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第15回 プロジェクトに対する期待の表現(2009.05.12)

プロジェクトマネジメントオフィス 好川 哲人


◆プロジェクトに対する期待の表現

前回、ステークホルダの期待をマネジメントするという話をはじめて、前書きだけで一回終わってしまった。

期待のマネジメントの背後にあるのは、プロジェクトに関わるガバナンスである。この議論はまた、別途するが、頭の片隅に入れておいてほしい。

さて、前回述べたように、期待のマネジメントの構図は

 組織の期待(顧客の期待を反映している)
   →期待レベルの合意
     →プロジェクトからの期待の実現方法の提案

となっており、前回のプロジェクトリクエストは組織の期待を表現するものである。問題は、「期待」をどのような形で表現するかである。もちろん、正解などない問題であるが、たとえば、以下のような項目について明示することによって、期待を表現することが考えられる。

・プロジェクトの目的
・スコープ
・成果物
・目標
 スケジュール
 コスト
 ほか
・チーム体制
・プロジェクトによる学習(プロジェクトで何を身につけたいか)


◆ステークホルダへの期待

ここで注意する必要があるので、組織が期待する相手はプロジェクトチームだけではないということである。プロジェクトを実施するにあたっては、プロジェクトチーム以外のステークホルダに対する期待がある。つまり、プロジェクトリクエストには、このようなチームへの期待以外に、ステークホルダへの期待を書く。

これは、

・主要ステークホルダの役割と責任

を明確にすることで表現することが多い。また、ITのような顧客との接点が重要なプロジェクトでは、

・顧客対応体制

を明確にし、そのような体制を作り上げていくという期待の表現方法もある。

よく考えてみると、これらの期待の中には、自分自身への期待も含まれている(はずだ)。つまり、自分たちはプロジェクトチームや顧客に対して何をしてほしいかという期待である。

混乱するかもしれないが、プロジェクトリクエストは上位組織が発行するものであるが、その中には上位組織の成員である上位管理者への期待も書かれているということだ。


◆自身への期待を表現する前提条件

少し、ややこしい書き方をしたが、これはいわゆるマネジメントサポートである。つまり、プロジェクトやステークホルダに対して期待するに当たって、自分たちはこういう支援をするという宣言をするのがプロジェクトリクエストの一つの役割になる。

そして、これは、

・前提条件

という形で行われることが多い。たとえば、

・プロジェクトからの要求を満たすリソーストレーニングを行う

といったマネジメントサポートを

・リソースはプロジェクト側の必要なスキルを持っている

というような前提条件として表現するわけだ。

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著者紹介

好川哲人、MBA、技術士
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
15年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「プロジェクトマネジャー養成マガジン」や「プロジェクト&イノベーション(無料」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。

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