第1回 なぜ、イノベーションが生まれないのか(2017.05.02)
◆イノベーションが生まれない3つの理由
イノベーションの創出の役割を担いながら、うまくできていない人やチームは少なくありません。時々、そのような人と話をさせていただくことがありますが、共通の特徴がいくつかあるように思います。中でも強く感じるのは
(1)具体的な考えから抜け出せない
(2)論理的であることにこだわる
(3)客観的であることにこだわる
の3つです。お会いする人に技術者が多いのもあるのでしょうが、それ以外の人で商品やサービスの開発に関わっている人に少なからず見られる傾向のように感じます。
このような傾向があるとなぜイノベーションが生まれにくいかは、イノベーションは新しい組み合わせであると考えてみるとよくわかります。日本語では「革新」で、中国語では「創新」と訳しました。この2つの違いです。
◆iPhoneは如何に生まれたか
例えばスティーブ・ジョブズは、フューチャーフォンと携帯型デジタル音楽プレイヤー、パームトップのコンピュータの3つの既存のアイデアをを組み合わせてスマートフォンを作ったわけですが、具体的な製品をくっつけたわけではありません。例えば、PDAに音楽プレイヤーの機能を持たせ、電話機能を付けた、もどきは技術的な問題を解決すればできたと思いますが、今のように膨大な市場を構成する商品にはならなかったでしょう。
ジョブズは、3つの製品アイデアを一旦、抽象化し、本質的に両者が提供しているものは何かと考え、その上で組み合わせると何ができるかと考えました。いわるるコンセプトです。そして、そのコンセプトを具体的な商品に落とし込んでいきました。
ジョブズの「本日、アップルは電話を再発明する」というプレゼンテーションで知られるように「タッチ操作のできるワイドスクリーンのiPod」「革命的な携帯電話」「インターネットコミュニケーター」の3つを統合した新しい電話iPhoneを作ったわけです。
◆既存のアイデアの組み合わせで新しいものを生み出す思考法
重要なことは、iPhoneが携帯型デジタル音楽プレイヤーとしても、携帯電話としても、パームトップコンピュータとしても全く新しいもので、それが3つのアイデアの組み合わせで生まれていることです。これはiPod、携帯電話、Palmといった具体的な商品の機能を組み合わせてもできなかったと思われます。
この組み合わせを行うには、今まで述べてきたように、
(1)具体と抽象を行き来し、抽象的なレベルでの組み合わせを行う
以外にも
(2)論理的な関係を超えて直観的にものごとを考える
(3)好き嫌いにこだわる
といった姿勢が重要です。これは、日本人は苦手とする人が多いですし、組織によっては好ましくないと考えています
これでは、新しい組み合わせによるイノベーションは生まれないでしょう。実はこれらの思考法は私の提唱している「コンセプチュアル思考」の一部です。
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※少人数、双方向にて、個人ワーク、ディスカッションを行います
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詳細・お申込 https://pmstyle.biz/smn/conceptual_thinking.htm
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入門編はこちらです。
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日時・場所:【Zoom】2025年 01月 24日(金) 9:30-17:30(9:20入室可)
【Zoomハーフ】2025年 02月 15日(土 )13:00-17:00+3時間
【Zoomナイト】2025年 01月 08日(水),10日(金) 19:00-21:00+3時間
※Zoomによるオンライン開催です
※ナイトセミナーは、2日間です
※ハーフセミナー、ナイトセミナーは、事前学習が3時間あります。
※少人数、双方向にて、演習、ディスカッションを行います
講師:鈴木道代(株式会社プロジェクトマネジメントオフィス,PMP,PMS)
詳細・お申込 https://pmstyle.biz/smn/conceptual_skill.htm
主催:プロジェクトマネジメントオフィス、PMAJ共催
※Youtube関連動画「コンセプチュアルスキルとは(前半)」「コンセプチュアルスキルで行動が変わる」
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2.本質を見極める
3.洞察力を高める
4.応用力を高める
5.コンセプチュアルスキルでこれからの行動が変わる〜ケーススタディ
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著者紹介
好川哲人、MBA、技術士
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
15年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「PM養成マガジン(無料版)」、「PM養成マガジンプロフェッショナル(有料版)」や「コンセプチュアル・マネジメント(無料」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。
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