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第8回 目的を中心に考える (2010.01.26)

プロジェクトマネジメントオフィス 鈴木 道代


◆目的を中心に考える

前回は、小規模プロジェクトの複数プロジェクトのマネジメントとして、メンバーのセルフマネジメントについて取り上げました。

小規模プロジェクトの複数プロジェクトのマネジメント(2)メンバーのセルフマネジメント

上記では、小規模プロジェクトでは、プロジェクトマネジャーが複数の小規模プロジェクトのプロジェクトマネジメントを同時に並行して行うとともに、メンバーも複数の小規模プロジェクトに参加して、同時期に作業を行うことが多いことから、メンバーが自発的に自律的に優先すべき作業を決定し、重要な作業から着手する作業スケジュールを作成することで、メンバーのパフォーマンスを上げ、したがってチームのパフォーマンスも上がり、結果として、プロジェクトのパフォーマンスを上げることができることを述べました。

今回は、決定された優先すべき作業をどのように進めてもらうかということを、取り上げます。

作業について、目的と手段をどのように伝えるかを考えてみましょう。
目的と手段を明確に示すのか示さないのかについて、メンバーがどのような状態になるのかを、4通りのパターンで考えます。

○:明確に示す、×:明確に示さない
1.目的×手段×
 ・何をどうすればよいかわからない混乱状態
 ・やる気そのものが消えてしまう

2.目的×手段○
 ・何をどうするのかが分るので作業は進むが
 ・何のためにという疑問が生じる
 ・チームがしらける(最悪の状態)
 ・成果はクライアントを満足させることができない
 ・チームの能力は少しずつ衰え、メンバーは成長しない

3.目的○手段○
 ・人的資源がフル活用されない(スキルの低い場合は効果的)
 ・メンバーの才能や経験を遊ばせる
 ・リーダーの戦略次第で高いパフォーマンスがでる場合がある

4.目的○手段×
 ・チームが自己管理をしながら目標に向かって着実に前進
 ・メンバーは自らの知識やスキル、経験をフル活用し、最適な手段を探そうとする

最も良いのは、4.のパターンです。
目的を明確に具体的に示すことは、もちろん重要ですが、作業の具体的な手順などの手段は明確に示さず、メンバーに任せることでパフォーマンスを上げることを目指します。

また、何か判断に迷う状況に直面したときに、目的を意識的に思い出し、その目的達成のための自分の責任を確認し、自分の責任を全うする行動をとる、ことを常に心掛けることが、目的中心のマネジメントとして必要なことです。

具体的なステップは次回に。

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著者紹介

鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。

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