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第1回 小規模プロジェクトとは (2009.07.17)

プロジェクトマネジメントオフィス 鈴木 道代


◆小規模プロジェクトとは?

メルマガ連載の新シリーズとして、「小規模プロジェクトのプロジェクトマネジメント」を連載することになりました。

小規模プロジェクト特有のプロジェクトマネジメントについてのお話です。

小規模とは会社によって、業種によってイメージがずいぶん異なると思いますが、

小規模プロジェクトと呼ばれるプロジェクトを

・短期間(6ヶ月以内)かつパートタイム
・10人(5人)以内のチームメンバー
・少数のスキル領域でプロジェクトを遂行できる
・ただ1つの目的と達成可能な解決法がある (解決方法がまったく未知ということではない)
・プロジェクトマネジャーはリーダーシップと意思決定が重要
・利用可能な資金であり、1000万円以内
・・・

とここでは、定義しています。
もちろん、会社の規模により、小規模プロジェクトのイメージは異なるようですが、(3000万以内が小規模プロジェクトと定義されている会社もあります)共通的なものとして、以上のことと考えています。

従いまして、短期間かつパートタイムという特徴から、計画を綿密に立てることは難しく、WBSや要員計画などを詳細に作成することもほとんどないプロジェクトが小規模プロジェクトと呼ばれているです。

また、小規模ゆえに、

・優先順位が低く、経験のないメンバーを割り当てられる
・誰かの鶴の一声でスコープがどんどん変わっていく
・プロジェクトマネジャーは自分の作業に忙しく、マネジメントなんてとんでもない

など、大規模ではあまり見られない問題が多発していきます。

もちろん、規模に関係なく優先順位の高い重要なプロジェクトは計画を詳細に作成し、スコープ変更に対しても、ルールにのっとり、変更などもしっかりマネジメントすることもありますが。

それでは、どんなマネジメントを行うかといいますと、

マネジメントプロセスとして、

・立上げプロセス   :プロジェクトを承認し、プロジェクトの開始を宣言する
・計画プロセス    :プロジェクトの計画を作成する
・コントロールプロセス:計画通り実行されているかどうかチェックする
・終結プロセス    :プロジェクトの終了を宣言し、振り返りを行う

の4つのプロセスでマネジメントを進めます。

大規模プロジェクトであれば、計画プロセスに最も時間をかけるところに対して、小規模プロジェクトでは、立上げプロセスが特に重要と考えています。

それはなぜかと言いますと、短期間のプロジェクトをパートタイム作業で乗り切るためにも、目的をしっかり決めておくことが重要だからと考えています。

それでは、具体的に行うことについて、次回から取り上げていきます。

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著者紹介

鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。

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