第1話 イノベーティブ・リーダーとイノベーション・リーダーシップとは(2012.06.04)
◆イノベーティブ・リーダーとは
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1)自発的に何かを企て
2)デザイン思考を駆使して
3)イノベーションを起こす
リーダーである。
本来、リーダーとはイノベーティブなものだ。しかし、なぜか、イノベーティブではないリーダーが多く存在する。この連載は、リーダーをイノベーティブにすることを目的としている。
本連載の開始に当たってコミュニティを作った。名前は「イノベーティブ・リーダー」への旅。いろいろなことを考え、新しいことに取り組み、体験を共有し、イノベーティブ・リーダーへ成長していく旅を一緒にしていきたいとの想いからだ。
◆イノベーティブ・リーダーの6つの活動
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イノベーティブ・リーダーは、以下のような活動をする。これらの活動をイノベーション・リーダーシップと呼ぶ。
(1)ビジョンを掲げ、プロジェクトを立ち上げる
(2)価値創造のシナリオを作る
(3)社内外の人々を巻き込む
(4)チームを動かし、問題を解決する
(5)イシューの管理
(6)無理難題への対処
(1)はビジョニング。自分たちが抱えてる課題に対して、あるべき姿を考え、その実現に向けて、プロジェクトを立ち上げる。
(2)は、価値創造、つまり、アイデアを生み出すことだ。ここで重要なことは、現状の価値を組み合わせて、新しい価値を生み出すことである。たとえば、iPhoneは、通信とさまざまな情報加工のアプリケーションを組み合わせることにより、電話に新しい価値創造を実現した。通信も情報加工もすでにあったものだが、出来上がったものはすごいイノベーションになった。この際、ポイントになるのは時間的な推移とともに、価値がどう変わっていくかで、これをシナリオとして描けることが大切である。
シナリオができたら、社内外の人たちを巻き込んで協力を得ることにより、シナリオを現実のものにしていくことが必要だ。これが(3)で、アイデア実現の鍵になる。
一方で、チームを動かして、アイデア実現の現実的な作業をしなくてはならない。商品の開発だったり、ビジネスモデルの開発だったりするが、これが(4)だ。
これで、プロジェクトを進めていき、アイデアを実現するわけだが、その際に、重要なことはイシューを中心に考えていくことだ。アイデアの実現をするために何をすればよいか、これがすべてである。これが(5)のイシューの管理だ。
最後は、ちょっと視座がちがっていて、イノベーションのプロジェクトは順調にいくことはまずないだろう。そこで、重要になるのは、いかに危機的状況に対応できるかである。言い換えると、無理難題を乗り越えて、初めてアイデアが実現するといえる。
以上の6つの活動がイノベーティブリーダーとしての役割を果たすために最低限必要な活動、すなわちイノベーション・リーダーシップである。ただし、イノベーション・リーダーシップはこの6つに限定されることはない。
新しいこと、革新を目指すすべてのリーダー行動はイノベーション・リーダーシップである
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著者紹介
好川哲人、MBA、技術士
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
15年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「PM養成マガジン(無料版)」、「PM養成マガジンプロフェッショナル(有料版)」や「コンセプチュアル・マネジメント(無料」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。
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