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第2話 イノベーションのライフサイクルとマネジメント(2013.08.02)

プロジェクトマネジメントオフィス 好川 哲人


◆イノベーションのライフサイクル

まず、最初にイノベーションのライフサイクルについて考えてみよう。

イノベーションのライフサイクルを簡単に考えると

(1)戦略実行のアイデアの創出
(2)アイデアの取捨選択
(3)アイデアの実行
(4)価値創造をする(戦略ゴールの実現)

となる。

最初の段階では、戦略実行のためのざまざまなアイデアが生み出される。玉石混交で、使えるもの、使えないもの、さまざまだ。これらのアイデアは、評価、選定されていく。選定は段階的に行われるのが普通である。イノベーションとして実行されるのは、最終的に選定されるアイデアだけである。

最終的に選定されたアイデアにはリソースが割り当てられる。リソースの割り当てを受けて、先に進むことができる。ここも段階的であることが多い。最初にフィージビリティスタディーや試作のために必要な初期のリソースを得る。そして、イノベーションが実行される。実行によって価値ができる。

イノベーションの最終段階は価値創造で、イノベーション実行で得られた成果が市場化される。この段階はプロジェクトとして行われることが多く、イノベーションという場合に市場化(製品化)までを含んでいる場合が多いので、混乱しないようにしてほしい。


◆イノベーションマネジメントとは

これらのフェーズをうまく回していくのが「イノベーションマネジメント」である。すなわち、イノベーションマネジメントは実行管理だけではなく、アイデアの創出から製品化までのすべてをマネジメントする活動である。

もう一つ、最近の動向として、リーンとか、アジャイルといったプロセスによるイノベーションが目立つようになってきた。これらの手法はマネジメントの方法が従来の発想とは異なるマネジメントである。

従来のイノベーションマネジメントもプロジェクトマネジメントのようなマネジメントとは性格が異なる。それは、不確実性が存在するからだ。

上のライフサイクルでいえば、アイデアの取捨選択というのはひとつに絞り込むことではない。取捨選択された複数のアイデアが戦略視点からの評価によって優先順位をつけて実行するというマネジメントを行う(この連載の中でも説明するが、このマネジメントはポーフォリオで行われる)。

複数のアイデアを選ぶ理由は主に2つある。一つはひとつのアイデアでは戦略ゴールの達成が不十分な場合だ。たとえば、シェアをとるという戦略に対するイノベーションでこのパターンが多い。二つ目の理由は、イノベーションは失敗するからである。あるアイデアを使ったアプローチに失敗したら、次のアイデアを使って実行しなくてはならない。

この場合、失敗が判明するのは、一つはイノベーションの実行の際。たとえば、技術開発をしたができなかったといったケースだ。もう一つは価値創造の段階でうまくいかないケースだ。簡単にいえば、製品を作ったが思ったほど売れなかったというようなケースだ。


◆リーンとアジャイル

リーンやアジャイルはこの2つの失敗へうまく対処し、不確実性への対応を狙ったマネジメントである。つまり、イノベーションの実行時の一つのアイデアから価値創造を行い、それを顧客や市場視点で評価し、取捨選択を決め、次のアイデアに取り組む。これを繰り返し行うようなマネジメントを行い、最終的に戦略ゴールの実現をもくろむ。

特に、リーンはイノベーションの実行段階での失敗をナレッジにして、価値創造段階での失敗をできるだけ減らし、イノベーションのスピードを上げようとするという興味深い方法である。

アジャイルのアイデアの単位は一般的には通常のイノベーションマネジメントのより小さい。たとえば、イノベーションマネジメントが製品単位でポートフォリオを組んでマネジメントしていくとすれば、リーンやアジャイルの単位は機能というイメージを持っておけばよいだろう。

これはどちらがよいかは分からない。ケースバイケースというよりも、組織の構造や文化でどちらが適しているか変わってくる。この点については、イノベーション組織の議論の中で改めて議論しよう。

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著者紹介

好川哲人、MBA、技術士
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
15年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「PM養成マガジン(無料版)」、「PM養成マガジンプロフェッショナル(有料版)」や「プロジェクト&イノベーション(無料」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。

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