコミュニケーション知識エリアでの名称は、
「ステークホルダーの期待のマネジメント」
◎名称が変更されたプロセス
・統合 実行 プロジェクト実行の指揮・マネジメント
→プロジェクト作業の指揮・マネジメント
・スコープ 監視 スコープ検証
→スコープ妥当性確認
・品質 計画 品質計画
→品質マネジメント計画
・品質 監視 品質管理
→品質コントロール
・人的資源 計画 人的資源計画書作成
→人的資源マネジメント計画
・人的資源 実行 プロジェクト・チームのマネジメント
→プロジェクト・チーム・マネジメント
・リスク 監視 リスクの監視コントロール
リスク・コントロール
・コミュニケーション 計画 コミュニケーション計画
→コミュニケーション・マネジメント計画
・コミュニケーション 実行 情報配布
→コミュニケーション・マネジメント
・コミュニケーション 監視 実績報告
→コミュニケーション・コントロール
ざっと見ますと、実行プロセス群は「マネジメント」、監視・コントロールプロセス群は、「コントロール」の名称に統一されています。
また、計画は、マネジメント計画になり、第4版では、統合のところで、マネジメントの方法を決めましょうというような曖昧な書き方であったタイムマネジメントとコストマネジメントについて、第5版では、プロセスが独立しました。
そして、第3版では、「スコープ計画」として存在していたプロセスが、第4版では削除され、第5版では、「スコープ・マネジメント計画」として復活しました。
計画プロセス群では、すべての知識エリアで、マネジメント計画が作成され、実行プロセス群では、計画に従ったマネジメントを行い、監視・コントロールプロセス群にて、計画と実行の差異を計り、コントロールしましょう、というシンプルなスタイルになっています。
それでは、次回から、ステークホルダー知識エリアについて、詳しく見てみることにしましょう。
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鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。
本連載は、PM養成マガジン購読にて、最新記事を読むことができます。